『ザ・炎上』ネットの作られた一大事 [パソコン・ネット]
「ネットの『評判』で人生を左右される現代 ザ・炎上」(『週刊現代』2024年11月9日号)という記事が興味深かったのでシェアします。今回の記事は、Kindle Unlimitedの読み放題リストに含まれています。ネットで日常的に起こっている「炎上」について特集しています。
さっそく記事についてご紹介していきます。
第1部は、どんな人間が炎上させる投稿に参加しているのか。
第2部は、炎上商法で食ってる連中のインタビュー
第3部は、事実ではなかった記事を元とにした炎上被害で精神をやられた人の話
という3部構成です。
まず、最初に、「炎上研究の第一人者」と紹介されている国際大学の山口真一准教授が、ネットの書き込みについて、警鐘を含めた分析を行っています。
「誰に止められることなくひたすら自分の意見だけを発信できるネットは、極端な意見を持ち、それが正しいと信じている人にとっては天国のような場所です。」
だから、中庸な常識人は書き込みをしなくなり、極端派がだけが意見を発し続けることが炎上の温床になっているといいます。
たとえば、憲法改正の話題は、ネットの場合、絶対改正派と、絶対護憲派がぐっと増えるのに、リアルのアンケートでは、「どちらともいえない」がもっとも多いといいます。対照的ですね。
「ネットの『評判』で人生を左右される現代 ザ・炎上」(『週刊現代』2024年11月9日号)という記事によると、「憲法改正のアンケート」を見ても、リアルのアンケートと、ネット民の傾向は対象的である。「極論」に走りがちな「ネット世論」に振り回されないよう気をつけよう。#炎上 #憲法改正 pic.twitter.com/I343dO9DXS
— 戦後史の激動 (@blogsengoshi) November 18, 2024
ただし、これは、現在炎上させている人だけの問題ではないと記事には書かれています。
よく、こういうブログでも、異論反論にも耳を貸さず「これは私の独り言だから」と開き直って、モノローグを繰り返している人っていますよね。
それこそが、炎上させる「極端派」の萌芽というのです。
その方が、そのまま炎上させる人になるわけではありませんが、ひとたび「刺さる話題」とか、こだわリに対してのめりこみ、気づいたらそうなっていた、ということはあり得るという話です。
つまり、炎上させる人は最初から極端なのではなく、他人の意見と向き合わない人なら、どんな小さなブログやフォロワーの少ないXアカウントからでも生まれ得るということです。
知的に見られたい男の欲求不満が炎上の動機!?
では、どんな人が炎上させる人か、記事はその特徴をアンケートから調べています。
・性別は男性
・中間管理職……非組合員の課長、次長ではなく、係長・主任などの中下級クラス
・子持ち……結婚の有無はあまり関係ない
・年収は平均より上……ニートや引きこもりはそんな余裕はない
・ラジオを聴く……記事の分析によると、「頭のいい人に見られたい」タイプだそう。
・ネットで嫌な思いをした……つまり復讐心か
もちろん、「ニートや引きこもり」も一定割合を占めているので、これはあくまでも相対的に「そういう人が多い」という話です。
これらを総合すると、私の見解としては、炎上を起こす側の人間というのは、
知的な人に見られたい、もしくは自分は知的とうぬぼれている、だけど社会的には思ったほど評価もされていない層が、屈折した自己実現として行っている
と、見ました。
ただし、いずれにしても、叩く側の人間は、ネット利用者のごく一部だそうです。
つまり、同じメンバーが繰り返し投稿し、別の話題が出ると、その人たちは今度はそちらにうつるといいます。
第2部は、炎上商法の人たちが、商売で炎上を起こしている話が書かれています。
そして第3部は、小山田圭吾について。
覚えていますか。
東京オリンピックの音楽担当だったのに、過去の「いじめ告白記事」が問題視され、世間的に大バッシングとなり、本人は精神的におかしくなってしまい、その仕事から降りたという顛末。
マヒナスターズのボーカルの三原さと志さんの息子さんで、三原さんがうたう歌はいいなあと思っていたので、えーっ、がっかりーと思いましたけどね。
記事によると、彼の学園生活時代の同級生に取材していくと、実は、その記事自体が事実とは思えないという話です。
彼は、いじめキャラではなかったと。
よく聞くことですが、むしろその逆にある人が、妄想、もしくは自分がされたことを、さも自分がしたように話すことがあるらしいですね。
どうも、それかもしれないと。
いずれにしても、ネットでは、叩いた連中が裏とりをしたという話は聞きませんから、確認ももせず、不確かな記事だけで、ぶっ叩いたことになります。
滝川ガレソいつかやると思ったが。
— black???? (@black_black_9) September 12, 2024
なにも根拠もなくひもりんさんを殺人者扱い。ひもりんさんは人生破壊されたと言ってる。過去にもスマイリーキクチさんが被害を受けた殺人者デマ問題、ガラケー女デマ騒動、最近は旭川いじめ凍死デマ冤罪配信があるが、この被害者の方も人生破壊されたと言ってる pic.twitter.com/mnVpFgfLVJ
マスゴミといいながら、そのゴミをありがたくソースにするゴミ以下の者たち。
醜悪だと思いませんか。
何が正しいかは自分で調べるしかない
