杉原千畝などを漫画化した『まんがでわかる日本の偉人伝総集編』 Kindle版 [文学]
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まんがでわかる日本の偉人伝総集編(よだひでき著、ブティック社)は、日本の歴史に名を残す58人の生涯と功績を漫画化した書籍です。人の為に尽くした人、リーダーとして活躍した人、すぐれた発明や作品を残した人など、日本の偉人たちの感動のエピソードを1冊に凝縮しています。(文中敬称略)
![](https://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/1947a939.a0219534.1947a93a.7d82e98c/?me_id=1275488&item_id=13599685&pc=https%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fbookoffonline%2Fcabinet%2F1077%2F0017184988l.jpg%3F_ex%3D240x240&s=240x240&t=pict)
本書は、よだひできさんが過去に上梓した、偉人伝シリーズを1冊にまとめた書籍です。
このブログでは、過去に『まんがでわかる偉人伝 日本を動かした312人』から、二宮尊徳(金次郎)をご紹介しました。
まんがでわかる偉人伝 日本を動かした312人(よだひでき著、ブティック社)は、タイトル通り歴史に名を残す312人の功績を漫画化しました。この記事では、その中で、農村復興や報徳思想で知られている二宮尊徳(金次郎)の話をご紹介します。https://t.co/8J6KN8QXJ0 #二宮尊徳 #二宮金次郎 pic.twitter.com/iUZOx8lnOW
— 戦後史の激動 (@blogsengoshi) July 25, 2024
よだひできさんは、国内外の偉人の生涯と功績を漫画化した書籍をほかにも上梓していますが、本書「総集編」として、その中の日本人58人を改めて1冊にまとめています。
さて、今回はその58人の中で、「東洋のシンドラー」とも呼ばれる外交官、杉原千畝(すぎはらちうね)をご紹介します。
杉原千畝は、第二次世界大戦中、日本領事館領事代理として赴任していたリトアニアのカウナスという都市で、ナチス・ドイツによって迫害されていた多くのユダヤ人にビザを発給し、彼らの亡命を手助けしたことで知られています。
人道的判断から約6,000人のユダヤ系難民にビザ発給
#今日はなんの日
— 敷島_金鵄@侏儒の艦提 (@551_confucius) July 9, 2024
1940年7月9日
在リトアニア日本領事代理杉原千畝、独断でユダヤ系難民に「命のビザ」を発行
外務省から退去の命令が出る引き上げる9月5日まで、昼夜を問わず書き続け、6,000名にのぼるユダヤ人の亡命の手助けを行った
9月5日、杉原は帰還の為列車に乗った
(1/13) pic.twitter.com/n9uVnMEpw6
杉原千畝(すぎはら ちうね)は1900年1月1日、岐阜県武儀郡上有知町(現在の美濃市)に生まれました。
「田んぼの畝のように、たくさんの恵みを生み出すよう」千畝と名付けられました。
勉強がよくでき、両親は医師にしたかったのですが、本人が「英語を使う仕事がしたい」と早稲田大学高等師範部英語科に入学。
在学中に外務省留学生試験に合格したため、中退して外務省に入省しました。
3年間国費で留学させてくれ、その後は外交官になれる募集だったので、卒業をまたずに入省したわけです。
最初の赴任地はロシア。32歳で満州に赴任しました。
しかし、日本の軍人が満州で乱暴な態度を取っていたので嫌になり、いったん外務省に戻りました。
次に、1939年~1940年にかけて、リトアニアの首都カウナスにある領事館に赴任しました。
赴任4日後、第2次世界大戦が始まり、ドイツはヒトラーが台頭。
ユダヤ人を迫害することで、ドイツ国民の団結をはかりました。
「ユダヤ人」という言葉は、厳密には人種を指すものではありません。ユダヤ人は主に宗教的、文化的、民族的な集団を指します。歴史的にはユダヤ教を信仰する人々や、ユダヤ教徒の家系に生まれた人々を指します。
ユダヤ人は、ユダヤ教を信じることで、どこへ行ってもよそ者扱いだったため、身を守るのはお金しかないと考え、大金持ちになった人が多く、それがさらに妬まれる原因になっていました。
杉原千畝の領事館には、ドイツ軍に迫害されポーランドから逃れてきたユダヤ系難民が、亡命を求めて多数押しかけました。
外務省は、同盟国のドイツに気を使って、亡命の許可を出しませんでしたが、杉原千畝は人道的判断から、約6,000人のユダヤ系難民にビザを発給し、命を救いました。
戦後、日本に帰国しましたが、ビザ発給の独断行為の責任を取り外務省を退職しました。
外交官も、辞表を出せばただの人で、晩年は転職を繰り返し不遇だったようです。
しかし、亡くなる前年の1985年に、イスラエル政府から「諸国民の中の正義の人」として同国最高の勲章を授与されました。
その功績は、最晩年になって広く認識されるようになったのです。
功績は信仰によるものだったか
『天晴れ!ぶれなかった人たち ―日本史クリスチャン人物伝70』
— いのちのことば社 出版部≪書籍≫ (@WordofLifehon) July 13, 2016
目次
第三章 実業界と政財界に生きた人たち
小林富次郎、森永太一郎、杉原千畝 他https://t.co/51lVJrogO0 pic.twitter.com/7btAJDEMw4
杉原千畝の功績を語るキーワードは、「クリスチャン」。
1930年代に満州で働いていた際に、ロシア正教会で洗礼を受けました。この信仰は人道的な行動に大きな影響を与えたとされています。
ただ、クリスチャンなら誰でも同じことをしたとは限らないし、キリスト教以外でも人道主義を説く宗教はあります。
国策に背くということは、大変な勇気がいることだったと思います。
結局、信仰があっても、実践できるかどうかはその人次第ではないでしょうか。
杉原千畝さん、ご存知でしたか。
![まんがでわかる日本の偉人伝総集編 - よだひでき](https://m.media-amazon.com/images/I/61WLTPmAgjL._SL500_.jpg)
まんがでわかる日本の偉人伝総集編 - よだひでき
芭蕉かなあ?
