『CHECKERS in TANTANたぬき』(1985年、ポニーキャニオン/東宝)を何となく観てしまいました。当時は勢いのあったフジテレビ、ニッポン放送が制作協力して、タイトル通り、当時のアイドルグループだったチェッカーズを主役にした映画です。監督は80年代にヒットを重ねた川島透、初期チェッカーズの名曲を量産し続けた芹澤廣明が音楽監督をつとめています。(画像は劇中より)
まず、
チェッカーズをご存じでしょうか。もしくは、覚えておられるでしょうか。
覚えておられ方でも、この映画はご存じないかもしれません。
「面白くなければテレビじゃない」と、ノッていた頃のフジテレビが作った、チェッカーズ主演の映画です。
今日この作品をご紹介する理由は、出演者のひとりであるジョニー大倉が生まれた日(9月3日)ということはあります。
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矢沢永吉とジョニー大倉など仲間割れ列伝
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ジョニー大倉、キャロル再結成の願いに矢沢永吉は?
が、いずれにしても、いつか記事にしたいとは思っていました。
「
『てなもんや幽霊道中』で財津一郎のクドいけど軽い必笑怪演」という以前の記事で書いたように、
当時、結核で就職もせずブラブラしていた私が、
エキストラで4シーン出ているからです。
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財津一郎と尾藤イサオが活躍
田舎で、人間に化けてライブハウスで歌っていたタヌキ(チェッカーズ)は、自分たちの力を試したくて、狸であることを隠して上京。
芸能マネージャー(尾藤イサオ)と出会って、デビューにこぎつけ、あっという間にアイドルになります。
チェッカーズと尾藤イサオが出会うのは大衆食堂ですが、ここはセットではなく、東京の台東区入谷にある食堂です。
チェッカーズの隣のテーブルで、食事をしながら尾藤イサオを見ている労働者が私。
入ってきた尾藤イサオの、いかにも業界人的なテンションに、目を丸くするという役どころですが、私はこれが事務所に入って初めての映画の仕事で、病み上がりで頬もこけてます。
私は、そのときは、新聞の折込広告のモデルなどの事務所にいたのですが、私の前に座っている人(背中を見せている人)がクロキプロという事務所の人で、クロキだと映画の仕事が多いといわれて、そのとき事務所を紹介してもらいました。
そのあたりの話は、このブログの「
エキストラ、いわゆる“仕出し”の醍醐味とは?」で書きました。
それはともかく、尾藤イサオって、二枚目ではないんですけど、好感が持てる人のような気がしていたので、映画で同じ画面に“共演”できて感激です。
一方、彼らの歌番組を担当するプロデューサーは財津一郎。
かつて超能力番組で一世を風靡したので、番組の人気が下降して、アイドルのご機嫌取りのような現在の仕事に回されたことに不満です。
AD(伊藤克信)に愚痴を言っていますが、その後ろで何か書き物をしているメガネが私です。
これは、当時の河田町のフジテレビの食堂で、12時間待ちで撮ったシーンです。帰りは夜中になったので、タクシー券が出たのを覚えています。
他に写っている女性の髪型が、いかにも1980年代という感じがします。
そして、プロデューサー(財津一郎)は、あることから彼らの正体を見破り、「チェッカーズはタヌキなんですよ」と記者会見を開きますが、誰にも相手にされません。
ヨネスケの左隣でカメラを構えているのは私ですが、これは、さっきのシーンの12時間前に撮っています。
よく見ると、カフスボタンまでつけています。
ダブルカフスのドレスシャツでも着てたのかな、記者会見の取材シーンなのに(笑)
ちなみに、このときの衣装は自前。事前に「スーツを着てくれ」など指示されます。
しかし、結局、彼らはタヌキであることがわかってしまい、東京を去るのですが、たくさんのファンが「タヌキでもいい」と追いかけてきたので、彼らが歌を披露して終わります。
個人ブログを見ると、たんなるアイドル映画ではない、と高い評価を与えている記事もみかけますが、う~ん、正直、彼らの演技は演技ともいえないものでしたし、名作とまでは……。
チェッカーズも何曲も歌っているし、80年代を思い出させてくれる、のがおすすめできるところでしょうか。
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