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小畑実の生まれた日に『星影の小径』を思い出す [芸能]

小畑実の生まれた日に『星影の小径』を思い出す

小畑実(おばた みのる、1923年4月30日~1979年4月24日)といえば、私の世代では“懐メロ歌手”ですが、『星影の小径』は忘れられない名曲です。後にいろいろな歌手がカバーしていますが、テレビCMでも流れたちあきなおみがもっとも印象に残ります。



今から30年以上前ですが、1985年にAGFが『マキシム・レギューラーコーヒー』のCMで採用した、ちあきなおみの『星影の小径』に当時大変な衝撃を受けました。



ちあきなおみといえば、1972年に『喝采』で日本レコード大賞を受賞。

その後も、『夜間飛行』や『矢切の渡し』などヒットの実績はあったのですが、ニューミュージックが台頭し、時代はバブル景気直前の80年代中盤に突然あらわれた、いにしえのハワイアンミュージックのインパクトはその比ではありませんでした。

そして、なぜ「いにしえのハワイアンミュージック」であるかの理由は、1950年代に活躍した小畑実のカバーであったことが間もなくしてわかったのです。

小畑実
Google検索画面

小畑実。本名・康永喆

朝鮮・平壌に生まれ、朝鮮人テノール歌手・永田絃次郎(金永吉)に憧れて16歳で渡日。

日本音楽学校で苦学しながら声楽を学び、卒業した1941年にポリドール・レコードからデビュー。

以後、『旅姿勘太郎』『うたかたの恋』『薔薇を召しませ』『長崎悲歌』『高原の駅よ、さようなら』『そよ風のビギン』『長崎のザボン売り』などなど、1940~50年代のヒットメーカーになりました。

懐メロ番組でずいぶん聴きました。

ネットの大好きな在日認定されそうですが、日本で生まれ育ったのではなく、力道山や大木金太郎のように、もともと朝鮮半島の出身です。

ただ私も、子供の頃は、小畑実は母親が秋田出身で旧姓が「小畑」だから小畑姓だと聞いていました。

Wikiによると真相は、日本音楽学校時代の下宿先の大家が“秋田出身の小畑さん”だったそうです。

いずれにしても、当時は北朝鮮はもちろん韓国とも国交がない時代で、いろいろ苦労されたのではないでしょうか。

今も、小畑実の歌はYoutubeにアップされていますが、『星影の小径』も含めて、どこか切なく陰翳が感じられる、復興期の日本らしい歌が多いとおもいます。

『星影の小径』については、当時流行していたハワイアン・ミュージックを採り入れたロマンチックな旋律で構成されています。

ハワイアンミュージックとはハワイの民俗音楽。灰田晴彦・勝彦兄弟やバッキー白片、ディック・ミネなどが歌い、そのゆったりとしたメロディーで、昭和20~30年代に日本の商業音楽界にひとつの潮流を作ったといわれます。

ハワイアンミュージック特集、バッキー白片、日野てる子など

民俗音楽というのは、もともと少数民族や土着民族の悲哀やしたたかさを表現したもの。

朝鮮半島からやってきた小畑実に通じるものがあったのかもしれません。

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19人(組)目がカヴァーした名曲


Wikiによると、ちあきなおみ以外にも18人もの歌手が『星影の小径』をカヴァーしており、中には美空ひばり、フランク永井、春日八郎といった活躍した時代が近い大物も含まれています。

誰でも歌いたくなる名曲で、かつ時を移ろいでも人の心に染み入る素晴らしい歌なのでしょう。

一番新しい人は、2015年にサーカスが歌ってます。

Wikiにのっていないので、19人(組)目になるのでしょうか。

新しいほど、アレンジもされて演奏も立派になってきていますが、やはりオリジナルの小畑実が開祖であり、ちあきなおみで全面開花したと私は思っています。

『星影の小径』。ご存じない方はぜひ1度聴かれることをお勧めします。

決定版 小畑実 - 小畑実
決定版 小畑実 - 小畑実

星影の小径 - ちあきなおみ
星影の小径 - ちあきなおみ
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hiro-kan

いっぷくさん

こうした懐メロなど、お若い頃から
お好きだったようですね?(^^♪

私も好きですが、小畑実さんは名前程度しか
記憶がありません。

星影の小径はちあきなおみさんの歌だと思っていました。

一度小畑実さんの元歌を聞いてみたいと思います。
by hiro-kan (2018-05-01 00:13) 

ナベちはる

数多くのアーティストにカヴァーされる曲、愛されている証拠ですね!
by ナベちはる (2018-05-01 00:38) 

末尾ルコ(アルベール)

小畑実の生まれた日に『星影の小径』を思い出す・・・ちあきなおみの歌を聴いてみました。「素晴らしい!」のひと言です。この歌は知ってはおりましたが、タイトルも、ましては歌にまつわるエピソードもまったく知らず、今回のお記事をとても興味深く拝読いたしました。有難うございます。
ちあきなおみのヴァージョンはアレンジも見事ですが、何と言っても奥深い声を聴いた瞬間に背筋がぞくぞくします。これだけ一気に深みのある世界に持っていく声の持ち主は滅多にいないでしょうね。UAもカヴァーしているようなので、こちらも聴いてみました。UAは日本のヴォーカリストとしては好きなのですが、ちあきなおみと比べると軽く聴こえます。ちあきなおみ、すごい!
小畑実についてはまったく知らなかったのですが、このような歌い手がこうして歌い継がれる作品を発表していた時代の方が現在よりも多様性を感じます。現在の日本のポピュラー音楽シーンは非常に偏った様相を呈しているようで、「本当に胸に迫る哀しみ」とかはなかなか聴こえてきません。

