石立鉄男さんの新事実を杉田かおるさんと松木ひろしさんが語る [懐かし映画・ドラマ]

石立鉄男さん(1942年7月31日~2007年6月1日)、6月1日で没後17年です。石立鉄男さんの新事実を、杉田かおるさんと松木ひろしさんが語っている、『週刊現代別冊 週刊現代プレミアム 2020Vol.1』をご紹介します。石立鉄男シリーズのメインライターと、同シリーズでブレイクした元天才子役による石立鉄男論は、ファン必見の記事です。

タイトルは、『'70年代ドラマの主役「二枚目半」の輝きを語ろう』。
リードには、『(石立鉄男は)数々の人気テレビドラマに出演。その素顔は誰よりも繊細で、素直で、情にもろい男だった。』と書かれています。
ファンなら、もう目を皿のようにして熟読するであろうエピソードが次々登場します。
石立鉄男シリーズとはなんだ
いわゆる石立鉄男シリーズというのは、“明るく楽しくカラっと泣ける”をモチーフに、脚本は松木ひろし、音楽は大野雄二、そして主演は二枚目半役の石立鉄男によって作り上げられた青春人情ホームコメディーとしてシリーズ化されたドラマ群のことです。です。
昨日も、大野雄二さんの記事でご紹介しました。
大野雄二さんの誕生日です。おめでとうございます。石立鉄男ドラマ、石坂浩二主演ドラマ・映画、ルパン三世、加山雄三の刑事ドラマ『大追跡』、映画『#人間の証明』など、日本テレビ系のドラマ・アニメ番組を中心に数多く手がけてきました。https://t.co/JkxRWxtl51 #大野雄二 #パパと呼ばないで pic.twitter.com/0YwIIYdYTD
— 戦後史の激動 (@blogsengoshi) May 30, 2024
1971年4月7日~1978年9月20日まで、水曜、または日曜8時に、全8タイトル286話放送されました。
16ミリフィルムを使った『テレビ映画』で、舞台となった地域の暮らしもわかるご当地ドラマの趣もありました。
「青春人情ホームコメディー」と書きましたが、まあこれは、私の造語です。
私はリアル放送時から、ロケ地を見に行くマニアでしたが、石立鉄男さんが番宣に出ない方針を貫いていたため、シリーズ各作品は、リアル放送時はあまり世間では注目されていませんでした。
たとえば、『パパと呼ばないで』の初出の平均視聴率は11%。
水曜日午後8時の放送です。
今なら打ち切りものです。
しかし、低予算の雨傘番組(野球中継が中止されたり野球がない期間につなぐ番組)であるために、大した期待もされないことが幸いしました。
今回の話者である、杉田かおるさんの当時のギャラは、たった1万円。
ロケでは、杉田かおるさんの自宅も使うという、何ともつましい制作現場でした。(杉田かおる著『すれっからし』小学館より)
ケンちゃんシリーズの宮脇健さんなど、父親が息子のギャラで毎晩豪遊していたそうですけどね。
そんな低予算の中でも、役者やスタッフたちは希望に燃えて質のいい番組を作ってきたために、放送終了後の再放送で火が付き、何度再放送しても飽きられず、それどころか番組を再評価される名作に仕上がったわけです。
本放送終了後は、夕方に繰り返し再放送されることで、幅広い年齢層に知られることとなり、さらに竹中直人のモノマネなどで1990年代以降、評価されるようになってきました。
視聴率11%の番組が、11年たってモノマネのネタになる。こんなことは今のドラマでは不可能だと思います。
今は逆に、昭和ドラマの象徴的な扱いでメジャーになりすぎ、私のもとを離れてしまった感じです。
情が深く一度信頼関係を築いたら最後まで面倒を見る人
詳細は、本誌をお読みいただくとして、主な“証言”を抜粋しましょう。
松木ひろし「良く言えば、組織に縛られない熱血漢。悪く言えば、突っ走りのオッチョコチョイ。人情もろくて、自分のことじゃないのに一生懸命やってしまう。そういう性格を最初に決めて、シリーズで通した。」
杉田かおる「『雑居時代』のときなんか、『パパと呼ばないで』とは別の役柄なんだから同じ演技したら承知しないぞ」ってプレッシャーをかけられました。」「俳優さんて、人によっては台本に鉛筆やマーカーでびっちり書き込むじゃないですか。私はまだ小学生だったので、それがすごく勉強しているように見えて、真似してみたんです。自分の台詞のところだけ色分けして。そうしたら石立さんに「そんなことゃったら、自分の所にしか神経が行き届かないでしょ。台本っていうのは、流れがあって一冊全部が演技だと思わないとダメ。自分の台詞だけ区切った時点で、演技が死ぬよ」って忠告されたんです。」
松木ひろし「打ち解けないしね。人といるっていうのができないんだよね、あいつは。みんなに『性格破綻者』って言われてしまいましたから。時間には遅れるし、撮影の途中でふっとどこかにいなくなっちゃうし。
そんな調子だから、相手役の女優とも折り合いが良くなくって、『おくさんは18歳』の岡崎友紀とも『雑居時代』の大原麗子ともほとんど話さなかった。でも、かおるだけは違ったのかな。」
と言いつつも、実は情の深い人で、一度信頼関係を築いたら、最後まで面倒を見る人であったとも松木ひろしさんは語っています。
私は、初出の時からこのシリーズの大ファンでしたが、松木ひろしさんの証言である、「人といるっていうのができないんだよね」というところにシンパシーを感じるとともに、それが子供の頃から惹かれる理由だったのかな、になんて考えました。
その他、トレードマークのパーマ誕生について、杉田かおるさんのバラエティ出演のいきさつについてなど、お二人は多くのエピソードを語っています。
石立鉄男シリーズ、覚えていますか。

