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『松本清張サスペンス 寒流』露口茂、山口崇、梶芽衣子 [懐かし映画・ドラマ]

松本清張の寒流

『松本清張サスペンス 寒流』(1983年2月5日、大映テレビ/テレビ朝日)という、松本清張原作のドラマを観ました。当時、『太陽にほえろ!』という刑事ドラマで“ヤマさん”を演じていた露口茂が、大学の同級生や、料亭の女将に利用される設定で出演しています。(画像は劇中より)



先日、やはり松本清張原作のサスペンスドラマ『馬を売る女』が、2月13日に放送されるとご紹介しました。

『馬を売る女』風吹ジュン、泉谷しげる、放送前あらすじギリギリ

馬を売る女

『馬を売る女』は、玩具会社の社長秘書の女性が、自分が不器用なため結婚も諦め、仕えている社長の個人的な趣味である、競走馬のトレセン情報を盗聴して売りさばいていたものの、それがバレてしまいます。

調査を頼まれたのは、孫請け会社のオーナー社長。

孫請けの社長は、調査以外に、頼まれもしないのに、女性と肉体関係にまでなったうえ、金もせびり取ります。

しかし、女性は、孫請けの社長に妻子があることを知りながらも、自分を見てくれる人がいないため、ズルズルと付き合っていきます。

要するに、旧来の女性にある、女性は男性を待つ立場で、「どんな星の王子さまに目をかけてもらえるかが幸せの基準」という生き様です。

実際に、今もこのようなタイプの女性は少なくないと思います。

ただ、その一方で、最近は、何人もの男を手玉に取った挙句に手にかけた女性が、逮捕される事件が続きました。

手にかけるところまではさすがにないにしても、「第二の性」を逆手に取って、したたかに生きる女性もまた、確実に存在します。

「熟年離婚」などという言葉があるように、自立する女性も出てきています。

今回の『寒流』というのは、まさにそのしたたかな女性が描かれています。

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同級生に復讐する主人公


沖野一郎(露口茂)と桑山英己(山口崇)は大学の同級生で、ある銀行に同期入行します。

深慮遠謀に長けた桑山英己(山口崇)は、トントン拍子で重役に昇進。沖野一郎(露口茂)はその「おすそ分け」で支店長にしてもらっています。

一郎(露口茂)が渋谷支店長に赴任したとき、大金の融資も綺麗に返済する“上得意”として、料亭の女将・前川奈美(梶芽衣子)を紹介されます。

奈美(梶芽衣子)には、色仕掛けで金を引き出す野心がありましたが、一郎(露口茂)はまんまとそれにひっかかります。

その結果、一郎(露口茂)の家庭は壊れてしまいます。

その上、奈美(梶芽衣子)は英己(山口崇)に取られてしまい、地方支店に左遷させられます。

復讐しようと、私立探偵(近石真介)に2人の関係を調べさせますが、そのネタで揺さぶってほしいとお願いした総会屋(川合伸旺)が英己(山口崇)に買収され計画は実行できず。

しかし、自分の調査におかしな利用をされた私立探偵(近石真介)は、一郎(露口茂)の復讐に協力することを約束。

罠にはめて英己(山口崇)を失脚させますが、すでに奈美(梶芽衣子)に対する、非常識なほど高額の融資は済んだ後でした。

「寒流」というタイトルの由来は、サラリーマン社会の派閥、主流派を「暖流」、非主流派を「寒流」と例えたところから来ています。

露口茂は、『週刊女性』のGW特大合併号(5月14、21日合併号)の、『80年代に輝いていたあの芸能人の「今でしょ!!」』という特集記事で、「いえ、役者としてもう1度、ということはとくに考えてはいませんね」と“引退宣言”していることは以前ご紹介しました。

あの人はいま、80年代に輝いていた露口茂、新田恵利など

現在、TBSチャンネルでは、「松本清張没後20年スペシャル」として松本清張原作のドラマが順次放送されていますが、2013年に放送された、椎名桔平版の『寒流』は、2月20日に放送されます。

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