中華そば青葉川崎アゼリア店の中華そばとつけめん [東海道スポット]
中華そば青葉の神奈川・川崎アゼリア店に行ってきました。JR川崎駅は、川崎市が100万都市になった1980年代に再開発され、近くにある京急川崎駅までをつなぐ日本で3番目に広い地下街アゼリアが完成。その中でがんばっているのが中華そば青葉です。
中華そば青葉とは、東京・中野本店を始めとして、東京、埼玉、神奈川、茨城、千葉など関東各都県に進出しているラーメン店です。
青葉の中華そばをかんたんにご説明しますと、粘りと張りが特徴の中太麺に、ポークとチキンの濃厚な動物系だしと、かつおや煮干しの魚介だしを合わせた、今風に言う、ダブルスープのはしりです。
青葉の中華そば公式サイトによれば、これは「東京ラーメン」と「九州ラーメン」、両方の良さを採り入れたそうです。
東京ラーメンは、香り高い和風だしが魅力ですが、スープが淡泊すぎ。
一方、九州ラーメンは、濃厚なコクがありますが、ニオイや脂が強すぎ。
そこで、九州ラーメンのトンコツ、鶏ガラといった「動物系スープ」から脂を分離し、「コク」だけ残したスープと、それに負けないような濃い、かつお節、さば節、煮干しといった「魚系の和風スープ」を抽出して併せたダブルスープなのだそうです。
とくに、魚介系スープが強調されている、というイメージが私には強くありました。
15年前まで、大田区蒲田に中華そば青葉があり利用しましたが、閉店以来ご無沙汰だったので、今回の川崎アゼリア店は、15年ぶりの中華そば青葉となりました。
川崎アゼリアの地下街にはほかにもたくさんの名店がありますが、店の外に並ぶ人もいるようです。
今日はお昼時に行ったところ、並んではいなかったのですが、空席はすぐに埋まってテンボよく回転していました。
メニューは15年前もそうでしたが、ずっと頑固に4種類のみ。
中華そば
特製中華そば(中華そばにチャーシューとメンマを増量し味付卵を加えたもの)
つけ麺
特製つけ麺(つけ麺にチャーシューとメンマを増量し味付卵を加えたもの)
100円増しで大盛りがあるので、私は大盛りつけめん、妻は大盛り中華そばをいただきました。
大盛り中華そば
大盛りつけ麺
リクエストすると、「ゆず唐辛子」がサービスされます。
半分ぐらい食べてから入れると、2通りの味を楽しめます。
感想としては、以前よりも、アッサリしている感じがしました。
つまり、魚介の味が弱くなった感じです。
魚介の味を求めている人には物足りないかもしれませんが、中太麺にダブルスープ。トッピングはチャーシュー、のり、メンマ、ナルトですから、最大公約数的に、つまり無難に「旨い」と思わせる作り方だと思います。
激戦区の川崎アゼリア店で生き残るためには、「マニア受け」も大事ですが、より多くの人に受け入れられる作り方の工夫があったのかもしれません。
なお、中華そば青葉の監修で、カップ麺も出ていることは、以前このブログでご紹介したことかあります。
⇒『サッポロ一番名店の味青葉中野本店』魚介ダシとコシの強い麺
関心はあるけれど、近くにお店がない、という方は、カップ麺で雰囲気を経験されるのもよろしいのではないでしょうか。
いかがですか。中華そばの青葉。
川崎といえば思い出す
冒頭にご紹介したように、JR川崎駅は1980年代後半に生まれ変わりました。
人気ドラマの『男女七人秋物語』(1987年10月9日~12月18日)が川崎を舞台にしており、アゼリア、その地上にあるショッピングセンタービル・ルフロン、チネチッタ(シネコン)、日本カーフェリー(後のマリンエキスプレス)川崎ー木更津便など、当時の川崎をPRする形になりました。
たとえば、ルフロン前にある『赤い浮き2』は、川崎市とアメリカ・ボルチモア市の姉妹都市調印提携5周年にボルチモア市から贈られた記念モニュメントですが、ドラマでもしっかりうつっています。
『男女七人秋物語』より
ガラガラの川崎球場、ロッテ対西武戦での“がまんごっこ”は、第1回前半のクライマックスでした。
大学の同級生である3人の男が、女性3人組と“合コン”することになり、球場外野席で会うことになりました。
女性陣は男性陣に三塁側と約束しておきながら、自分たちは一塁側から用心深く双眼鏡で品定めをします。
「変なのだったらアタシ帰るからね」といいながらも、双眼鏡覗きに一番熱心な岩崎宏美。
それに気づいた男性陣は、「バカにするな」と怒って帰るのかと思ったら、ゼスチャーで自分をPRし始めます。
双眼鏡を覗く女性陣にはその意図が伝わらず、腕を組んで胸筋を誇る山下真司に岡安由美子が、「がまんごっこかなあ」と不思議がるシーンです。
私は女性陣とはほぼ同世代なので、こういうまどろっこしいアプローチは大いに感情移入できました。
若いときはいいですよね、こんなくだらないことでも、異性と何かしているだけでもうすべてが楽しいのです。
そして、こんな遊びを仕掛けるぐらい、いかに当時のパ・リーグに客が入っていなかったかを示す「貴重な映像」でもあります。
