今日は森川正太さん(1953年6月25日~)の誕生日です。おめでとうございます。『おれは男だ! 』『飛び出せ!青春』『俺たちの旅』『俺たちの朝』などの1970年代の青春(学園)ドラマの常連としておなじみです。子役時代の苦労から、売れてからも決して嫉妬やいじめをしませんでした。
森川正太とは誰だ
森川正太は東京出身。
小学校の頃から劇団に入っていた子役で、番組のオーディションに次々参加していました。
日大豊山高校時代には、いろいろな仕事が入るようになり中退。
『
おれは男だ!』『
飛び出せ!青春』『
俺たちの旅』『
俺たちの朝』などの1970年代の青春(学園)ドラマの常連としておなじみです。
とくに、日本テレビが大河ドラマと互角に戦った青春学園ドラマ『おれは男だ!』『飛び出せ!青春』『俺たちの旅』などの視聴層である、現在の50代以降の世代なら、その活躍ぶりは記憶に残っていることでしょう。
私は、森川正太さんと30年ぐらい前に、仕事をしたことがあります。
役者の仕事ではなく、ある雑誌の企画特集記事を編集した際に、ご協力いただきました。
相撲好きの著名人に好きな力士をアンケート調査する企画があったのですが、森川正太さん自身が相撲好きなので話を伺ったのと、顔の広い森川正太さんに他の相撲好き著名人を紹介していただいたのです。
森川正太さんについては、共演者は口を揃えて、「周囲の人たちみんなを気持ちよくさせ、場を盛り上げる方」と語っていましたが、そのとおりの方でした。
青春(学園)ドラマの常連で、顔が売れているからと言って、決して偉ぶることもありません。
最初何を話したらいいのかと私が迷っている時、森川さんの方から「おいくつですか」と聞いてくれたので、答えたら、「いいなあ、若くて。ぼく35なんですよ」なんて答えてました。
それで、緊張がほぐれて、私の方も、「でも色々仕事されてていいじゃないですか。俺たちの旅とか、飛び出せ青春とか」と、話せるようになった記憶があります。
いじめられっ子の元子役
森川正太著『
売れない役者ーあなたの知らない芸能界サバイバル』(はまの出版)を、以前ご紹介したことがあります。
売れない役者―あなたの知らない芸能界サバイバル - 森川 正太
内容は、日記形式で日々を綴っていますが、「主役級でない役者はどうやって暮らしているのか」という話です。
森川正太は、役者の仕事が無い時には、アルバイトで糊口をしのいでいたと書かれています。
1970年代は、あれだけ青春ドラマに出まくっていたのに、役者だけでは食えなかったというのは驚きです。
ワイドショーや週刊誌の「豪邸拝見」で出てくるのは、ほんの一握りのスターだけなのです。
しかも、役者の仕事だっていつ入るかわからないので、アルバイトも長く務めることは出来なかったとか。
『売れない役者』を上梓した頃は、結婚式の司会が主たる副業だったそうです。
旧森川正太公式サイトより
もうひとつ、本書の興味深い件は、森川正太の子役時代です。
児童劇団出身で、まだ映画がたくさん制作されていた頃だったので、映画、ドラマ、舞台と、子役の需要は多かったのですが、その都度オーディションがあり、当時子役仲間で、とにかく巧かったのが渡辺篤史だったそうです。
『渡辺篤史の建もの探訪』の人ですね。
でも森川正太も、子役時代からテレビに出演しており、高校に途中からいけなくなるほどでしたから、売れっ子だったわけです。
となると、他の子役からの嫉妬⇒いじめという、人間社会のお定まりの「洗礼」を受けます。
たとえば、ラーメンを食べると、麺の下にゴキブリを仕込まれていたとか……。
まあ、詳細は本書を読んでいただくとして、かなり壮絶な経験があったようです。
これは、『徹子の部屋』に出演した時にも話していました。
で、そういういじめを受けると、今度は自分が後輩に同じことをする人がいるのですが、森川正太の立派なところは、それをしなかったことです。
