近衛十四郎さんが主演だった『素浪人 月影兵庫』『素浪人 花山大吉』 [懐かし映画・ドラマ]
近衛十四郎さん(このえ じゅうしろう、1914年4月10日~1977年5月24日)は戦前から戦後にかけて活躍した時代劇俳優。祥月命日なので作品を振り返ります。といっても、私が知っているのは、テレビ映画の時代劇である『素浪人 月影兵庫』と『素浪人 花山大吉』ぐらいですが。(上の画像は『素浪人 花山大吉』より)
近衛十四郎さんといえば、松方弘樹さんと目黒祐樹さんの父でもあります。
#こどもの日なので子供の画像を貼る
— 小山(おやま)署長(旧西村安芸守、時々不具合ナリ??) (@NM620426) May 5, 2024
市川右太衛門・北大路欣也(坊ちゃん刈りの少年)父子
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珍しい近衛十四郎の槍での殺陣 pic.twitter.com/ic9mwWcURd
— マジック・ディック:(´?`」 ∠): (@Magic_Dick_JR) February 18, 2024
冒頭に、『素浪人 月影兵庫』と『素浪人 花山大吉』を挙げましたが、実はこれは同じ作品、といってもいいと思います。
もともと『素浪人 月影兵庫』という、南條範夫の小説を原作とした同名のタイトルで放送されていました(1965年~1968年)が、原作とあまりにかけ離れてしまったために、主人公の月影兵庫に代わって、やはり近衛十四郎が演じる花山大吉を登場させてタイトルも変えました。
ストーリーは、タイトル通りの素浪人・月影兵庫(近衛十四郎)と、渡世人・焼津の半次(品川隆二)が、アテもない旅を続け、その道中での様々な出来事を一話完結でまとめています。
『東海道中膝栗毛』の「やじきた道中」のようなものです。
製作はNET(現テレビ朝日)の株主の東映です。
もちろん京都の太秦村で撮影していました。
『素浪人 月影兵庫』の最終回で、いったん旅をやめて、月影兵庫が去っていきます。
ところが、翌週の『素浪人 花山大吉』の第1回で、突然花山大吉があらわれ、再び焼津の半次と旅を始め、その道中での様々な出来事を一話完結でまとめています。
凄腕の剣豪で毎回必ずちゃんばらの見せ場アリ。ストーリーも同じパターン。
ただし、月影兵庫は猫が嫌い、花山大吉はおから(卯の花の炒り煮)が好きで緊張するとしゃっくりがでるが酒を飲むと治る、というほんの僅かな違いがあります。
このドラマは、かつて毎週土曜日夜8時に放送されていたのですが、当時からゴールデンタイムは裏番組も強力です。
にもかかわらず、タイトルだけ変えて続編まで作ったのですから、いかに人気のあるドラマだったかということですね。
テレビ朝日になってからは『暴れん坊将軍』がこの枠で放送されました。看板時代劇が入るんですね。
長寿番組の典型的なスタイル
毎回のストーリーは、近衛十四郎さんが、立ち寄った茶屋に、流行るアドバイスをして金をもらうアドバイザーの仕事をしていて、品川隆二さんは、博打で糊口をしのいでいます。
で、立ち寄った宿場町ごとに事件が発生して、2人がそこに首を突っ込んで解決するというストーリーです。
時代劇のお約束である同心も岡っ引きもほとんど出てきません。
闇の仕掛け人もいません。
この2人のほかは、茶店のオヤジ、その娘、その土地の悪徳商人と用心棒、たまにバカ殿(もちろん志村けんではなく統治能力のない殿様という意味)ぐらいなものです。
たぶん台本の多くは、2人の掛け合いに使われているでしょう。非常にシンプルな話です。
それでも、この時代劇がどうして足掛け6年にわたって人気番組として放送されてきたのか。
おそらくは、俳優の個性を尊重してストーリーを転がし、ダレ場を作ることでヤマ場を盛り上げ(野球の投手でいうところの緩急を使い分けた投球という意味)る手法だったので、5年でも6年でも気張らずにストーリーを作り続けることができたのだと思います。
そして、こういう古典的な作り方は、ワンパターンでも飽きが来ないのです。
品川隆二さんは、近衛十四郎さんの刀使いは日本一だと絶賛していましたが、時代劇は歩き方1つとっても特有の演技が求められます。
何気ないシーンでも奥が深く、それもまた、人気ドラマになった理由だと思います。
よく見ると、たしかに松方弘樹さんも目黒祐樹さんもお父さんに似ていますよ。
『素浪人 月影兵庫』1967年・NET(現テレビ朝日)。第二シリーズOP&ED。近衛十四郎と品川隆二の掛合が楽しい痛快時代劇。「花山大吉」の前作である。原作は南條範夫だが第一シリーズ(65年)とは全く違う作風であり、とにかく滅茶苦茶面白い。土曜の夜8時はこれだった??#昭和レトロ pic.twitter.com/evDTiNKrUJ
— カントク (@kantokuflash) February 7, 2024
近衛十四郎、『素浪人 月影兵庫』と『素浪人 花山大吉』。ご存知ですか。
おーっ。『素浪人 花山大吉』はDVD化されていました。
やっぱりふざけた仲だった - 小野登, 森田新
素浪人花山大吉 コレクターズDVD Vol.1 - 近衛十四郎, 品川隆二
おおっ!懐かしい。近衛十四郎は子供の頃に大好きな俳優のひとりでした。柳生十兵衛がはまり役でしたね “柳生十兵衛”と言えば近衛十四郎でした。
by 扶侶夢 (2024-05-24 09:54)
おからが好きで猫が苦手、半次さんは蜘蛛が苦手、
そんなシーンを覚えています。
新しいテレビ時代劇もめっきり減ってしまいました。
by 猫の友 メルティー (2024-05-24 14:42)
>“柳生十兵衛”と言えば近衛十四郎でした。
昔は時代劇スターがまさにスターでしたね。
今は時代劇自体がなくなってしまいました。
by いっぷく (2024-05-25 11:27)
>おからが好きで猫が苦手
このドラマを見ると、おからがたべたくなったものです。
手づかみでかき込んでいましたね。
by いっぷく (2024-05-25 11:28)
酒でしゃっくりを治すが記憶にあったけどどっちだったか覚えてなかったf^_^;
by pn (2024-05-30 12:38)