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『スチュワーデス物語』風間杜夫の語る増村保造大映ドラマの真実

スチュワーデス物語タイトル

『スチュワーデス物語』(1983~1984年、大映テレビ/TBS)のDVDを、先日全話観終わりました。最終巻には特典映像として、教官の村沢浩を演じた風間杜夫のインタビューが収録されていました。そこには、70年代後半から80年代にかけて一世を風靡した大映テレビドラマの真髄が語られていました。(画像は『スチュワーデス物語』より)

『スチュワーデス物語』については、これまで2度記事にしました。

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それ以来、少しずつですが、『スチュワーデス物語』DVD(全8巻)を最終回まで観直していました。

40代以上の方ならご存じと思いますが、大映テレビという、かつての映画会社大映のテレビ部門が前身となる会社が、独特のドラマツルギーと特徴ある演技で、視聴者からいじられながらも愛されたドラマを数々作っていのですが、それを、大映テレビドラマ、もしくは大映ドラマなどとといいます。

その一連のドラマのハイライト的作品といえるのが、風間杜夫、堀ちえみの出演した『スチュワーデス物語』です。



いわゆる、くさいセリフ、クサイ演技、急転直下なストーリーが多かったために、役者の演技自体がお粗末であったかのようなイメージもあり、実際、そうであるとやゆしたようなモノマネなども当時は流行しました。

が、『スチュワーデス物語』最終巻(第8巻)に収録されていた、風間杜夫のインタビューによると、大映テレビドラマは、メイン監督である増村保造の意向が反映されたものであることがわかります。


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精緻な演技よりも曖昧さのない表現を求める


風間杜夫.png
Google検索画面より

風間杜夫が語る当時のエピソードは大変興味深く、また、風間杜夫という人の知性が感じられるものですが、詳しくはDVDをご覧いただくとして、ここでは、風間杜夫が述懐する増村保造監督について、抜粋してみます。

曖昧な演技が、要求されないんですね。その人物は今、怒っているのか、強く愛しているのか、悲しいのか、嬉しいのか、悔しいのか、曖昧なニュアンスは求められないと。しかも、あの台詞ですから。それと、くっきりはっきり大きな声で明瞭に台詞を言うという。そういう独特な演出でしたからね。若干の戸惑いがあったんですけれども、これ、いちいち“これはできない”とか“これはおかしい”とか、言うんだったら降りちゃったほうがいいなと思ったんですけど。やる以上は楽しんでというふうに切り替えましてね。で、やりましたら、楽しかったですね(笑)体ごとぶつかっていく、という芝居が、なかなかテレビドラマではめずらしいジャンルではないかな、と思って。

風間杜夫の言う「若干の戸惑い」は当然だと思います。

笑いながら悲しみを表現したり、間(ま)で芝居をしたり、というところに、役者としての真骨頂があるはずなのに、それがすべて否定されているわけですから。

つまり、本来の役者の挟持、演技論からすれば、大映ドラマの演技はありえない話だったわけです。

そして、堀ちえみの演技についてはこう語っています。

うまいとか下手とがじゃなくてね、求められてる演技が、たとえば増村監督はとにかく高い音を使うというか、台詞で音が高くなっちゃうのを嫌うんですよね。だから、(声を低めて)“私は、がんばる”とかね。(声を裏返して)“頑張る”とかじゃないんですね。汗拭くときもこうして(大げさにふく仕草をして)はっきりね、汗拭いているっていう演技(笑)ですからね、(監督の意図がそうだから、堀ちえみの演技は)あれでよかったんですけどね。あれ以上、(一般的な演技の評価として)うまくなられても困るんですけどね。あれがよかったんですよ。“教官、私ドジです、のろまです”って、あれがかわいいんですよね、けなげで

スチュワーデス物語汗吹いている
第1回からわざとらしい汗の拭き方をする堀ちえみ。しかしこれは増村保造監督の意向だった

要するに、堀ちえみはダイコンだったわけではなく、ダイコン演技を要求された、ということなんですね。

その後も、ホリプロのアイドルタレントが抜擢された作品には、抑揚を抑えた台詞棒読みがずいぶん出てくるのですが、必ずしもそれはそのタレントの「演技力」との断定的な評価はできない、ということなんでしょう。

私も見なおしたところ、なんでもないところでは、堀ちえみは姿勢を正して、訓練センターで教わったようにきれいに歩いているんですね。

いつも松本千秋は、「ドジでのろまなカメ」ばかりなので、注意されているシーン以外では、ちゃんとやってるところを意地になって見せているようで、それがなんとなくユーモラスで笑えました。

きっと、この堀ちえみという人は、リアルでは面白い人なんだろうな、というのが画面から伝わってきたからです。

そして現在はお子さん7人。すごいですね。

今や芸能界一の子だくさん家族です。

再婚したとかいう母親某は、ビッグマミィの冠を堀ちえみに譲るべきです(笑)

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