輪廻転生について、仏教関係者などのYouTube動画から確認する [仏教]
輪廻転生について、先日に引き続きこだわりたいと思います。今回は、仏教関係者などのYouTubeチャンネルから確認してみます。当時のインドでは、輪廻転生は歓迎されていなかったそうですが、現代は事情が変わり、受け止め方も違っているようです。
先日、輪廻転生について書きました。
⇒お釈迦様は「輪廻転生」をどう見ていたのか
輪廻転生というのは、人だけでなく動物なども含めた生類として、6通りの生まれ変わりを繰り返すというインド哲学です。
その記事では、お釈迦様は、「輪廻転生があるかないか」には答えは出していない、ということを書きました。
学界でも、お釈迦様自身が輪廻転生の立場に立っていたかどうかは、見解が分かれています。
ただ、仏教というと、やはりそのテーマに関心を持つ人は多いのです。
ちょっと前のアンケートですが、『リサーチパネル』の調査では、『あなたは、輪廻転生を信じますか?』という問いに対して、『信じる』が50.9%、『信じない』が49.1%と、大変拮抗していました。
⇒あなたは、輪廻転生を信じますか?
国民が疑問に感じていることです。
仏教関係者は、逃げてはならないテーマだと私は思います。
さすれば、仏教関係者がどう考えているか、興味ありませんか。
「生まれ変わり」と「遺伝」は違うだろう
たとえば、YouTubeの仏教系チャンネルで、もっともチャンネル登録者が多いと思われる曹洞宗の住職、『大愚和尚の一問一答/Osho Taigu’s Heart of Buddha』を、真っ先に確認しましたが、答えをはぐらかすような、まことに不誠実な回答をしていました。
大愚和尚が解説。現代的「前世/輪廻転生」のとらえ方 https://t.co/3RHtcVSdUb @YouTubeより これは答えをはぐらかしているとのそしりは免れません
— 戦後史の激動 (@blogsengoshi) May 30, 2023
内容を簡単にまとめると、こうです。
自分は、お祖父さんに似ていたことに気づいた。
昔のお祖父さんの写真は、まるで「私」がいるようだ。
つまり、子孫は先祖の生まれ変わりといえる、という話です。
私は、それを聞いた瞬間、椅子から転げ落ちました。
オイオイ、なんだそりゃって感じですよ。
それは「生まれ変わり」ではなくて、ただの「遺伝」だろう。
そもそも、この住職が子供の頃、まだおじいさんは生きていたというのです。
だったらなおさら、別人格だろうに。
もちろん、主観として、僕は先祖の誰々の生まれ変わりだと思うのは自由だし、私もチフスで早逝した母親の兄とそっくりとは、よくいわれました。
しかし、さすがに、生きている人の生まれ変わりとは思いませんよ、私は(笑)
一般に言う、「前世」や「うまれかわり」というのは、その「宿る」肉体がいったん没した後、別の肉体でまた生の営みを行うのか、という話です。
物質的根拠のないものでも、生命を保ち続けられるのか、という話ですよ。
お釈迦様が「輪廻転生」に答えを出していないという事実をうけて、では自分はどう考えるか、ということを述べなければ、現代の仏の道で人を説く意味ないでしょうと思うんですよ。
少なくとも、遺伝の話なんかでお茶濁すのは、いかがなものでしょうか。
「未来」を念頭に置くと人生が変わる
一方、私が、住職/僧侶のチャンネルで、信頼をおいているチャンネルのひとつは、『優憲の正圓寺YouTube別院』ですが、こちらの動画では、輪廻転生の解説と、ご自身の考えを述べられています。
輪廻転生とは?「仏教の死生観」【先祖供養の大切さ2】 https://t.co/gYVH5pSCss @YouTubeより 住職チャンネルは、この方の話が一番きちんとしていました
— 戦後史の激動 (@blogsengoshi) May 30, 2023
曰く、目に見えるものしか信じなくなったら、自分の行いを省みない。そういう自我中心的な生き方にもつながってしまう。
かりに生まれ変わりがなかったとしても、未来に目を向けていきてほしい。
その未来は自分自身は死んでいても。自分の行いは未来に何かしらの形で影響を与える。