by 夏炉冬扇 (2024-07-29 21:29)
今のイスラエルを思うと複雑でしょうね。
by HOTCOOL (2024-07-30 03:25)
前にこの方の事をテレビの特集でチラッと見た事がある気がします。人間として素敵な方ですね。まさに偉人です!
by mutumin (2024-07-30 03:54)
同盟国とは言え仲良かった訳でも無いらしいからそこらへんもあるのかな?
by pn (2024-07-30 06:16)
ずっと日本の偉人伝を載せられていて勉強になりました。
漫画とはいえ、いや漫画だから気軽に読めるかも。
名前は知っていても詳しく知らなかった方が多い。。。
知ってこそこの世に生きた証・・・この際まず漫画から読んでみます。
ありがとうございました。
by HOLDON (2024-07-30 06:38)
おはようございます!
今日も40度に迫る気温だそうです・・・
しっかり熱中症対策してくださいね!
by Take-Zee (2024-07-30 07:15)
杉原千畝さんの事は何かのテレビ番組で見た事があります。
外務省を退職されて不遇な晩年だったとは・・・
勇気のある素晴らしい方でしたね!
by エンジェル (2024-07-30 10:58)
杉原千畝さん、映画かドラマになっていたような気がします。
確か、唐沢寿明が演じていたような・・(結構曖昧な記憶ですが
by AKAZUKIN (2024-07-30 12:31)
ずっと女性だと思っていました( ゚Д゚)!!
by ミケシマ (2024-07-30 12:41)
信念を貫くという点では、自分には決してできませんが、杉浦千畝さんと白洲次郎さんの生き方を尊敬しています
by 十円木馬 (2024-07-30 14:12)
信仰の篤さは人徳にもよると思います。
by 風太郎 (2024-07-30 18:04)
こんばんは。
ユダヤ人は確かに銀行家などお金持ちが多い印象があります。
音楽家にもとても多いです。
音楽界では多分差別はなかったはずです。
映画/ミュージカルの『屋根上のバイオリン弾き』はロシアを追われるユダヤ人の物語ですが、原作を書いたショーレム・アレイヘムはウクライナの出身で、ウクライナ生まれのユダヤ人アイザック・スターンがテーマ曲でヴァイオリンを演奏しています。
by センニン (2024-07-30 18:47)
みなさん、コメントありがとうございます。
>芭蕉かなあ
松尾芭蕉も入っていますね。
>今のイスラエルを思うと複雑
自分の信仰に照らし、なにをすべきか考え続けているかもしれません。
>人間として素敵な方
信仰を貫くという点で強い人だと思います。
>そこらへんもあるのかな
両国の関係がどうであれ、同じ行動をとったのではと思います。
>40度に迫る気温
体温より高いのは命に関わる危険な状態です。お互いに気をつけたいですね。
>勇気のある素晴らしい方
なかなかできることではないと思います。
>映画かドラマになっていた
テレビで放映してほしいですね。
> 女性だと思っていました
珍しい名前ですよね。
>信念を貫くという点では、自分には決してできません
自分に恥じない生き方をしようと思っても流されてしまう人は多いはずです。
>信仰の篤さは人徳にもよる
何事にも誠実な人だったのではと思います。
>音楽界では多分差別はなかったはず
それは素晴らしいですね。芸術の前には平等ということでしょうか。
by いっぷく (2024-07-30 22:22)
確かに、後になって評価された方に感じます
by mau (2024-07-31 00:08)