ストーリーは、大竹しのぶが明石家さんまや岩崎宏美や柳葉敏郎らを振り回す、かなり理不尽で身勝手な女の話ですが、脚本を書いた鎌田敏夫氏は、たとえ不条理であろうが非常識であろうが、「人間がすることには、すべて、そうしなければいけない理由がある。それがぶっつかる、どうすることもできない切なさ」(『来て!見て!感じて!』より)を、巷間の倫理だの常識だのに埋没せずに描き切る強靭な精神が作家には必要だといいます。
鎌田敏夫氏は同書で、「戦後最高の恋愛映画」として、ひたすら男に尽くす従順さはないが、それでも相手の男と別れられない女を描いた『浮雲』(成瀬巳喜男監督)という映画をあげています。
川崎の街の魅力も確認できる昭和のトレンディドラマ、機会があったらごらんください。
【関連記事】
⇒東京ガス・ワンダーシップ環境エネルギー館と荒三丸
⇒男女7人秋物語、“理不尽”ストーリーとシャカタクのBGM再び
⇒『男女7人秋物語』“がまんごっこ”の川崎球場は今……
⇒『浮雲』の高峰秀子と『男女7人秋物語』の大竹しのぶ
⇒『男女7人秋物語』京急大師線旧六郷橋駅前で「戦後最高」の恋愛場面
サッポロ一番 名店の味 青葉 中野本店 東京魚介豚骨醤油 116g×12個 -
男女7人秋物語 DVD-BOX -
2018-02-05 23:16
nice!(241)
コメント(17)
男女七人秋物語』は川崎が舞台だったのですね。
カーフェリーのシーンが良くあったとは思ってましたが、漠然と見ていたので…^^;
by ゆりあ (2018-02-05 23:50)
>若いときはいいですよね、こんなくだらないことでも、異性と何かしているだけでもうすべてが楽しいのです。
後で振り返ると「なんでこんなことやったんだろうなぁ」ということもありますが、その時はとても楽しいんですよね。
「異性と遊ぶ」、それが肝心なのだと思います。
by ナベちはる (2018-02-06 00:17)
中華そば青葉川崎アゼリア店の中華そばとつけめん・・・最近わたしの「外食ラーメン」は『餃子の王将』のみというバラエティの少なさで、こうしていつもラーメンのお記事を拝見し、(もっと頑張らねば!)という気分になっております(笑)。
>ずっと頑固に4種類のみ。
へえ~。それはすごいですね。わたしはそんな感じのお店にも行ったことないので、とても興味があります。「僅かなメニューで勝負」って、飲食業に限らず、憧れるところがあります。オーソドックスなスタイルの中華そばが何とも美味しそうです。『サッポロ一番』からカップ麺が出ているのですね。行きつけのスーパーで、チェックしてみます。
川崎といえば思い出す・・・そう言えば、わたしは川崎では降りたことがありません。「工業地域」というイメージが強いです。
『男女七人秋物語』は岩崎宏美も出てたんですね。今思えば、少し変わったキャストでした。山下真司なんかもぜんぜんダメになりましたね。売れなくなった時期にワイドショーでリポーターみたいな仕事してるのを見かけた時はけっこう驚きました。片岡鶴太郎と言えば、最近の「ヨガ離婚」が取り沙汰されていますね。わたしもヨガ自体には興味があるのですが、こういうのに「凝り過ぎる」人は苦手です。鶴太郎は絵にも魅力を感じません(笑)。それとパ・リーグ。よくプロとして成立していたなと思うくらい観客がいなかったですね。でも一時期の広島球場も同じことでした。今は超満員が普通のようですが、閑古鳥が鳴いてた時期の方がずっと魅力的なチームでした。今のカープの人気って、新日プロレスの人気とどこか似てるところがありそうな気がします。
>『浮雲』(成瀬巳喜男監督)という映画をあげています。
このようなお話を知るだけで、鎌田敏夫という人の感性を信じられる気になります。『浮雲』もまた、フランス ヌーベルバーグの監督たちが玉座に飾っている作品です。
リンクしてくださった丘みどりの記事、拝読いたしました。確かに「年功序列社会」は若手演歌歌手にとって大きな悩みの一つではあると思います。まあわたしもまともに演歌や日本のポピュラー音楽を聴き始めたのが昨年春からですから(笑)、大した知識もないのですが、今までの観察から感じているのは、年功序列社会以前に、演歌の世界の先細り感が何よりも若手歌手を苦しめているような気がしています。なにせ演歌の世界からヒット曲が出ません。大御所たちもしっかり新曲を出し続けているのですが、とんとヒット曲が出ませんし、当然世の中に浸透しません。ビッグネームの演歌歌手たちは昭和のヒット曲で食いつないでいるような状態に見えます。有線放送でもJ POPがかかっていることが多いようですし、やや高めの年齢の人たちも演歌をあまり聴いてない感じがあります。
そうした状況の中で、若手の演歌歌手は、例えば昨年の丘みどりなどは連日日本中をかけずり回っての過酷なキャンペーンスケジュール。しかもイオンなどで「無料で観客の見せる(聴かせる)」キャンペーンが中心でした(歌手のキャンペーンとはそうしたものかもしれませんが)。昨年、大目標にしていた『紅白歌合戦』出場を果たしたけれど、今年に入ってまた似たようなスケジュールを提示されたら、(そりゃあ、きついよなあ)とわたしでも想像がつきます。
