6月18日は藤真利子さんの誕生日です。おめでとうございます。 [懐かし映画・ドラマ]
6月18日は藤真利子さんの誕生日です。
おめでとうございます。
作家・藤原審爾さんの娘さんで、聖心女子大在学中に、父親の反対を押し切って女優になりました。
デビュー作は、ポーラテレビ小説『文子とはつ』。
これは、TBS系で放送されていて、NHK連続テレビ小説の裏番組で、やはり帯ドラマでした。
内容も、NHK連続テレビ小説同様、若い女優を主役に抜擢して、その生涯を描くものでしたが、『文子とはつ』に限ってはダブルヒロインでした。
ただし、メインはもうひとりの女性、香野百合子の方でした。
老舗の俳優座の正式団員ですから、そりゃ大学生の藤真利子よりも演技もできて、女優として格上なのは当然のことです。
しかし、それが逆に藤真利子にとっては幸いしたのかもしれません。
すでに新劇女優として完成していた香野百合子よりも、素人臭さが伸びしろがあると期待されたのか、その後は藤真利子のほうがテレビで見る機会は多くなりました。
私が印象に残るのは、『青春ド真中!』(1978年5月7日~9月24日、ユニオン映画/NTV)の有沢弓子ことメソです。
産休補助で赴任した、バクダンこと中原俊介先生(中村雅俊)の教え子、有沢健太(井上純一)の姉役です。
バクダンにに心を寄せるのですが、幼馴染であるツンデレの村上かおる(ツン=五十嵐めぐみ)に、「新任の男性教員が来るとすぐお熱を上げる」と暴露されてしまう役どころです。
本作のヒロインは、あべ静江ですから、藤真利子が中村雅俊と結ばれることはありえないのです。
ただ、当時の青春ドラマには、恋愛戦線には入ってこなさそうなのに、「フッちゃうのはもったいない」女性がなぜか出演していて、同時期に放送していた『俺たちの朝』では、原田美枝子がそんな役でした。
まあ、ドラマに華を添える感じでしょうかね。
藤真利子が、一躍注目度を高めたのは、フジテレビ系列の「ゴールデンドラマシリーズ」(土曜22:00~22:54)枠で放送された『飢餓海峡』(1978年9月2日~1978年10月21日)に出演したことです。
戦後まもなく、台風の日に北海道で起こった質店放火・強盗事件と、10年後に起こった殺人事件が、ある女性を接点に繋がっていくという水上勉の推理小説のドラマ化です。
三國連太郎と左幸子で、映画化もされました。
それをテレビドラマ化するというので、注目もされました。
ところが、当初決まっていた多岐川裕美の突然の降板で、藤真利子さんがキャスティングされ、演じきった彼女は、1978年度ゴールデンアロー賞放送新人賞を受賞して押しも押されもせぬスター女優となりました。
大河ドラマ、NHK連続テレビ小説、火曜サスペンス劇場、その他連続ドラマ、単発ドラマなど30年以上にわたって数多く出演。
Wikiによると、「火曜サスペンス劇場最多犯人役出演俳優」だそうです。
多岐川裕美は、表向きは「ヌードが嫌だから」ということでしたが、吹き替えとか別のやり方はありますし、私は左幸子と比べられる自信がなかったのかなと勘ぐっています。
ところが、彼女の女優としてのキャリアは、円熟した一番いい時にストップします。
実母が2005年に脳梗塞で倒れ要介護5の認定を受けたことで、2016年11月に亡くなるまでの11年間、生活の全てが母親の介護に明け暮れたのはたいへん惜しまれます。
が、ご本人は「つらかったことは1つもない」と言い切り、それどころか、母が亡くなったのは自分の力が足りなかったという思いを綴った、『ママを殺した』(幻冬舎)を上梓しました。
大事な11年間も人生を犠牲にしたのに、まだ自分の力が足りなかったといわんばかりのタイトルです。
また本の中身は、介護そのものよりも、母娘のそれまでの思い出に紙数がさかれていたように思いました。
思うに、父である直木賞を受賞した人気作家の藤原審爾と、小さい時に別居してしまった藤真利子にとって、一人だけ残った親である母親に対する思いは、おそらく両親揃った普通の家庭に育った人以上の重みがあるのでしょう。
そして、父・藤原審爾のもとには、映画監督や有名な女優が訪ねて来る環境だったことから、別居してしまった父に近づきたいという思いもあって、自身も女優の道に進んだのではないかと思いました。
