星新一 一〇〇一話をつくった人(最相葉月著、新潮社) [文学]
『星新一 一〇〇一話をつくった人』(最相葉月著、新潮社)は、日本を代表するSF作家であり、「ショートショートの神様」とも称される星新一について紹介された書籍です。本書は、彼のユニークな人生、功績、そして代表作について詳しく解説しています。(文中敬称略)
星新一(ほし しんいち、1926年9月6日 - 1997年12月30日)は、日本を代表するSF作家です。
ショートショートの名手として知られ、1000編を超える作品を発表しています。
代表作をChatGTPにあげてもらいました。
1. ボッコちゃん
内容:人間のように振る舞うロボットの「ボッコちゃん」が、人々を魅了しながらも最終的には悲劇的な結末を迎える物語。
テーマ:人間関係の空虚さ、技術進化と倫理の問題。
2. おーい でてこーい
内容:ある村で見つかった底なしの穴に、不要な物を投げ込む人々が増えていく。しかし、穴には恐ろしい秘密があった。
テーマ:環境問題、人間の無責任さ。
3. 未来いそっぷ
内容:現代や未来を舞台にした寓話的な短編が集められた作品集で、星新一らしい皮肉とユーモアが光る。
テーマ:人間性や社会への風刺。
4. 処刑
内容:刑罰がテレビ中継される未来社会を描く。
テーマ:メディアの暴力性、観客心理。
星新一の最も顕著な功績は、ショートショートという独自の短編形式を確立し、それを日本文学の一部として広めたことです。ショートショートとは、簡潔でありながら深いテーマや鮮やかなアイデアを持つ非常に短い物語のことを指します。
特徴:
一話が数ページから十数ページ程度。
ユーモアや皮肉、どんでん返しを多用。
未来社会や技術の発展、倫理観の変化をテーマにすることが多い。
難解な言葉を避け、誰にでも読みやすい文章を心掛けた。
星新一はショートショートを通じて、現代社会の問題、テクノロジーの影響、人間の心理などを鋭く描き出しました。
とのことです。
上梓済みの作品を手直しする
最近、星新一の本読んでるんですけど
— 蒼井蓮@Web業界20年 (@ren_aoi0422) December 2, 2024
すごく面白いです
時代を超えても受けるものって法則がありますよね。
普遍的なテーマや価値を扱って、創造性がある。
具体的にはこんな感じ!
ーーーーーーーーーー
1.普遍的なテーマや価値を扱ってる
ーーーーーーーーーー…
星新一は、東京で生まれ、実業家である父・星一(ほし はじめ)の影響を大きく受けました。
星一は、星製薬や、星薬科大学など立ち上げて成功した事業家で、星新一は裕福な家庭で育ちました。
新一自身も、父の死後、短期間星製薬の社長を務めたことがあり、日本の有名作家としては、辻井喬こと堤清二と並んで、稀有な東証一部上場企業の社長経験者でもあります。
しかし、戦後の混乱期に、父が経営する会社の財政が悪化したことがあり、家族は財産を失う困難な状況に直面したこともあります。
この経験が、星新一の物語における、現実的な視点や皮肉的なユーモアに影響を与えたとされています。
星新一は、東京大学農学部で学び、応用化学を専攻しましたが、作家としての道を歩むことを決意しました。
化学の知識は、彼の作品における科学的リアリズムに寄与しました。
星新一は、すでに本の発行部数は数千万部にのぼりながら、作家としては無冠の帝王といわれています。
新一の作品は、簡潔で読みやすいので、子どもでも読めます。
そのように書くのは、実は難しいのです。
ところが、世の中には、「子どもでも分かる程度の簡単な作品など、文学的には低級だ」という見方があるのです。
これは残念なことでしたが、新一は、老若男女の一人でも多くの人に、自分の作品を読んでもらうことを喜びとしたのです。
新一は、すでに発表した作品を手直しすることでも知られていました。
「今の子供が読みにくい、古びた表現」をなおすためです。
たとえば、「ダイヤルを回す」を「電話をかける」というように。
読者に尽くすサービス精神と、作品へのこだわりを感じます。
星新一は1997年に亡くなりましたが、それゆえ彼の作品は今なお新鮮さを失っていません。
彼の「ショートショート」という形式は、短い時間で深い感動や思索を得られる文学として、現代の忙しい社会にマッチしており、新たな読者を惹きつけ続けています。
金持ちにも色々
普段あまり読書をしない方にこそ読んでほしいのがショートショートの名手、星新一さんの作品。
— さすけ?? (@sasuke_sun_dayo) November 29, 2024
数ページで起承転結を一気に楽しめる読みやすさに加え、読む度に味わい深くなる世界観も持ち味。
自分が読書を好きになるきっかけでもあったので、読書の沼に貴方を片足だけでも引きずり込みたいのです。 pic.twitter.com/OVlK1FWaca
星新一の人生を考えると、「裕福な家庭」であったことが、「育ちの良さ」という意味で良い面に出ていますね。
