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『チャコねえちゃん』四方晴美、宮脇健、佐藤英夫、高田敏江 [懐かし映画・ドラマ]

チャコねえちゃん・タイトル

『チャコねえちゃん』(1967年4月6日~1968年3月28日、国際放映/TBS)を観ました。ドラマのジャンルとしてはホームドラマに入りますが、家族の中の親子関係にスポットを当て、子どもを主役にした独自のファミリードラマです。DVD化(全3巻)されているもののうち第1巻を観ました。(劇中画像は『チャコねえちゃん』第1巻より)



私の世代ですと、「チャコちゃん」といえば

『パパの育児手帳』(1962年10月15日~1963年5月24日)
『チャコちゃん社長』(1964年7月17日~10月2日)
『チャコちゃんハーイ!』(1965年2月4日~1966年1月27日)
『チャコちゃん』(1966年2月3日~1967年3月30日)

など、一連のチャコちゃん(四方晴美)を主役にした、1話30分の連続ドラマを思い出します。

安井昌二、小田切みきという本当の夫婦に、実娘の四方晴美が配役された、家庭・家族を舞台にしたストーリーです。

子どもの成長や、親子の葛藤など日常の出来事をベースに、高度経済成長期の明朗で健康な家庭のあり方が描かれていました。

でも、本当の両親ではやりにくかったか、途中から、両親役が佐藤英夫と高田敏江に代わりました。

そして、チャコちゃんが大きくなったので、ケンちゃん(宮脇康之、現在宮脇健)に主役が交代。

以後1982年まで『ケンちゃん』シリーズが続きますが、その過渡期として、2人が兄妹として出演した作品のひとつが本作『チャコねえちゃん』です。

今回観た第1巻は、第1話「シンデレラの靴」、第5話「ボクは誰の子」、第16話「ババぬきなんていや」、第21話「ひとりぼっちの木登り」の全4話が収録されています。

「シンデレラの靴」は、道で拾った子供用長靴の片方をケンちゃんが拾い、綺麗に磨いて落とし主を探します。

シンデレラの靴
『チャコねえちゃん』第1巻より

チャコちゃんの協力もあって落とし主を見つけたのですが、その親は、「そんなのもういらない」「本当はあんたが盗んだんじゃないの?」とケンちゃんの心を踏みつける言い方をしてしまいます。

しかし、ケンちゃんの両親らはケンちゃんをいたわり、落とし主の女の子は、ケンちゃんに素直に感謝して2人は友だちになるという話です。

はっきりいってどうってことのない話で、当時も特別ファンというわけではなかったのですが、でも毎週観ていました。

ネットのレビューを見ても、そういう人は多いようですね。

きっと、ドラマの作り方が、いつも子どもの味方で、決して子どもを裏切らない、きれいなストーリーだったからだと思います。

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人間の評価は無謬でも万能でもない


私はリアルタイムを視聴していたので、本作に対しては、まずなつかしいという気持ちを持ちました。

そうでない方も、高度経済成長時代(昭和40年代前半)の、子どもの世界や子育て、家庭の営みなどを本作によって知ることができるでしょう。

そして昔の作品は、当時の自分の評価と、今とを比べる楽しみもあります。

当時観ていた頃は、ケンちゃん(宮脇健)の台詞の言い方が幼くて、子役の演技者としていかがなものかと思っていました。

しかし、今観ると、滑舌としてはたしかにそういう面はあるかも知れませんが、きちんと場面と人物の心情を理解した上での話し方であり、演技そのものは決して下手ではないことに気づきました。

当時は、私が子供だったこともありますが、人間の評価というのは、あてにならないということですね。

この作品にかぎらず、時間を置いて観直すと、別の評価になることはよくあります。

人間の眼というのは、無謬でも万能でもありません。

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その時にすぐ結論を出さずに、いろいろな人の意見を聞いたり、時間を置いて、できれば別の角度から観直したりすることで、新しいことが見えてくる場合があるものです。

ですから私は、モノの表現として、「○○を斬る」だの、「~~は××だ!」というような、他者や異論を断罪する書き方が苦手です。

そういう書き方をして、後で恥ずかしい思いをしたこともあります。

もちろん、そのときそう思ったということを、恥を覚悟で書き留めておくことに、意義がないわけではありません。

もとより、他者の活動や意見の評価をするな、ということではありません。

様々な言論、学説、小説・映画など創作物も含めて、社会に存在する出来事や主張に対する評価や判断は、何者にも臆せず、ブログでも何でも堂々と発表した方がいいと思います。

ただ、誤った前提による評価を世に発表することで、傷つく人もいるわけですから、そこは自分のためにも相手のためにも、断罪するような書き方は簡単にはせず、留保や逃げ道なども残したほうがいいのではないのか、ということです。

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