これは因果の法則であり、自分の子孫であるとかこれから生まれてくるであろう命であるとか、そのためにはこの地球というものを守っていくことがまた大事になる。
輪廻転生があるなら真面目に生きよう、そうじゃなきゃどうでもいいや、ということではないよ、あってもなくてもちゃんと生きようよ、という話です。
私はこれは、生意気書きますが、住職として優等生の回答だと思います。すばらしい。
輪廻転生を信じると生きる価値観が変わる
優憲住職と同じ立場だと思いますが、『ヨガ・シャラ細江たかゆき』チャンネルの細江たかゆきさんは、「輪廻転生」を「ある」という前提で考えることは良いことだと言っています。
学会でも発表された「輪廻転生」 【驚愕】霊の世界からのメッセージとは? https://t.co/DHXq1SQrZd @YouTubeより 学会云々はともかくとして、輪廻転生を考えることは前向きな営みであることがわかります
— 戦後史の激動 (@blogsengoshi) May 30, 2023
「生まれ変わりがある」と思うことのメリットとして、細江たかゆきさんは次の点を枚挙しています。
・人生に対する幸福度が高まる…… 現在の苦労や立場は、次に繋がる「意味のあるもの」という思いが生じる
・死への恐怖が減少……次の人生がある
・自己や自分の人生への価値増大……生きる価値を儚む自殺・無差別殺人等が減る
・苦難を乗り越える力が高まる……ここで人生が終わるわけではないから、投げやりになるのはやめようと思う
・他人に優しくなれる …… 色んな人に生まれ変われることがわかることで、他人を理解し寛容になれる
・地球に優しくなれる……自分がまた生まれ変わる場所を大切にしようという気持ちになる
もちろん、これは「もし輪廻転生があったら」という話で、本当に「ある」か「ない」かはまた別の話です。
ただ、優憲住職や、細江たかゆきさんの話を伺っていると、やっぱり輪廻転生自体はあったほうがいいな、と思いますね。
「ある」と思うことで生きる希望が湧いてくるのなら、それが何よりです。
5歳以下の子に、まれに生まれる前の経験と考えないと説明がつかないような記憶をもつことがある、という話は聞きますが、それが確かなものかどうかわからないのと、そもそも6歳すぎるとその記憶は消えてしまうらしいですね。
退行催眠という催眠術で、前世の記憶を呼び起こす、なんて話もありますが、それが科学的に間違いなければ、今頃論文として発表されているはずで、それをマスコミが黙っていないでしょうから、要するにそれも現在のところ、前世を探る決め手にはなっていないようです。
さて、果たして前世はあるのでしょうか。
みなさんは、いかがお考えですか。
輪廻転生の秘密: 魂は永遠か否か - カルナ編集部
あったとしても、覚えていないのでは、ないと同じでは?
by 赤面症 (2023-05-31 01:30)
長い人生の時々によって受け止め方が違ってくるように思います。
by よしあき・ギャラリー (2023-05-31 06:04)
親から遺伝するDNAが記憶を持つことができるのか? できるとしたら、父と母のDNAがミックスされるのだから、どちらの記憶を引き継ぐのか?
DNAが本能を引き継ぐのは自明ですが、記憶を引き継ぐメカニズムはわかっていませんから、あるともないとも言い切れませんね。
ただ、DNA以外の、霊的なものを言い出したら、それはあり得ないと断言していいと思います。
by とし@黒猫 (2023-05-31 11:29)
あるって考える人は次も人間に生まれてくる仮定なのかな?前の記憶があってダンゴムシとかになってたら絶望しかねない(笑)
生まれ変わって来世で幸せになるんだって事で自殺しそうな気もするし何とも言えないなぁ。
ちなみに俺はどちらかと言うと信じてる方で、愛玩動物になったら可愛がってもらえるかなぁと思ったりもしてます。
by pn (2023-05-31 13:04)
人間に生まれるならいいなと思います。
そう思いたいです。
by コーヒーカップ (2023-05-31 15:53)
自分がうまれてきた理由の主な部分(するべきこと)、今世は気がつくのがちょっと遅めだったので、もし生まれ変わったらもうちょっと早く進めたいです。
by kome (2023-05-31 22:43)