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『グーグル検索だけでお金持ちになる方法』情報強者のマインド [パソコン・ネット]

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『グーグル検索だけでお金持ちになる方法』(午堂登紀雄、光文社)を読みました。このブログの書籍レビュー記事は必ずしも新刊ではありませんが、今回は正真正銘の新刊。8月18日に発売(奥付は20日)されたばかりです。表紙には、「人生を左右する『お金持ちの検索キーワード』と『貧乏人の検索キーワード』」と書かれています。



グーグル検索というのは、グーグルとともにヤフーも採用している、単語等による検索で、ネット上の該当するウエブページを表示するサービスのことです。

yahoo検索画面

検索語句を入力すると、検索結果としてブログを含めたサイトの該当ページがズラズラっと表示されます。

検索結果

他社の検索エンジンもありますが、ネットユーザーの9割以上は、グーグル検索を使っていると言われています。

このサービスをうまく利用すれば、つまり検索する言葉次第では、常識的にはあり得ないアイデアや情報、書籍や雑誌にも書かれていないような知識を得て、自分自身の理性や暮らしを飛躍的に豊かにすることができる、というのが、『グーグル検索だけでお金持ちになる方法』の内容です。

タイトルだけを見ると、いかがわしい情報商材のようですが、中身は、具体性のあるかなり濃いものです。

書かれていることを実践すれば、たしかに情報強者、検索長者というのも法螺話ではありません。

著者の午堂登紀雄氏は、新聞もとらず、どちらかというと引きこもりですが、その時間は、「生き方」「仕事」「お金」などについて、ネットサーフィンを積極的に行うことで、自分の思考や判断を豊かにしているそうです。

といっても、何となく楽しそうなページをあちこち眺めているだけでは、たんなるタイムイーターです。

調べたい目的をはっきりさせ、関連情報を次々サーフ。それによって新たな検索キーワードが浮かんでくるので、それをまた検索して広げていく。

すると、自分が思いもよらなかった情報やキーワードにたどり着くことがあるそうです。

もちろん、ネットの情報は、その真偽に気をつけなければなりませんが、今度は裏を取るためにまた別のサイト・ブログを調べる。

そのように、ひとつの情報を雪だるまのように膨らませ、重層的にしていく“情報の自転車操業”を行うそうです。

“情報の自転車操業”を行うことで、自分の価値観と違うものや、異論反論含めて複数の視点から多面的に眺め、客観性・合理性・柔軟性・再現性・納得性を高められるよう、思考を掘り下げていくのだそうです。

では具体的にはどんな検索を行っているのか、ですが、今、さらっと書いた、「異論反論含めて複数の視点から多面的に眺め」るというところが、実は大変重要で、ここがわからないと、おそらく同書の実践は不可能、もしくは無意味になるので、ちょっと私の体験なども交えてご紹介します。

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大半のユーザーはネットで消費・消耗しているだけ


統計的には、1日の活動時間の大半、たとえば10時間ネットを使う人も、スマホを含めるとそうめずらしくないだろうと思います。

しかし、午堂登紀雄氏が同書で書いているような、「検索だけでお金持ち」になれる人はどれぐらいいるのでしょうか。

お金持ちではなくても、生き方、知性など、ネットによって自分自身を「重層的にしていく」人……。

まあ私は、ほとんどいないと思いますね。

それは、午堂登紀雄氏が絵空事を書いているという意味ではなく、まだ大衆ユーザーのネットに対する考え方が、そこまで成熟していないということです。

Facebookではお約束で「いいね!」を押すことに時間をさき、お仲間の義理でLINEに参加してやくたいもないコミュニケーションに消耗し、閲覧者によく見られたいためのブログを更新するが異論コメントはすべて「誹謗中傷」と一切排除。