もちろんそうした「理由」はわたしが創造しているだけで、他にもいろいろな理由が複合していることは考えられます。他の日のブログ記事では、父親も体調が悪かった、自分も体調が悪かった旨書かれていました。同時に、これもブログ記事やテレビ番組などからの印象に過ぎませんが、丘みどりは性格的に「図々しくなれない」ところを感じますし、いろいろな意味でいつも「いっぱいいっぱい」な感じを受けます。そして昭和であれば、丘みどりや杜このみは既に大スターだと思うのですね。
ただ、演歌の世界は構造的な問題も多々あるような気がしています。今後もテーマとして記事にしていこうと思っています。
「どんな状態に幸福を感じるか」は、人間にとって最も重要な価値観の一つだと思うのですが、いまだに「お金」や「社会的立場」が最重要と信じている人たちが多いですね。もちろんわたしもある程度のお金や社会的立場にまったく魅力を感じないわけではありませんが、少なくともそれらは、「二の次、三の次、あるいはそれよりもっと次」です。そもそも経済的にも社会的立場にも恵まれている人たちが幸福そうにはまったく見えないのですね。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2018-02-06 01:38)
寒い日はラーメンが恋しくなります。
こんな中華そば食べたいなぁ〜
by yamatonosuke (2018-02-06 03:58)
南六郷団地に住んでいた時、徒歩で川崎駅周辺に食べに行きました。
京急大師線が2両編成で踏み切を通る光景が好きで、踏切が開くとポッカリと頭の中が空洞になりなりぼけ~としばらくしてました。
セメント通りの焼肉屋にも徒歩で通ったのが思いだされます。
by 風太郎 (2018-02-06 05:20)
ああラーメン食べたい(笑)
by pn (2018-02-06 06:18)
さむいですね、ラーメン恋しいですね。青葉まだたべたことありません。
by ヤマカゼ (2018-02-06 06:44)
こんにちは!
私たちの子供時代、川崎は何となく
恐い町でした。
それに空の色。 神奈川新町を過ぎると
それまでの青空が鉛色ともうもうの煙に変わりました。
by Take-Zee (2018-02-06 07:43)
ザ・ラーメン!と言った感じですね^^
食べたくなりました♪
男女七人、懐かしいですがドラマの詳細はすっかり忘れてしまいました^^;
by Rinko (2018-02-06 08:42)
アクセス障害に巻き込まれました。
更新できてません。
男女7人秋物語は川崎が舞台だったのですね。
ダブルスープの走りですか、食べてみたいです。
by nikki (2018-02-06 12:38)
「男女7人秋物語」見ておりました。
森川由加里の歌う「SHOW ME」、夏物語の主題歌であった石井明美の「CHA-CHA-CHA」…と共にどちらも懐かしいです。
ただドラマ出演中の明石屋さんまの、俺ってカッコイイだろう…と言う勘違いぶりが腹立たしかった。
それから今頃になって、大竹しのぶが二人の結婚生活、自分の男性遍歴を得意になってお喋りするのはどうかなぁと。
そんな事知りたい人がいるとも思えませんし、彼女くらいの役者バカでしたら、演技だけに集中していたら良いと思うのですけれど。。
by hana2018 (2018-02-06 14:08)
今日も気温があまり上がらず寒いので
あったかいラーメンで温まりたいです。
by poko (2018-02-06 14:37)
ラーメンもいいですけど、つけ麺が美味しそうですね ^^
最近美味しいつけ麺を食べていないので、食べに行きたくなりました(^^)
by なかちゃん (2018-02-06 15:08)
青葉のラーメンは好きで、八王子店に時々行きますよ。
とんこつ系だったらここが一番美味しいので、他はもう食べなくなりました。
男女七人‥川崎だったのですか。
見ていたような気がするのですが‥全部じゃなかったのか、あまりよく覚えていません^^;
若いときの楽しさというのはありますね^^
by sana (2018-02-06 18:47)
このドラマは、私がドラマ好きに成る前で、仕事と繁華街に情熱を燃やしていた時期なので、ほとんど知りません。
by ヨッシーパパ (2018-02-06 18:54)
青葉 美味しそうですね
この前ご紹介して頂いた どん兵衛の鴨蕎麦3袋入り 食べましたよ(^^)
スープ 甘めで 鴨出汁〜 美味しかったです
ありがとうございます
by チャー (2018-02-06 21:02)
魚介も好き好きですね。
by うつ夫 (2018-02-06 23:44)