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『できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術』語彙を豊かに [生活]

できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術

『できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術』(午堂登紀雄著、すばる舎)について、昨日に引き続き書きます。午堂登紀雄氏が、「速く書く」ことの重要性を唱え、実際にどうすれば速く書けるか、その具体的な手法について解説しています。昨日は、「その1」として「複眼脳」の大切さをご紹介しました。今日は2以降についてご紹介します。



著者の午堂登紀雄氏は、本書『できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術』において、「速書術」を構成する要素は5点あるとしています。

1.書くための材料を仕入れる
2.文書構造パターンのストックを増やす
3.表現・語彙を増やす
4.読む相手を思いやる
5.書く量を増やす


その1の「書くための材料を仕入れる」については、「複眼脳」が大切であることを述べました。

『できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術』複眼脳で書く

今回はその続きの「2」から書きます。

文書構造パターンのストックを増やす


書くことにかぎらず、物事には「型」があります。

文書作成にも、その「型」を持ちましょう、というのが午堂登紀雄氏の主張です。

一般的に言うところの「フレームワーク」というものです。

仕事で作る報告書や提案書は、まず最初に「結論」があり、次に、その理由や補足説明があり、最後に何をすべきかを改めて述べる「まとめ」をおくのが一般的であるといいます。

これは、ブログの記事にも使えるパターンですね。

最初に結論を持ってくることで、読者だけでなく書き手自身も、着眼点が落ち着きます。

ただ、利益関係が衝突する相手に、いきなり結論をぶつけると、そこで心を閉ざされてしまうので、結論を後に持ってくることも「あり」です。

本書では、最初に「サマリー」(要約、要旨、概要)を加えることも勧めています。

新聞や雑誌の記事で言う「リード」ですね。

So-netのブログ記事では、記事の最初の140字を「リード」として使うと、検索エンジン上にそのページが表示される時、ディスクリプション(description=そのページの説明)としてその部分も表示されます。

本書では、要点を「ポイント」として簡潔に枚挙する方法も勧めています。

例えば、「××をするために必要な5つのポイント」という感じで……。

ただし、ポイントの数は7つを超えないこと。

「○◯をするためにクリアしたい20のポイント」などといわれたら、「えーっ、20もあるの?」と、逆にクリアしたくなくなっちゃいますよね。

ちなみに、本書には書かれていませんが、実は「タイトルに数字を入れる」というのは、ブログアフィリエイターやプロブロガーには定石ですね。

具体性が高まり、読者の読む意欲をかきたてるからといわれています。

業務改善など、社内の問題解決の提案書を作る時、どこからどう書けばわからない、という場合の設計の仕方についても指南されています。

本書ではこのようなフローチャートを示しています。

フローチャート

詳しい説明は、本書をご覧ください。

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表現・語彙を増やす


書き方のパターンだけでなく、文章の表現についても、いろいろなパターンをもっていることを午堂登紀雄氏は求めています。
自分の思考を文字に変換するには、やはり語彙や表現のストックが必要です。自分の考え、意見、感情を自由自在に文章で表現できるようになると、速く書けるうえに説得力が増します。
 そして、書くこと自体が楽しくなります。たとえば美しい女性を表現するにも、「美しすぎる」「カワイイ」というのもいいのですが、「日の奥から輝きが溢れていて、とても魅力的」「風になびく長い髪が涼しげで、爽やかな雰囲気のする女性」と言い換えると、ぐっと深みが出ます(ほんとか?…笑)。

このへんは、私も苦手なところです。

語彙が豊かになるには、たくさんの本を読むことだと本書には書かれています。

「気の利いた表現」をまとめたハンドブックなどがあれば便利か?と思いましたが、そういうものではないんですね。

以前、文学史上の名作の絶妙な表現だけを抜き出した本を見たことありますが、ではそれを自分が使えるかというと、結局使えませんでした。

その表現が生きるかどうかは文脈によりますから、結局自分自身の語彙として持っていないと効果的には使えないのです。

こういうことに王道はないんですね。

とにかく読書あるのみです。

本書では、語彙を増やす有効な方法として、「言い換え」と「パロディ化」を勧めています。

たとえば、「言い換え」は比喩を使えといいます。

例文に、投資信託に対する文章を使っています。

投資信託は、相場が上がっているときはいいが、相場が暴落している時、空売りで利益を出す方法を採れない、という話を書く時に、そのまま書くのではなく、「下げ相場」を「ブレーキ」にたとえ、下り坂になってもブレーキがないので下がるのをそのまま待つだけだ、と表現することでわかりやすくなる、と説明しています。

たとえるということは、似ている現象や事物をそれだけたくさん知っていなければなりませんから、やはりこれも、日常の観察力や読書量がものをいうのだろうと思います。

ということで、今日は3まで来ましたから、次回4と5を書きます。

できるビジネスマンの超効率アウトプット 速書術

できるビジネスマンの超効率アウトプット 速書術

  • 作者: 午堂登紀雄
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2011/11/19
  • メディア: 単行本


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