今日は、前田美波里さん(1948年8月8日~)の誕生日です。私が子供の頃、資生堂のポスターでブレイクした「水着キャンギャル」の元祖としてその佇まいやプロポーションは伝説化されていますが、あくまで“本籍”は女優。現在も現役で活躍されています。(上の画像は下のOGPより)
前田美波里とは誰だ
前田美波里は、アメリカ人の父親と日本人の母親との間に生まれました。
ジェリー伊藤もそうでしたが、日本人の姻戚には有名人(冨士眞奈美、岸恵子)がいるので、それが芸能界デビューの素地になっているのかもしれません。
高校まではバレエに取り組んでいましたが、文化学院に在学中の1963年、東宝のオーディションに合格して東宝現代劇8期生として入団。
その3年後、18歳のときに資生堂のサマー化粧品『太陽に愛されよう』キャンペーンガールとしてブレイクしました。
この前田美波里のポスターは、「水着キャンギャル」の元祖ということで、マニアの間では価値があるのでしょう。
古物の流通市場で、未だに高い価値を保っていることは、以前ご紹介しました。
⇒
お宝水着ポスター、今も桁違いの時価がつくポスターとは?
これでブレイクしたので、前田美波里はモデル、というイメージが強いのですが、ご紹介したようにもともとの所属は東宝の女優ですから、この人気絶頂の頃に、同社の人気シリーズだった、若大将シリーズや喜劇駅前シリーズなどに出演しています。
南太平洋の若大将
『
南太平洋の若大将』(1967年、東宝)は、タイトルに「南太平洋」とついているように、ハワイ、サイパン、タヒチを舞台にした、水産大学の学生である若大将の話です。
若大将シリーズは17作作られましたが、いずれも若大将こと加山雄三が、歌に、スポーツに、恋愛に学生生活を謳歌するストーリーです。
本作では、星由里子がスチュワーデス(客室乗務員、現C.A)、ライバルの女性として、ハワイの日本料理店の娘、由美子(前田美波里)がキャスティングされています。
星由里子は、前田美波里にやきもちを焼いたこともあって、いったんはプロポーズをした田中邦衛の気持ちを受け入れます。
しかし、前田美波里に、「若大将が好きなのはあなた」と言われ、星由里子はタクシーで柔道の大会が行われている日本武道館に駆けつけ、「好きよ、好き好き」と告白し、若大将が発奮して大会で優勝する、という毎回寸分の揺るぎもないストーリーです。
前田美波里が、気持ちはしおらしく、しかしカラダの方はもう所構わずダイナミックに歌い踊る迫力で、スクリーンは前田美波里の魅力が全面開花しています。
喜劇駅前火山
『
喜劇駅前火山』(1968年、東京映画/東宝)は、森繁久彌、伴淳三郎、フランキー堺というお馴染みの主演トリオに加え、前田美波里とジュディ・オングも出演していました。
舞台は西鹿児島。海底油田をめぐって出演者たちが血眼になって探す話ですが、前田美波里の役は、森繁久彌が仕込んだ自称石油鑑定人です。かなり怪しい役なのです。
石油が出た、このプロジェクトは本物だと鹿児島弁で強弁。
淡島千景(森繁久彌の妻役)や中村メイコ(伴淳三郎の妻役)など、夫人たちを納得させるしたたかな役です。
当時グラビアページでお目にかからない日はなかったはずの前田美波里が、スケジュールをあけていきいきと喜劇に出演しているのは、見ている私まで嬉しくなってしまいます。
7人のリブ
『
コードナンバー108 7人のリブ』(1976年10月5日~12月28日、宣弘社/関西テレビ)は、国際秘密捜査機関の捜査官である、7人の女性が活躍するドラマです。
リーダーは野際陽子。
そして、ジュディ・オング、前田美波里、牧れい、毬杏奴、山内えみ子、ミッチー・ラブで7人。
Google検索画面より
つまり、前田美波里はここでもまた、ジュディ・オングと共演します。
しかし、『喜劇駅前火山』から8年経っており、子役時代の面影を残していたジュディ・オングはすっかり大人の女性になり、前田美波里も、『南太平洋の若大将』で魅せてくれたはち切れんばかりの肢体は、すっかりダイエットしていました。
今も現役!
先月末、前田美波里は資生堂のイベントに、SHISEIDOブランドアンバサダーとして赤いドレスで登場して話題になりました。
「普通に生きてきた毎日が、日々送れることの幸せ。こんな気持ちになったのは、コロナがあったからだと思います。散歩をしながら、昨日はつぼみだったのに、今日は(花が)咲いている、そんな小さな喜びをすごく大切にしたい」と感慨深く話しました。
モデルや女優は、若いときにきれいでい続けるために相当無理をして、中高年になってから加齢ぶりが著しい方もおられるのですが、前田美波里さんはそのようなことはありません。
これからは、たとえば組織の人を束ねるような役を演じていただきたいですね。
前田美波里さん、若い方はご存知ですか。
BIBARI~前田美波里ファースト(紙ジャケット仕様) - 前田美波里
甦るヒーローライブラリー 第11集 ~ヒロイン編~ コードナンバー108 7人のリブ HDリマスター DVD-BOX - 野際陽子, ジュディ・オング, 前田美波里, 牧れい, ミッチー・ラブ, 毬杏奴, 山内えみこ
1960年代に「資生堂」のCMに出て、2020年に(社名は変わっていますが)同じく「資生堂」のアンバサダーに選ばれるというのは、資生堂にとって前田さんが必要な方だからでしょうね。
by ナベちはる (2020-08-09 01:25)
1948年生まれでいまだに現役とは凄いですね。確かにポスターでは見映えのする方ですね。
by ヤマカゼ (2020-08-09 02:41)
かっこいいですよね!前田さん。
by shiho (2020-08-09 04:55)
美波里と言う名前が派手(失礼)なので知ってはいますが役者としての作品が何一つ思い出せない(^_^;)
by pn (2020-08-09 06:18)
前田美波里懐かしいですね。
by やおかずみ (2020-08-09 10:51)
真木蔵人のお母さんですよね。女優さんなのは
存じていましたが、元タカラジェンヌだと思っ
てました。喜劇にまで出演なさっていたとは。
by mio (2020-08-09 11:54)
相変わらずのスタイルと美貌、日頃の努力あってこそでしょうが、素晴らしいですね。
by newton (2020-08-09 16:19)
年齢的によく存じ上げないけど,とっても綺麗な方だなぁ~。
そして「コードナンバー108 7人のリブ」が気になって仕方がない。
by こじろう (2020-08-09 18:29)
当時は、日本人離れした目鼻立ちと、スタイルで子どもながら、外人だと思っていました。
やはり、ハーフだったのですね。
by ヨッシーパパ (2020-08-09 18:44)
あまり詳しくは知りませんが
美人でスタイルがよいだけでなく
人間的にも素敵な女性のイメージがあります。
by そらへい (2020-08-09 21:01)
「新・十津川警部シリーズ」でお見かけしました。
考えさせられます。
by skeptics (2020-08-09 21:10)