壮絶なイジメを受けたが、そんなものは自分で終わりにしたいとして、森川正太は、後輩だろうが年下だろうが、別け隔てなく相手を尊重して付き合い、人と人との絆を大きくすることに、自分の使命のようなものを見出したようです。
それが、冒頭の、私にも威張らない「周囲の人たちみんなを気持ちよくさせ、場を盛り上げる方」につながっているのだと思います。
そして現在
過去の出演作品は数えきれないほどありますが、テレビや映画などで見なくなったなあと思ったら、数年前に離婚と自己破産をしたとの噂も。←未確認
裏付けるように、公式サイトもいつのまにか閉鎖されていました。
それが最近は、東京の某所で小さな飲食店を経営していると、あるファンによって報告されました。
そして、ツイートを見ると、舞台で役者稼業も続けられていました。
まだ現役で何よりです。
舞台だけでなく、またテレビにも出てきていただきたいですね。
売れない役者―あなたの知らない芸能界サバイバル - 森川 正太
>今度は自分が後輩に同じことをする人がいるのですが、森川正太の立派なところは、それをしなかった
普通であれば「悔しい」という気持ちを抱くと同時に仕返しに同じことをするということもありますが、それをしないとは素晴らしい方ですね。
by ナベちはる (2020-06-26 00:36)
劇団を作られたみたいですね。
楽しそうです。
by 犬眉母 (2020-06-26 02:13)
主演を引き立てる森川正太さんは学園ドラマで良く見ていました。今でも現役役者として頑張っているのは素晴らしい。
by 我流麺童 (2020-06-26 06:22)
俺たちの旅は見てました。
それにしても立派な方ですね。
by ヤマカゼ (2020-06-26 06:32)
森川正太さん、いわゆる『ワカメ』さんですね。
今回のようなお話を聞くと、とても好きになってしまいます。
またテレビでお姿を拝見したいですね。
by なかちゃん (2020-06-26 08:26)
「自分がやられてイヤな事は人にしない。」って生きていく上でとても大切な事だと思っています。
上下関係の難しい世界で、こういう風に生きてこられたなんて素晴らしいなー。
by Rinko (2020-06-26 08:59)
ブログをしていて、信頼していた人からとても傷つくことをされました。
明らかに故意で、あとからその人は自分のコメントを消していました。
当時はすごく傷つき落ち込みましたが ある人から言われました。
「気にしない。あなたが同じことをしなければいいのよ。」
この言葉は、常に自分の心の中にあります。
by ミケシマ (2020-06-26 13:48)
『おれは男だ!』は青春ドラマの中では最も記憶に残っている作品です。生徒を主人公にした青春モノはこれが初めてだったと思います。生徒の森川正太、剣道部員の田村勇、バトン部の秋本京子など脇を固める布陣がどこにでもいる感じで実によかったです。
by 十円木馬 (2020-06-26 14:07)
負の連鎖を断ち切るのって凄くしんどいんですよね、一歩間違えれば周りからさらに舐められる。
と言うか舐めるやつがクソなんだが(^_^;)
by pn (2020-06-26 18:39)
優しそうなお兄ちゃんでしたね。
by ヨッシーパパ (2020-06-26 19:05)
素敵ですね。自分が出来る方言われたらなかなか難しいです。
by mau (2020-06-27 00:06)
人の痛みがわかる方。尊敬に値する。
by beny (2020-06-27 08:54)
我が従兄弟の息子は全く売れない役者(>_<) もちろん主たる稼ぎはアルバイト(>_<) そろそろ頑張って欲しいです(^_^;)
by yokomi (2020-06-27 17:05)
主役が主役でいられるのは、
脇を固める人たちがいるからで
脇役でもたくさんの番組に出ているのに
役者として食べていけないというのは
ちょっとつらいですね。
by そらへい (2020-06-27 21:07)