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加藤治子さんを『雑居時代』『新だいこんの花』で偲ぶ [懐かし映画・ドラマ]

加藤治子さんを『雑居時代』『新だいこんの花』で偲ぶ

加藤治子が亡くなったというニュースがネットで発表され、追悼コメントとともに今日の急上昇キーワードです。映画やテレビでは、お母さん役やおばあさん役で、たくさんの作品を観てきましたが、今日は『雑居時代』と『新だいこんの花』を久しぶりに鑑賞しました。(トップ画像は『雑居時代』より)



人間は年齢に抗えないということか、女性は若いほうが歳をとってからよりも輝いてみずみずしいと見られていますが、歳をとってなお、ますます魅力を増す女優もいます。

たとえば、男性諸氏にとって、年齢差関係なく、おばあさんであってもデートしたい女優さんというと、どなたが浮かびますか。

私が具体的に誰かを選べといわれれば、東西横綱として、加藤治子さんと風見章子さんを挙げたいですね。

風見章子さんは、まさに素敵におばあさんという意味なのですが、加藤治子は、アンチエイジングというか、バックエイジングの不思議な魅力を感じました。

私が加藤治子のそうした魅力に気がついたのは、ドラマ『寺内貫太郎一家』(1974年1月16日~1974年10月9日)の頃です。

当時の芸能ニュースで、劇中歌(いけだももこの『リンゴがひとつ』)の発表会見を報じていました。

そこにはレギュラー出演者が集まっていたのですが、劇の中では着物と割烹着で地味だった加藤治子の私服姿が、あまりにもまぶしくて大変な衝撃を受けました。

以来、すっかり加藤治子フリークになってしまった私は、加藤治子の出演していた過去の映画やテレビを積極的に観たのですが、年を経るごとにますます魅力を増していくような気がしました。

このブログでご紹介した映画では、『死に花』(2004年、「死に花」製作委員会/東映)に出演しています。

『死に花』山崎努、宇津井健、青島幸男、谷啓、長門勇、藤岡琢也

藤岡琢也演じる源田金蔵の恋人役で、金蔵が亡くなったら、一緒に棺に入って焼かれてしまうという壮絶な役を演じました。

しかも、リアルで離婚した高橋昌也とのツーショットシーンまであります。

森繁久彌、藤岡琢也、青島幸男の遺作となった『死に花』は、加藤治子など、他の出演者にとっても遺作のつもりでのぞんだのかもしれません。

今日は、加藤治子の魅力がよく表現されていると思われる2つのドラマをご紹介します。

雑居時代




雑居時代』(1973年10月3日~1974年3月27日、ユニオン映画/日本テレビ)は、このブログでも何度かご紹介した、石立鉄男主演のホームコメディのひとつです。

石立鉄男伝説、インカムゲイン型ユニオン映画ドラマシリーズから考える

そのほとんどがユニオン映画という、日本テレビ系の制作会社によって手がけられ、現在は映画チャンネルNECOで繰り返し放送されています。

おひかえあそばせ(1971年4月7日~1971年9月22日、全13話)
気になる嫁さん(1971年10月6日~1972年9月20日、全40話)
パパと呼ばないで(1972年10月4日~1973年9月19日、全40話)
雑居時代(1973年10月3日~1974年3月27日、全26話)
水もれ甲介(1974年10月13日~1975年3月30日、全25話)
おふくろさん(1975年4月6日~1975年9月28日、全21話)※この作品のみ日本テレビ製作
気まぐれ天使(1976年10月6日~1977年10月19日、全43話)
気まぐれ本格派(1977年10月26日~1978年9月20日、全38話)

なかでも、『雑居時代』は、一部熱狂的なマニアがいるのですが、加藤治子は、主人公・大場十一(石立鉄男)の母親役です。

外交官・大場鉄也(山形勲)のアフリカ・ケニンゴ大使赴任が決まり、妻・邦子(加藤治子)は、鉄也に勘当されて、アパートを借りてカメラマン助手をつとめる一人息子の十一(石立鉄男)が心配になります。

加藤治子と石立鉄男

そこで、鉄也(山形勲)の同窓生で繊維会社のサラリーマン・栗山信(大坂志郎)に、100万で成城学園の豪邸の自宅を売り、さらにその半分の50万を邦子(加藤治子)が出すといいます。

加藤治子
この潤んだ瞳……

その条件として、2階の2部屋に十一(石立鉄男)を住まわせ、それとなく様子を見て欲しいとのことでした。

しかし、栗山一家は、娘5人の家族でした。

家族とは何だろうか、ということを考えさせるドラマです。

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新だいこんの花


加藤治子と森繁久彌

新だいこんの花』(1972年1月6日~6月29日、NET)は、1970年~1977年まで5部にわたって作られた『だいこんの花』NET(現・テレビ朝日)シリーズの2番目の作品です。

『だいこんの花』向田邦子が描く父親と“星の王子様”のドラマ

森繁久彌(父親)と竹脇無我(息子)の“父子家庭”で、森繁久彌は軍隊時代は元海軍大佐巡洋艦艦長。

当時の部下が近所に住んでいて、森繁久彌にいつも振り回されているというのが全シリーズ共通の設定です。

シリーズごとに、竹脇無我の職業や、元艦長の部下の面々、竹脇無我の相手が変わります。

タイトルの「だいこんの花」とは、「だいこんの花のように清楚で美しかった亡き妻(母)」という父子の思いを表現したものです。

竹脇無我が連れてくる相手は、一見するとそうではないけれど、心は「だいこんの花」だったことに気づき、“身分違い”を克服して結婚するという展開です。

その中で、部下(大坂志郎)の後妻に入る設定の加藤治子は、森繁久彌の亡き妻に瓜二つ。

加藤治子と竹脇無我

それは加藤治子の2役。

つまり、加藤治子こそが、「だいこんの花のように清楚で美し」いという設定なのです。

もう一人の部下である牟田悌三の妻が春川ますみで、こちらは森繁艦長のいいなりにはならず、「ちょっと永山さん!」とぶちきれるタイプだったので、加藤治子の「清楚で美し」いことがいっそう際立つようになっていました。

『新だいこんの花』は向田邦子も脚本を書いていて、『寺内貫太郎一家』ももちろん向田邦子。

その縁か、加藤治子は晩年は、向田邦子自伝ドラマの常連になりました。

でも個人的には、70年代の加藤治子がもっとも輝いていたように思います。

加藤治子さんの生前のご遺徳をお偲び申し上げます。

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