さらにいえば、幼少時に温かい家庭に恵まれなかったことが、結婚に対するご自身の否定的な価値判断に影響を与え、ずっと独身だったのかなとも思いました。
ですから、私から見ると、藤真利子さんというのは両親に囚われた人生のように見えてならないのです。
こうして、親の介護で女優の仕事から離れてしまい、以前のような華やかな立場に復帰は叶わなかった人はたくさんいますが、考えさせられますね。
これからは、自分の人生を自分のために生きて、女優生活を続けていただきたいと思います。
「アブラカダブラ」+「ガラスの植物園」 - 藤真利子
青春ド真中! DVD-BOX [DVD] - ぐるぐる王国FS 楽天市場店
おめでとうございます。
作家・藤原審爾さんの娘さんで、聖心女子大在学中に、父親の反対を押し切って女優になりました。
『文子とはつ』
デビュー作は、ポーラテレビ小説『文子とはつ』。
これは、TBS系で放送されていて、NHK連続テレビ小説の裏番組で、やはり帯ドラマでした。
内容も、NHK連続テレビ小説同様、若い女優を主役に抜擢して、その生涯を描くものでしたが、『文子とはつ』に限ってはダブルヒロインでした。
『太陽にほえろ』の島刑事(殿下)の恋人・三好恵子役での準レギュラー、ポーラテレビ小説『文子とはつ』での藤真利子とのダブルヒロイン、NHK『真田太平記』の久野などが印象的。最も近年で記憶にあるのは、大河ドラマ『八重の桜』での新島襄の母・登美役だが、その後は特に目立った活躍はない? pic.twitter.com/EoMBRxoHgC
— キャロサンプ (@infocallithump) July 19, 2017
ただし、メインはもうひとりの女性、香野百合子の方でした。
老舗の俳優座の正式団員ですから、そりゃ大学生の藤真利子よりも演技もできて、女優として格上なのは当然のことです。
しかし、それが逆に藤真利子にとっては幸いしたのかもしれません。
すでに新劇女優として完成していた香野百合子よりも、素人臭さが伸びしろがあると期待されたのか、その後は藤真利子のほうがテレビで見る機会は多くなりました。
『青春ド真中!』
『青春ド真中!』のDVDを発掘。第1話「うわさ以上の変な奴だよ」再チェック。準備中だったTV版『ゆうひが丘の総理大臣』から急遽アイデアを頂いた穴埋め番組たったことを思うと、有沢君のお姉さん(藤真利子)は原作『ゆうひが丘~』の大宮君の姉の真理子さんが元ネタかと思えてくるのだが。 pic.twitter.com/gINtNzRbbM
— いろは (@Express633) June 25, 2017
私が印象に残るのは、『青春ド真中!』(1978年5月7日~9月24日、ユニオン映画/NTV)の有沢弓子ことメソです。
産休補助で赴任した、バクダンこと中原俊介先生(中村雅俊)の教え子、有沢健太(井上純一)の姉役です。
バクダンにに心を寄せるのですが、幼馴染であるツンデレの村上かおる(ツン=五十嵐めぐみ)に、「新任の男性教員が来るとすぐお熱を上げる」と暴露されてしまう役どころです。
本作のヒロインは、あべ静江ですから、藤真利子が中村雅俊と結ばれることはありえないのです。
ただ、当時の青春ドラマには、恋愛戦線には入ってこなさそうなのに、「フッちゃうのはもったいない」女性がなぜか出演していて、同時期に放送していた『俺たちの朝』では、原田美枝子がそんな役でした。
まあ、ドラマに華を添える感じでしょうかね。
飢餓海峡
藤真利子が、一躍注目度を高めたのは、フジテレビ系列の「ゴールデンドラマシリーズ」(土曜22:00~22:54)枠で放送された『飢餓海峡』(1978年9月2日~1978年10月21日)に出演したことです。
藤真利子さん
— 西村介延 (@TIkNvFba76wBDWM) January 13, 2018
ぼくが知ったのは
ドラマ飢餓海峡。
山崎努さんとの共演作品。
今でも
藤真利子さんと言えば
飢餓海峡しか知らん。
吉原炎上では
監督を怒鳴ったそうや。
サワコの部屋。 pic.twitter.com/EgLjUHW7RB
戦後まもなく、台風の日に北海道で起こった質店放火・強盗事件と、10年後に起こった殺人事件が、ある女性を接点に繋がっていくという水上勉の推理小説のドラマ化です。
三國連太郎と左幸子で、映画化もされました。
それをテレビドラマ化するというので、注目もされました。