週刊現代別冊 週刊現代プレミアム 2020Vol.1 ビジュアル版 昭和の怪物 闇と光の芸能界編 (講談社 MOOK) - 週刊現代
芸能界に疎いので、お亡くなりになっていたとは、存じ上げませんでした(・_・;)もう17年も経つのですね。
by mayu (2024-05-31 06:55)
埴輪。本物ではありません。
宮崎に埴輪公園があって、多分そこで買い求めたお土産品と思います。
by 夏炉冬扇 (2024-05-31 08:00)
パパと呼ばないで 見てましたね
パパさん好きでしたが・・・役者魂ですね・・・
by もーもー (2024-05-31 08:48)
おはようございます!
2枚目半の個性豊かな俳優さんでしたね!
by Take-Zee (2024-05-31 08:49)
「パパと呼ばないで」は聞いたことがあります!
杉田かおるさんが子役で出ていたんでしたっけ?
石立鉄男さんといえばエースコックのわかめラーメン♪
お前はどこのわかめじゃ(≧∇≦)
by ミケシマ (2024-05-31 10:31)
予算云々ではなく作り手の情熱が空回りしてなかった結果なのかなと。今みたいに役者の人気ありきで作られた作品がどれだけ人の心に残るのかなぁ。
by pn (2024-05-31 11:34)
こんにちは^^
石立鉄男さんは名前も知っていますし容貌も・・・
でもドラマを見た記憶はないのです。
杉田かおるさんの方はドラマで見たことがありますが^^
by mm (2024-05-31 11:52)
パパと呼ばないでは、かすかに記憶があります。
もう随分前に亡くなられてたんですね・・
杉田かおるさんの当時のギャラに驚き・・
by AKAZUKIN (2024-05-31 12:01)
ドラマは観ないもので話に付いていけません
立石鉄男さんも名前を知っている程度です(-_-)
by ムサシママ (2024-05-31 13:58)
いつも多彩な分野を書かれていて感心します。
芸能関係、弱いんです(汗)
by HOLDON (2024-05-31 16:02)
いつも、ありがとうございます
コメントこちらで失礼致します!
役所の階段は、そのままです!
一階がSL、2階が筑波山、3階が向日葵
となってます!
by もーもー (2024-05-31 22:53)
顔はわかりますが、ドラマは覚えてないです。多分子供の頃祖母と見てたんだろうなぁ
by mau (2024-06-01 00:24)
石立鉄男さん、懐かしいですね。わかめラーメンのCMが、まず思い出されます。偶然サスペンス劇場で久々に見ましたが、髪の毛が真っ白になっててびっくりしましたね。どんどん昭和を支えた方々が亡くなっていくのに、一抹の寂しさを感じずにはいられないですね。
by 萌田かずきち (2024-06-01 01:53)
懐かしい。。。あの破天荒なキャラ好きでした。
by mutumin (2025-01-23 05:42)