それが大衆のネット遊びの現実です。

そのときは楽しいかもしれないけど、結局何も残らない……。

私がこのブログを開設する前に、別のブログを開いていて、「ら抜き言葉」について言及したことがありました。

長男の幼稚園の担任が、「ら抜き言葉」を使ったので、教育機関でそれはやめたほうがいいと私が注意したという話を書いたところ、ブログは炎上。

「お前は古い」とか、「言葉は世によって変わる」とか、「これこれこういう理由で『ら抜き言葉』は文法として正しいんだ」といったコメントが次々書き込まれていきました。

別に炎上は構わないのですが、そのコメントは、私の記事で主張したことと違っていたのですね。

私が述べたかったのは、「ら抜き言葉」が将来どう評価されているかとか、文法的にどうかという話ではありません。

「国語審議会としては,本来の言い方や変化の事実を示し,共通語においては改まった場での「ら抜き言葉」の使用は現時点では認知しかねるとすべきであろう。」(文化庁サイトより) というオフィシャルな見解がある以上、面接や作文試験で「ら抜き言葉」を使うことは、不利にはなっても有利にはならない。

そして、文化庁・国語審議会がオフィシャルに声明している内容に、教育機関の教員が反するふるまいをするのは適当ではない、という話を書いたのです。

テレビの番組を見ていても、タレントのコメントや街頭インタビューなどで、「ら抜き言葉」で話しているのに、画面のスーパーには「ら」がついて表示されます。

それが現実です。

私は、自分の子どもが、「ら抜き言葉」を使った作文を書いて点を下げられたり、それで受験が失敗したりしたら、つまらないと思います。

『「ら抜き言葉」は正しい』と理屈をこねて意地はって×をつけられても、「よくやった」などという気はありません。

と再度真意を書きました。

にもかかわらず、相変わらず思考停止といいますか、全く同じ趣旨のコメントが途切れることなく続きました。

そこで私は、「あんた方の言い分は分かったから、ではどうすれば『ら抜き言葉』が社会に定着して、文化庁・国語審議会が『正しい日本語』として定着したと認めるようになるか、その提案をしてくれないか」と書いたら、コメントはピタッと来なくなりました。

要するに、コメント主たちは、私の記事の言葉尻に食らいついて、自分の書きたいことだけ感情的になって書いているだけなんですよね。

なんじゃい

そこから一歩も進めない。建設的な意見が何もない。何も考えていない。

少なくとも、そういう人たちには、午堂登紀雄氏のマネはできないだろうな、と私は思います。

なぜなら、午堂登紀雄氏は、まさに私に感情的にコメントした人たちに当てはまると思われる、次のような指摘をしています。
炎上に加担した人たちは、自分と異なる意見をバッシングすることには労を惜しまないのに、前向きな考察にはいっさい労力はかけません。感情的に反発し内容を全否定するだけで、それ以上深くは考えない。つまり思考が浅くなる。だから、そこから進んで解決法を探す発想が出てこない。
要するに、「人は自分の価値観や考え方とは違う主張や感情に揺さぶられたら、思考力も学習能力も低下する」ということ。
逆にいえば、自分の価値観や主義主張はいったん脇に置き、多様な意見を受け入れることができれば、自分の思考領域が広がり、学習能力も上がる、ということです。
その姿勢が、多種多様な検索キーワードを思いつくための1つの素養であり、これこそが、先入観や固定観念から自分を救い出す行為でもあると考えています。

午堂登紀雄氏の方法論にのっとって検索強者になるためには、「自分の価値観や主義主張はいったん脇に置き、多様な意見を受け入れることができ」るかどうかが問われているということです。

そういう意味では、同書の書かれていることを自分で実現するハードルは人によっては高いかもしれませんが、ネットに対する自分の関わり方を根本的に見直すひとつのきっかけになるかもしれません。

ということで、前置きだけで3000字になってしまったので(汗)、午堂登紀雄氏が同書で指南している、具体的な「お金持ちキーワード」については、また明日改めて書きます。

グーグル検索だけでお金持ちになる方法-貧乏人が激怒する2020年のマネー戦略

グーグル検索だけでお金持ちになる方法-貧乏人が激怒する2020年のマネー戦略

  • 作者: 午堂 登紀雄
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2015/08/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


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