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『できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術』複眼脳で書く [生活]

できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術

『できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術』(午堂登紀雄著、すばる舎)を読みました。何度かご紹介している午堂登紀雄氏が、「速く書く」ことの重要性を唱え、実際にどうすれば速く書けるか、その具体的な手法について解説しています。まず「その1」として、「複眼脳」の大切さを述べています。



タイトルは「速書術」となっていますが、速記のことではありません。

書くこと自体のスピードではなく、文書作成を迅速に行うということです。

みなさんは、ブログの更新にどれぐらい時間がかかりますか。

私は、はやくても1時間~1.5時間。

十分に時間を取らないと、誤字脱字、書きたかったのに書き損ねたことなどが生じ、不本意な気持ちに陥ることが少なくありません。

とくに、プロットをきちんと考えずになんとなく書き始めた時は辛いですね。

だらだら書いている割には、何を言いたいのか自分でもよくわからなくなってしまうことがあります。

そこで、これまで何度かご紹介している午堂登紀雄氏の書籍『できるビジネスマンの超効率アウトプット速書術』を読んでみました。

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午堂登紀雄氏は、主にビジネス文書を対象としていますが、「速書術」を構成する要素は5点あるとしています。

1.書くための材料を仕入れる
2.文書構造パターンのストックを増やす
3.表現・語彙を増やす
4.読む相手を思いやる
5.書く量を増やす


一見、類似書にもすでに書かれているように思えます。

が、これまで見てきたように、午堂登紀雄氏は、既存の価値観に依存せず、自分の論理的思考を磨いて賛否両論の嵐を巻き起こすような新機軸の主張をしましょう、と述べています。

ですから、その中身は斬新で、かつ具体的です。

その中身をかいつまんでご紹介させていただきます。

まず、午堂登紀雄氏は、1についてこう述べています。

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書くための材料を仕入れる


書くためには、まず何について書くかを決めます。

ここは、シンプルですが大切なところです。

ビジネス関係の企画書なら、5w1h、ではなく5w2h(how mach=いくら)を明確にし、なにを伝えたいかを明確に整理する。

そして、「複眼脳」で発想の受け皿をもちましょう、としています。

「複眼脳」とは何でしょうか。

なんでだろ

いろいろな立場、意見を認識する力をもつ、ということです。

あるテーマについて、自分が抱いた、ひとつの意見だけで周囲も見ずに完結してはならないのです。

でも、私たちの「言論」は、ともすれば、その「してはならない」ことに陥っていることが少なくないのでは、と思います。

先日の、萩原遼氏のところでも書きましたが、

萩原遼氏にもうひと働きお願いしたい朝鮮半島問題

「右翼」と「左翼」って、実にわかりやすくて楽な分け方なんですね。

政府の提案した○◯について、賛成は「右」、反対は「左」になる。

そして、いったん「右」もしくは「左」になったら、他の意見もすべてその「陣営」に合わせる。

たとえば、いったん自分が「左翼」陣営であると意識したら、「右」の意見は全否定。

「左」の意見は、多少おかしくても、怪しくても、見て見ぬふりをする。

北朝鮮が何をしても批判は手控える。

アメリカの核は悪い核だが、北朝鮮の核は仕方ない核だとホンキで考える左翼的識者もいます。

もちろん「右」もご同様。

ネトウヨの職業的なイデオローグを真に受ける。

ブログの巡回は、自分と意見の合う人のだけを見て心の安寧を得る(笑)

日本の活動家も、大衆も、そういう思考停止をずーっとやってきたんですよね。

まあ、そういうのは、結局、為政者や独占資本を喜ばせるだけなんですけどね。

左翼だから、反体制だから為政者が困ると思ったら大間違い。

「反」が目的化している勢力ほど、与し易いものはないと為政者は思っているはずです。

為政者がほんとに厄介だと思うのは、国民が自分の頭で考えるようになることです。

……という話はともかくとして、午堂登紀雄氏は、本書にかぎらず、他の著書でも、思考停止を戒めてきました。

本書では、その克服にダイヤボックスを提案しています。

ダイヤボックス

そこに、テーマにおける各主張を当てはめて、複眼的に見ようとしています。

ある主張に対して、真下に「反対意見」。

左横には、「中庸」の意見。右横には「第3の意見」を入れることで、その命題についての複眼がいやでも持てるわけです。

たとえば、本書では、「裁判員制度について」というテーマを例に取り、ダイヤボックスを作っています。

裁判員制度について

自分が書こうとしているテーマについて、いちいちこれを完成させることで、自分がテーマにしたいことの意見諸潮流を認識することができます。

自分の意見に磨きをかけるのも結構ですが、あえて、違う立場や意見にも踏み込んでみる作業です。

これはなにも、すべての意見に対して等距離にいて、自分はいずれの立場にもたつな、結論も出すな、ということではありません。

最終的に自分の意見を持つ、立場を明確にすることはむしろ大切なことです。

だからこそ、反対意見や別の意見もきちんと整理して知っておこう、それによって、自分の考えを確認したり、相手を正々堂々と論破したりすることもできるじゃないか、ということです。

……ということで、1だけで2000字を超してしまいました。2以降はまた次回とさせていただきます。

できるビジネスマンの超効率アウトプット 速書術

できるビジネスマンの超効率アウトプット 速書術

  • 作者: 午堂登紀雄
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2011/11/19
  • メディア: 単行本


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