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『青春の構図』岡田奈々、秋野暢子、早乙女愛、加納竜、森田健作 [懐かし映画・ドラマ]

『青春の構図』(1976年、松竹)

『青春の構図』(1976年、松竹)を観ました。今はもう、映画やドラマの作品タイトルに「青春」と入ることすらほとんどないようですが、その意味でも本作は、古き良き昭和(1970年代)を象徴するような青春女性群像劇です。主演は、岡田奈々、秋野暢子、早乙女愛。それに加納竜、森田健作、いけだももこなども出演しています。(画像は劇中から)



「青春」という言葉を使ったタイトルの作品は、日本テレビの岡田晋吉プロデューサーが制作した、青春学園ドラマ(1965年~1974年)が、ドラマ史的には有名です。

夏木陽介の『青春とはなんだ』、竜雷太の『これが青春だ』、村野武範の『飛び出せ!青春』、中村雅俊の『われら青春』などがそうです。

『青春とはなんだ』(1965年、日活)

日活や東宝で映画化もされました。

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それらは、先生と生徒の話。まさに学園生活を描いたものです。

それが70年代中盤には、新しいタイプの青春ドラマが注目されました。

大学生の青春を描いたドラマ『俺たちの旅』です。

『俺たちの旅』

『俺たちの旅』金沢碧の出ない「40年後」の「旅」はもうない!?

本作は、その『俺たちの旅』の翌年に公開された映画です。

ひとつヒット作が出ると、類似作品が次々出るのは、この業界に限らないと思いますが、設定やストーリーも、意識しているかな、と感じる点はありました。

本作は、当時アイドル歌手から女優へとシフトしつつあった岡田奈々、NHK連続テレビ小説のヒロインに抜擢された秋野暢子、『愛と誠』に出演した早乙女愛の3人が中心。

3人

3人とも高校は同じでしたが、岡田奈々と秋野暢子が同じ大学で、早乙女愛が別の体育大学。いずれもバスケット部です。

一方、『俺たちの旅』は、秋野大作(当時津坂まさあき)と中村雅俊が同郷で、中村雅俊と田中健が同じ大学。やはりバスケット部です。

3人。2人が同じ大学。バスケット部。このへんが重なりますね。

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健全な昭和の青春ストーリー


松竹が予告編をYoutubeに公開しています。



明昭大学2年の谷口美穂(岡田奈々)は、父親を亡くして、若くしてガソリンスタンド経営者です。

兄(森田健作)は動物の研究者で、経営者としての意欲も能力もありません。

同級生の浅井洋子(秋野暢子)は、寿司屋の一人娘。

2人は高校・大学・バスケット部と一緒で、家も近所です。

ところが、その近くに、ガソリンスタンドができることになりました。

美穂(岡田奈々)にとっては一大事ですが、施主の吉川(渥美国泰)から開店後の店長を任されているのは、2人にとってちょっと気になる同級生の堀亘(加納竜)でした。

亘(加納竜)は、父親(桜井センリ)がギャンブルにうつつを抜かし、母親(馬渕晴子)が病気がちの苦労人。

定時制高校に通っていた時、会社をいくつも持つ吉川(渥美国泰)に取り入って、娘・ケイ(早乙女愛)の家庭教師になり、大学に入ってからも吉川のカバン持ちをして、事業について勉強していました。

ケイ(早乙女愛)は、美穂(岡田奈々)や洋子(秋野暢子)とは高校のバスケット部で一緒だった同級生で、ケイ(早乙女愛)だけが体育大学から誘いが来て別の大学になりましたが、やはり今もバスケット部です。

ケイ(早乙女愛)も、家庭教師と教え子という立場を超えて、亘(加納竜)にお熱です。

加納竜

で、まあいろいろあって、結局亘(加納竜)は、吉川(渥美国泰)のもとを離れて、南米で新しい人生を始めることになり、女性3人、とくに美穂(岡田奈々)とケイ(早乙女愛)は、亘(加納竜)に失恋。

そしてまた、3人はバスケットに青春の情熱を燃やす、という話です。

昭和の青春群像劇というと、スポーツ、恋愛(多くはプラトニック)でストーリーを作ることが多いですね。

もし今なら、起業しましたとか、SNSで知り合った人とどうしたこうした、という話になっちゃうのでしょうか。

それはそれで面白いのかもしれませんが、私のような昭和が忘れられない者は、本作のような「昭和の青春」の、古き良き健全さを懐かしく感じます。

余談ですが、秋野暢子さんには、ツイッターでフォローしていただいているのですが、秋野暢子さんの出演作品をこのブログでご紹介したのは、たぶん今回が初めてじゃないかと思います。

ということで、今までは1960年~70年代の娯楽邦画・ドラマを中心に観てきましたが、これからは80年~90年代ぐらいまで少し範囲を広げてみようかと思っています。

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