のし上がろうとする欲望にまみれていたら、「無冠の帝王」では我慢できないでしょう。
いちいち、書き終わった過去の作品の修正などに時間とエネルギーは使わず、星ブランドとお金を使って、セルフプロデュースを徹底して行い、さらに自分の対外的な評価を高めようとしたはずです。
金持ちにも2通りあって、十分な富を得ても、まだ足りないと、生涯さらなる富と名声を求める生き方もあれば、星新一のように、自分のエネルギーは世のために使う人もいます。
前者が、必ずしも悪いというわけではありません。
財閥の創業者のように、自らの成功が日本の産業の発展に資する場合もありますから、それはそれでひとつの生き方だと思います。
でも、星新一のような生き方もいいですね。
星新一の作品は、多くの後進作家や映画、漫画、アニメに影響を与えました。日本のSF界においては、彼の形式が新しい作風やジャンルの礎となり、現在も若い読者に親しまれています。
また、星新一の作品は児童文学や道徳の教材としても使用され、子供から大人まで幅広い世代に受け入れられています。
星新一のショートショートで、印象深い作品はありますか。
星新一 一〇〇一話をつくった人 - 最相 葉月
大学もそうでしたか。
by おっつぁん (2024-12-06 23:58)
星新一のショートショートが時代を超えて愛され続ける理由がよく分かりました!簡潔で深いテーマを持ち、読みやすさへのこだわりが多くの人に響くのでしょうね
by かずい (2024-12-07 00:13)
中学生時代によく読みました^^
by HOTCOOL (2024-12-07 05:21)
おはようございます。
星新一、一時よく読んでいたのですが、
「右腕そして(うろ覚え)」という作品が怖くて、
その後読めなくなりました^^;
by 安奈 (2024-12-07 05:43)
誰にでも理解出来る言葉で表現してくれるのが、優しい方なんだなあ~と思いました。教科書でも取り上げられていましたね。これを読んで、もう一度読んでみようと思いました。
by mutumin (2024-12-07 06:07)
もしかして鉛筆削り大会の話はこの人か?
by pn (2024-12-07 06:25)
おはようございます!
こうして拝見していると本当に本を読まなかった
人生だったなあとつくづく思います (;.;)
by Take-Zee (2024-12-07 08:29)
SF小説で一番読んだのは眉村卓ですが、星新一、小松左京、筒井康隆、何れの作品も総じて面白かったです。
by 十円木馬 (2024-12-07 08:37)
昔よく読みました。どんでん返しが面白く。
by 夏炉冬扇 (2024-12-07 10:03)
こんばんは。
十代の終わり頃でしたか、ずいぶん読みました。
NHK がどれ任して先ごろも再放送していましたが、最初が「ボッコちゃん」でした。
「おーい でてこーい」が一番印象に残っています。
最後の部分は世間で言われているのとは違うイメージを持っていました。
by センニン (2024-12-07 17:46)
息子が中学時代夢中になって読んでましたね。私も何冊か。全巻読み返したくなりました。
by ロコときどきキナコ (2024-12-07 21:25)
中学生の頃ハマってました
読み返してみたいなぁ
by mau (2024-12-08 01:01)
みなさん、コメントありがとうございます。
> 大学もそうでしたか
あまり知られていないかもしれませんね。
> 時代を超えて愛され続ける理由
磨き抜かれた作品ばかりですね。
> 中学生時代によく読みました
星新一のブラックユーモアやペーソスを面白いと思えるのは中高生ぐらいからでしょうか。
> その後読めなくなりました
ホラータッチの短編もありますね。
> 誰にでも理解出来る言葉で表現してくれる
そういう文章こそ難しいと思います。
> 鉛筆削り大会の話
どんな話なのでしょうか。
> 本当に本を読まなかった
> 人生だったなあ
今からでも読書家になれますよ。
> SF小説で一番読んだのは眉村卓
『ねらわれた学園』が映画にもなりました。ショートショートは星新一より多くの本数を書いているそうですね。
> どんでん返しが面白く
そこが醍醐味です。
> ずいぶん読みました
ファンは多いですね。
> 中学時代夢中になって読んでました
> 中学生の頃ハマってました
やはり中学生ぐらいから面白さがわかり始めるんですね。
by いっぷく (2024-12-08 10:07)
昔読んだ本が出てきたので、少し前に寝る前に一話ずつ読みました
今読んでも新しく感じるから不思議ですね
by よいこ (2024-12-08 15:27)
>今読んでも新しく感じる
本当に面白い物語は時代を感じさせないのかもしれません。
by いっぷく (2024-12-08 21:59)