ところが、当初決まっていた多岐川裕美の突然の降板で、藤真利子さんがキャスティングされ、演じきった彼女は、1978年度ゴールデンアロー賞放送新人賞を受賞して押しも押されもせぬスター女優となりました。
大河ドラマ、NHK連続テレビ小説、火曜サスペンス劇場、その他連続ドラマ、単発ドラマなど30年以上にわたって数多く出演。
Wikiによると、「火曜サスペンス劇場最多犯人役出演俳優」だそうです。
多岐川裕美は、表向きは「ヌードが嫌だから」ということでしたが、吹き替えとか別のやり方はありますし、私は左幸子と比べられる自信がなかったのかなと勘ぐっています。
介護で女優としてのキャリアに大きなブランク
2005年に表舞台から消えた女優 #藤真利子 が22日フジ「ノンストップ!」にVTR出演。「私がママを殺した」と壮絶な介護生活と苦悩を明かした。
— 楽天Infoseekニュース (@Infoseeknews) November 22, 2017
藤真利子 11年に及ぶ母の介護振り返り涙も「つらかったことは1つもない」https://t.co/wCG1tU9eti pic.twitter.com/fS2i3VfykC
ところが、彼女の女優としてのキャリアは、円熟した一番いい時にストップします。
実母が2005年に脳梗塞で倒れ要介護5の認定を受けたことで、2016年11月に亡くなるまでの11年間、生活の全てが母親の介護に明け暮れたのはたいへん惜しまれます。
が、ご本人は「つらかったことは1つもない」と言い切り、それどころか、母が亡くなったのは自分の力が足りなかったという思いを綴った、『ママを殺した』(幻冬舎)を上梓しました。
大事な11年間も人生を犠牲にしたのに、まだ自分の力が足りなかったといわんばかりのタイトルです。
また本の中身は、介護そのものよりも、母娘のそれまでの思い出に紙数がさかれていたように思いました。
親に囚われた人生だったのか
思うに、父である直木賞を受賞した人気作家の藤原審爾と、小さい時に別居してしまった藤真利子にとって、一人だけ残った親である母親に対する思いは、おそらく両親揃った普通の家庭に育った人以上の重みがあるのでしょう。
そして、父・藤原審爾のもとには、映画監督や有名な女優が訪ねて来る環境だったことから、別居してしまった父に近づきたいという思いもあって、自身も女優の道に進んだのではないかと思いました。
さらにいえば、幼少時に温かい家庭に恵まれなかったことが、結婚に対するご自身の否定的な価値判断に影響を与え、ずっと独身だったのかなとも思いました。
ですから、私から見ると、藤真利子さんというのは両親に囚われた人生のように見えてならないのです。
こうして、親の介護で女優の仕事から離れてしまい、以前のような華やかな立場に復帰は叶わなかった人はたくさんいますが、考えさせられますね。
これからは、自分の人生を自分のために生きて、女優生活を続けていただきたいと思います。
「アブラカダブラ」+「ガラスの植物園」 - 藤真利子
青春ド真中! DVD-BOX [DVD] - ぐるぐる王国FS 楽天市場店
辛いはずの介護で「つらかったことは1つもない」と言い切るとは驚きです。
by ナベちはる (2021-06-19 00:50)
作詞家 微美杏里(びび あんり/びびあんり~ ^^)としても活躍されてましたね。♬~
by ゆうのすけ (2021-06-19 00:51)
おはようございます。
オールマイティ的な女優さんですね。
介護は本当に大変だと思います。
疲労だけじゃなく精神的にも参るだろうし、それを「つらかったことはない」とコメントしてるのは感心させられます。
by SGD楓 (2021-06-19 06:06)
「今思えば」辛い事は無かったって事なんでしょうね多分。
介護中の収入はどうしていたんだろう?
by pn (2021-06-19 06:26)
要介護5のお母様を11年間も介護されていたとは・・・私の義父も同じ要介護5に認定されてから夫と義妹の3人でローテーションを組んでお世話をしましたが、大勢の方の手助けがなかったら続きませんでした。
by エンジェル (2021-06-19 16:03)
思い切りの良い女優さんの印象があります。
by おっつぁん (2021-06-20 00:17)