ところで、実はですね、「NGワード」について再度調べてみたのです。So-netブログでどこへ入れば「NGワード」設定ができるか分からなかったので、Google検索をして(笑)。するとですね、ず~~~~っと以前にしておりました、「NGワード」設定!で、現在それらワードをすべて解除してみましたが、どのようなものをNGにしていたかと申しますと、「バーバリー アウトレット」「バーバリーマフラー」「某ドカタ」「童貞」「えなり」「MATO」「おっさん」「JK」「いつまでも」「洗いっこ」「ポンポン落ちて」「マットプレイ」です。(何だこれは!)というようなワードばかりですよね。ようやく思い出したのですが、当時これらワードを含むしょうもない宣伝リンクがコメント欄に大量に投稿されておりまして、業を煮やして「NGワード」設定にしていたのでした。
昨日、いっぷく様がコメントしてくださった際の不具合の原因が何かはよく分かりませんが、今後もし「NGワード」設定する場合はお伝えしますね。

わたしも個人的には、『薔薇族』的世界はまったく理解不能なのですが、昭和のある時期、高知の町角のマイナーな書店の奥にもその筋の雑誌がかなりの量平積みにされてましたので、ニーズがけっこうあったのは間違いありません。
剛竜馬がその方面の活躍(笑)をしていたとは知りませんでした。剛は50代前半で亡くなっているのですね。死去した後に、別に本業でやっていたわけでもないそうした映像が残り、ネットでいつでも見られるというのも、物悲しくも、ある意味剛竜馬の人生らしいという気もします。

まったくお話は変わりますが、またしても口の中を二度噛みしてしまいました!なんか、この前にやってしまってから、まだひと月前後しか経ってないような(とほほ)。(何をやってるんだ)と我ながら呆れますが、ここは「やってしまったこと」を後悔せずに(笑)、気合を入れ直して頑張ります。RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-05-01 01:39) 

johncomeback

小畑実の名前は覚えていますが『星影の小径』は
どんな曲か分かりません。聴けば思い出すのかなぁ?
by johncomeback (2018-05-01 05:48) 

旅爺さん

おはようございます。
昔小畑 実と言えば女性達が甘い歌声に惹かれてうっとり聞いてたのを子供の爺は憶えてます。
by 旅爺さん (2018-05-01 05:54) 

pn

カバーだったのか!ちあきなおみの歌と思ってた。
by pn (2018-05-01 06:08) 

ヤマカゼ

星影の小径、知らなかったです。今度ネットを検索して聞いてみよう。
by ヤマカゼ (2018-05-01 06:19) 

チャー

ちあきなおみさん
引退してからも ずっと惜しまれ続けていますね 過去のVで 紅い花 を聞いた時 感動しました その後 youtubeで何度も!
大人の女性を凄く感じ 声が素晴らしいな〜って♪
by チャー (2018-05-01 06:56) 

Rinko

「星影の小径」はピンとこないのですが、きっと聞いたら「あぁ~あれ!」となりそうです。ネットでちょっと探してみますね^^
by Rinko (2018-05-01 07:56) 

斗夢

子供の頃、ラジオで聞いたと思います。流行った歌がいっぱいありました。
大人が、あれは朝鮮人だと云っていたのを聞いたことはなかったです。
今日はじめて知りました。
by 斗夢 (2018-05-01 12:33) 

よいこ

月影の小路は知らなかったのですが、いちど聴いたら懐メロか何かで聞いた歌かも知れませんね
私はちあきなおみさんが好きなので、彼女が歌ってるなら5聞いてみたいなと思います
by よいこ (2018-05-01 13:40) 

クッキー

ちあきなおみさん、引退してしまって残念ですね
力道山さんは相撲から転身、最後は残念な生涯でした

by クッキー (2018-05-01 13:42) 

JUNKO

小畑実さん知ってますよ、と言ったら年代がわかりますね。ちあきあおみさんは大人の歌が歌える歌手でしたね。うまいです。
by JUNKO (2018-05-01 17:16) 

ヨッシーパパ

その方は、知らなかったです。
ちあきなおみさんも、喝采からですね。
by ヨッシーパパ (2018-05-01 18:43) 

makkun

小畑実さんはそれほど想い出は有りません・・
やはり、「星影の小径」は
ちあきなおみさんのイメージが強いです。
宍戸錠の弟の郷鍈治と結婚した時は驚きました。
by makkun (2018-05-01 19:52) 

そらへい

ちあきなおみさん、オリジナルもいいですが
カバーの女王みたいなところがありますね。
「星影の小径」のオリジナルは知りませんでした。
小畑実さん、名前は聞いたことがあります。
両親が懐メロで聞いていた番組に出ていたような気がします。「高原の駅よ、さようなら」だったでしょうか。
by そらへい (2018-05-01 20:46) 

うつ夫

日本の歌謡史を縦断しているわけですね。
by うつ夫 (2018-05-02 01:57) 

えくりぷす

『星影の小径』まったく存じませんでしたので、聞いてみました。サビのところがなんか聞いたような・・・と思ったら、2000年代になってもCMソングになっていたのですね。
by えくりぷす (2018-05-02 10:55) 

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