既存メディアが真実を伝えるとは限らない。
— 白坂和哉|ジャーナリスト|”突き刺さる” 政治情報を提供します! (@shirasaka_k) November 18, 2024
しかし、かといってSNSにこそ真実があると思い込む、そんな思考パターンの持ち主は「情報弱者」だ。
──両者には「真」も「偽」も含まれる。
なので「新聞・TV・書籍・雑誌・SNS(ネット)・人間・etc.」これらの情報源全てに触れる必要がある。… https://t.co/InrTnWSsFL
今回の兵庫県知事選。
SNSがマスコミに勝ったみたいなことを言ってる人もいますが、勝つことが、はたして真実に肉薄したことなのかどうか。
マスコミに問題がある、だからといって、SNSが正しい、ということにはならないのですよ。
どっちも間違っているかもしれないじゃないですか。
今は、国立国会図書館でも、デジタル情報で、過去の本が無料で閲覧、さらにPDFダウンロードも可能です。
ごく一部ですけどね。
学会誌なども、バックナンバーを、ネット上に積極的に公開するようになりました。
自治体の図書館でも、政令指定都市なら、過去の週刊誌があるところも少なくないでしょう。
少なくとも文献なら、調べようと思えば、探偵やジャーナリストでなくても確認できることは、ずいぶん増えてきました。
根拠も責任も不明のネットの書き込みをつなぎ合わせて、わかったつもりになっても、結局ネットに踊らされるだけです。
よりたしかなことに肉薄するひと手間を惜しまないほうが、実りある見解を述べられるのではないかと思います。
これまで、印象深い炎上事件はありますか。
週刊現代 2024年11月9日号 [雑誌] - 週刊現代編集部
任意団体でやっています。予算ちゃんと組んでありますが、2万越します。
by 夏炉冬扇 (2024-11-18 22:11)
ネットの「炎上」が現代社会に与える影響について深く考えさせられました。中庸な声が埋もれる仕組みの指摘は的確で、これからのネット利用に役立つ洞察だと感じました。ファクトチェックも大事ですよね。
by かずい (2024-11-18 22:23)
スマイリーキクチ事件。
あとは木村花さん事件ですかな。
by おっつぁん (2024-11-18 23:41)
SNSの功罪ですね。
by HOTCOOL (2024-11-19 04:25)
書く側も見る側も軽はずみになってほしくないですね。
by mutumin (2024-11-19 06:10)
俺のチラシネタ炎上してくれれば世間が考えてくれるんだろうか?
by pn (2024-11-19 06:26)
一部の人間でしょうが、愚かな動物。
考えるのが面倒だから、あまり深入りしないようにしています。
それでもストーカーっているのですよね。
花さんと言う方が自死なさったことは覚えています。
by mm (2024-11-19 06:37)
直近では兵庫県知事選でのSNS拡散が当たりそうですね。
当選を目的としないで応援だけのために立候補した胡散臭い人もいます。
こんな意外な選挙結果に驚いています。
by tochimochi (2024-11-19 10:47)
中庸な常識人は書き込みをしなくなり、極端派がだけが意見を発し続けるって、なるほどーって思いました。
by AKAZUKIN (2024-11-19 12:05)
兵庫県知事選挙でも思いましたがテレビや新聞の報道も全部が本当とは思いません。
でもインターネットに流れるような情報も本当かどうか怪しいもの。
だから一方的に信じる人の薄気味悪さを感じます。
by MINA (2024-11-19 17:03)
こんばんは。
調べてからでないと断定的なことを言ってはいけないですね。
芸能人や政治家のことなど、身近な存在ではないのですから裏を取れるはずがないのです。
by センニン (2024-11-19 17:56)
論文も査読ありじゃないと信用できない
by mau (2024-11-20 00:25)
みなさん、コメントありがとうございます。
> 2万越します
予算を超えて持ち出しということはないのでしょうか。
> ファクトチェックも大事
いまは嘘の動画も簡単につくれてしかも拡散もできてしまいますからね。
> 木村花さん事件
あそこまで追い詰める群集心理に身震いがします。
> SNSの功罪
どんなにすぐれた技術も結局は使う人次第なんですよね。
> 軽はずみになってほしくない
手軽で便利な面が軽率な行動につながってしまうのでしょうか。
> 俺のチラシネタ炎上してくれれば
燃料が必要かも。
> あまり深入りしないようにしています
それがいいかもしれません。
> 意外な選挙結果に驚いています
街頭インタビューで「ネットを見て報道されていることは違うんだとわかった」と言っている人がいて、そういう人が多かったのだなとは思いました。
> 極端派がだけが意見を発し続ける
声の大きい人が正しいということではないのですが。
> インターネットに流れるような情報も本当かどうか怪しいもの
ネットだから真実を語れる、と信じこんでいる人がいますね。
> 調べてからでないと断定的なことを言ってはいけない
調べもせずに言い切る人は信用できません。
> 論文も査読ありじゃないと信用できない
チェックは必要ですね。
by いっぷく (2024-11-21 10:39)