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「年賀状が1枚も来なかった」のはそんなにショックなこと? [生活]

年賀状

「年賀状が1枚も来なかった」。Facebookを見ていたら、そう嘆いている投稿が流れてきました。友だちと思う人に何枚か書いたのに、その人からも来なかったのがとくにショックだったようです。「住所を教えてくれれば、今からでも出してあげる」なんて慰めのコメントも入っていました。



私も、よほどコメントを入れようと思いましたが、そのエネルギーはこのブログ記事更新にあてようと思い、やめました。

どんなコメントを入れようと思ったかって?

「今からでも出してあげる」

……ではないですよ。

そんなことは人生にとって大したことではない。

私も年賀状は1枚も来ていません!

怒り.jpg

とコメントするつもりでした。

もっとも、私の場合には「訳あり」なのですが……

普通、どんなにモノグサで、社交的ではない人でも、自動車の販社とか、契約した保険の代理店とか、利用した業者から年賀状が来ることがあるので、ごく普通に生活している成人が、ゼロ枚にする方がむずかしいですよね。

でも、今年の私は見事にゼロ枚でしたーっ!

その真相は、こうです。

年賀状が1枚も来ないようにする方法!?


4年前に火災があったのですが、以来、私個人は連絡先を実家に一本化しました。

そして、現在住んでいるところの住所を、それまでの友人・知人には知らせず、転居後に新たにお付き合いの始まった人は、すべて妻を窓口にしてきました。

そして、これまで4年間の年賀状や手紙も、すべて実家の住所を使ってきたのです。

ところが、昨年の12月、実家の郵便物を現在の住所に転送する手続きの更新を怠ったので、私宛の郵便物は、一切現在の住所に届かなくなってしまいました。

私のところに届かなければ、実家に配達されるのかと思ったら、そうではなく、「転居先不明」と、機械的に差出人に返却されるようです。

実家ですから、私と苗字は同じなんですよ。

それでも、転送の手続きがないと、「転居先不明」扱いにされてしまうのです。

個人情報がうるさくいわれるようになったからだと思いますが、以前は、テキトーな偽名を使っても、○◯方とつけて、○◯に本名を入れておけば届きましたよね。

今は、その「テキトーな偽名」の人が、そこに存在するのかどうか、普通郵便でも確認が入ります。

妻からは、事前に更新し忘れを聞いていたのと、友人の一人からは「出した年賀状が戻ってきた」と連絡があったので、昨年末からそうなることはわかっていました。

年賀状が来ない事自体はハプニングなわけですが、とくに対策も立てず、「年賀状ゼロ」を受け入れました。

これをもって、それまでの人生の「人脈」が、いったん「ご破算で願いましては」となったわけです。

まあ、実際には、付き合いのある人との関係がすべて終わるわけではなくて、「年賀状だけのお付き合い」になってしまった人たちとの関係に、区切りがつけられたのではないか、という程度の話ですけどね。

でも、私自身、火災以来、過去の人生をそのまま継続することは困難な状態になったのに、「年賀状だけのお付き合い」などという惰性がその後も継続されていることには、疑問をいだき負担も感じていました。

もとより、どこかで人生をドラスティックにリスタートしたいという思いがあったので、今回の“年賀状交流のご破産”は、そのきっかけになったようで、本心を言うとなんとなく気分がいいのです。

ま、せっかくお送りいただいても、戻ってしまった方には申し訳ないのですが……。

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生きた人脈は足し算ではない


おそらく、私の心境には、賛成出来ない方もいらっしゃると思います。

人間は、どこで誰の世話になるかもしれないから、年賀状だけの関わりといっても粗末にするな」と。

否定はしませんが、どの程度大事とすべき「人脈」なのかは、その人の事情や価値観次第だと思います。

そんなに大事なら、「年賀状」ではなく、日常的に何らかの交流をもてばいいのではないでしょうか。

それに、年賀状の交流が途切れたことが、イコール絶交というわけではありません。

そもそも、相手だって、そういうきっかけで、お義理の年賀状を、出さずに済むようになってホッとしているかもしれないじゃないですか。

いつのまにか、年賀状の数が、人生の成果のような気になり、減ってしまうことを心細く思われる方もおられると思いますが、火災で無一文になり、いったんはどん底に落ち、まだそこから這い上がっていない私からすれば、そんなことは生きる上で深刻な問題ではないと思います。

人脈というのは、少なくとも単純な足し算ではなく、ある程度の「入れ替わり」を伴うものであり、かつ量的に無限に広がるものでもないと思います。

私はどん底にいる人間ですから、「ゼロ」というのは、むしろ身の丈にあった現状であり、その意味でもホッとしているわけです。

年が明け、私はこれから年賀状を出します。

義理は一切無しで、本当に大切な人だけに、現在の住所を明かすつもりです。

今までの人生に一区切り付けて、今の「生きた人脈」をまた作りなおそうと思います。

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