長門勇さん、軽妙な剣豪、哀愁のあるカミナリ親父などを好演 [懐かし映画・ドラマ]
長門勇さん(ながといさむ、1932年1月1日~2013年6月4日)の祥月命日が6月4日です。コメディアンとして活躍し、黎明期のテレビ界に進出しました。『三匹の侍』『金田一耕助シリーズ』『天下のおやじ』『ドッキリカメラ』などに出演しました。
今日6/4は
— すとらときゃすたー (@blackmore7771) June 3, 2023
長門勇さんの御命日??#長門勇 様#暴れん坊将軍#スベラーズ#天下のおやじ#カレーライス?? pic.twitter.com/5pxh1iTJ9q
長門勇さんは、旅回りの劇団で軽演劇の舞台に上がって腕を磨いた器用さで、時代劇から現代劇まで幅広く演じました。
特に、岡山弁を使い、ひょうきんで人懐こい、うだつの上がらない人物を装い、いざという時に凄腕を発揮する役どころを得意としていました。
浅草フランス座の3代目座長でもありました。
四谷の、サンミュージック事務所のあった交差点の近くで、飲食店を開いて、自ら厨房に入っていました。
11年前の2013年6月4日に老衰のため81歳で亡くなりました。
晩年は1人暮らしだったそうです。2011年頃から脳梗塞を患い、2012年末から神奈川県相模原市内の病院に入院していました。最期は親戚に看取られながら息を引き取ったといいます。
ひょうきんで人懐こく、いざという時に凄腕を発揮する
長門勇さんをメジャーにしたのは、『三匹の侍』(1963年10月10日~1964年4月9日、フジ)という時代劇です。
流浪の旅を続ける三匹の凄腕浪人が、庶民を苦しめる権力や悪人と闘う、という勧善懲悪ストーリーです。
三匹の侍’64
— カオル (@vintaesthetica) March 7, 2022
コレすごく面白かったー
丹波哲郎さんの存在感と
華やかさはいつものごとく
色っぽい流し目でクールな着流姿の
平幹二朗さんもため息もの
そして、縫いぐるみボディ??
で冴えないがキメる時はキメる漢
元百姓で心優しき凄腕の素浪人
を演じた長門勇さんが良過ぎました?????#五社英雄
(続↓ pic.twitter.com/kDZn55Qiua
丹波哲郎、平幹二朗、長門勇の3人が「三匹」としてレギュラーに起用され、長門勇さんは岡山弁の桜京十郎役を演じましたが、ひょうきんで人懐こく、いざという時に凄腕を発揮するという特徴的な役どころでした。
『古谷一行の金田一耕助シリーズ』(1977年4月2日~10月1日、1978年4月8日~10月28日、東宝/大映/三船プロ)で長門勇さんは、金田一耕助とコンビを組む日和警部役として出演しました。このシリーズは横溝正史の推理小説を基にした作品で、長門さんの演技力が光りました。
『横溝正史シリーズ1・本陣殺人事件』
— 昭和television (@televis45502372) May 20, 2023
第1回(昭和52年5月7日放送)
出演/古谷一行 佐藤慶 荻島真一 西崎みどり 真木洋子 草野大悟 淡島千景 菅貫太郎 長門勇
かつて本陣と栄えた一柳家の婚礼の夜。婚礼も無事に済み離れに引き取った新郎新婦が無残な惨殺死体となって発見される。 pic.twitter.com/9SX6Q0rfpU
バラエティーでは、『ドッキリカメラ』にも出演していました。
私が印象に残る、もっとも長門勇さんらしいドラマは『天下のおやじ』(1974年4月3日~9月25日、国際放映/NTV)です。
哀愁と愛嬌の雷オヤジの終焉を演じる
??本日解禁
— ベストフィールド (@BF_yomigaeru) November 24, 2023
2024年2月28日発売
『#天下のおやじ』https://t.co/zRxuAxtgSU
主演 #長門勇
原作 #木下惠介 「#破れ太鼓」を??ドラマ化
頑固な雷おやじと五人の子どもたちの愛と
葛藤を描いた傑作ホームコメディ!#草笛光子 #寺尾聰 #水谷豊 #武原英子#葵テルヨシ #小柳冴子 #伊藤つかさ#渡辺篤史
木下恵介作『破れ太鼓』を原作とした長門勇主演、妻役を草笛光子が演じたテレビドラマです。裸一貫から努力と度胸と知恵によって一代で建設会社を成したブルドーザー社長を描いています。
原作は、木下恵介の『破れ太鼓』で、木下恵介アワーで人気ドラマだった進藤英太郎主演の『おやじ太鼓』(1968年1月16日~10月8日、松竹/TBS)のリメイクとして作られました。
進藤英太郎主演の『おやじ太鼓』は、ワンマンなカミナリオヤジ鶴亀次郎を、妻・愛子(風見章子)が上手にコントロールしながら一家が繁栄する展開でした。
一方、長門勇版の『天下のおやじ』は、一代で建設会社を大きくした雷オヤジという設定は変わらないのですが、子供達はそんな雷ぶりにはツイてこずに、少しずつ離れていくというところに力点が置かれた描き方です。
これは、時代背景もあると思います。
高度経済成長といわれ、特定の名前のついた一定期間の不況以外は、GDPの二桁成長を続けていた時代が進藤英太郎主演の『おやじ太鼓』の時代でした。
それに対して、長門勇版の『天下のおやじ』は、1973年のオイルショックのあとで、すでに右肩上がり幻想がくずれ、「地震、雷、火事、親父」が怖いものの代名詞ではなくなりつつあった時期です。
そうした点からも、カミナリオヤジ終焉という社会背景を反映したドラマづくりになり、それは東映の悪役出身の進藤英太郎よりは、愛嬌と哀愁ある長門勇の方が適役だったと思います。
余談ですが、当時の出演者のギャラを公開した週刊誌によると、社長シリーズなどでビッグネームとなっている草笛光子のギャラがもっとも高く、1回100万円。
主演の長門勇は、それに対して40万円と記載されていました。
その意味で長門勇の起用は、コストパフォーマンスの高いキャスティングだったと思います。
長門勇さんは、日本のエンターテインメント界に多大な貢献をし、その親しみやすいキャラクターと演技力で多くの人々に愛されました。
長門勇さん、覚えておられますか。
天下のおやじ コレクターズDVD <HDリマスター版> 【昭和の名作ライブラリー 第130集】 [DVD] - 長門勇, 草笛光子, 寺尾聰, 水谷豊, 葵テルヨシ
影の軍団2かな出てたの、あの頃の俺は長門裕之の弟だと信じていた(笑)
by pn (2024-06-04 06:27)
長門勇さんと聞くと、
「三匹の侍」(後半のシリーズ)とスベラーズのCMを思い出します。
by ハマコウ (2024-06-04 06:49)
>長門裕之の弟だと信じていた(笑)
似てないですけどね(笑)
by いっぷく (2024-06-05 00:32)
>「三匹の侍」(後半のシリーズ)とスベラーズのCMを思い出します。
三匹の侍は代表作ですね。
by いっぷく (2024-06-05 00:33)
三匹の侍・・・良かったなぁ・・・・
丹波哲郎さんと名コンビだった・・・
ああ、懐かしい~
by HOLDON (2024-06-05 07:36)