春田和秀さん、『砂の器』の巡礼少年が再び映画の仕事に [懐かし映画・ドラマ]
春田和秀さんのインタビューが話題です。24日のトレントーキーワードになりました。野村芳太郎監督による映画『砂の器』(1974年、松竹)で、天才音楽家の子供時代を演じた元子役です。再び映画の仕事に携わっているとのことで、本格インタビューに登場したのです。
春田和秀さんの現在
春田和秀さんは、現在、アメリカ製の自動車をカスタムする会社を経営。
昨日スタートしたWOWOWのドラマと、映画版が近日公開される『太陽は動かない』で車両部門を担当されたそうです。
「ここ3、4年前から、映画やドラマで劇用車を提供するお仕事をさせていただいております。こういう流れで、再び映画の仕事につくというところは本当に意外。びっくりしています。今回は以前よりも、もっと深い関わり合いをさせていただいたんです」(記事より)
OGPを埋め込んでおきます。
良い映画だった。https://t.co/gYl7FuBklY
— 気まぐれネコ太郎の寄り道 (@Mem0QmVUBpRMh9j) May 24, 2020
子役として大きな仕事をされたのですが、ずっと表舞台から遠ざかっており、最近になってまたメディアで名前を聞くようになりました。
トレンドキーワードになるということは、「今、どうしているのだろう」と、消息を知りたいと思う人が多かったんでしょうね。
松本清張原作の映画『砂の器』(1974)で加藤嘉の息子を演じた子役の春田和秀さん、ネットでは長らく「消息知らず」の扱いだったんだけど、さっきひょんなことからFBで現在はカスタムカーショップの社長をやっていると知り、SNSおそるべし。 pic.twitter.com/G1sue5Nu4q
— まことぴ (@makotopic) August 30, 2016
フェイスブックも確認しました。
幼少期~少年時代…映画・テレビ・ドラマ・CM・ラジオで大変お世話になりました。最近では樋口尚文さん著書『昭和の子役』松竹シネマコンサート『砂の器』でご挨拶させて頂いております。宜しくお願いた致します…
https://www.facebook.com/profile.php?id=100019375081068&fref=search&__tn__=%2Cd%2CP-R&eid=ARAUUzFIrThr27UcgLNNeF8YukpYPQixpnCTTxVaxiXF6VhjMWDp6j99J7TBkhRypOKKR68rpafY6ckl
と、自己紹介されています。
砂の器
今日の映画??
— ??エルサ??笑瑠咲?? (@daian_td) June 23, 2019
砂の器 1974年
野村芳太郎監督
山田洋次脚本
丹波哲郎 加藤剛 島田陽子
松本清張の代表作
携帯もパソコンもない時代
亀田、という被害者の言葉から
地道な捜査が始まる
昭和という時代背景が
原作の雰囲気を捉えている
骨太の役者たちの演技が
物語に厚みを添える
見応えある一作 pic.twitter.com/CjMdtjDylT
『砂の器』は、松本清張の長編小説が原作の作品です。
何度かテレビドラマ化されていますが、もっとも作品としての評価が高いのは、1974年に松竹で制作された映画だと思います。
東京の大田区蒲田駅操車場で、殺人事件が起こりました。
実在する蒲田電車区。駅から南に500メートルぐらい進んだところから分かれています。
前日の深夜に、近くのバーで連れの男と東北の方言で話し込んでいたということが判明。
その会話に「カメダ」という言葉が出てきたことから、丹波哲郎と森田健作の両刑事は秋田県の「羽後亀田」に手かがりを掴もうとしますが、捜査は行き詰まってしまいます。
養子(松山政治)の申し出から、被害者の氏名が「三木謙一」であることが判明。
《デカ…丹波哲郎の名演…「砂の器」》1974 pic.twitter.com/iRBzyMk1ca
— BON (@1632bdkrst) April 21, 2019
捜査はやがて、本浦秀夫(加藤剛)という男にたどり着きます。
秀夫は石川県の寒村に生まれましたが、父・千代吉(加藤嘉)がハンセン病にかかったため母が去り、村からも追い出されて、やむなく父と巡礼(お遍路)姿で放浪の旅を続けていました。
この父子巡礼こそが、映画の一つの山場であり、「子」は春田和秀でした。
秀夫が7歳のときに父子は、島根県の亀嵩(カメダケ)に到達。
当地駐在の善良な巡査部長・三木謙一(緒形拳)に保護されました。
緒形拳は、加藤嘉を療養所に入れ、春田和秀を手元に置きましたが、秀夫はすぐに緒形拳のもとを逃げ出し姿を消しました。
大阪まで逃れた秀夫は、空襲のどさくさで和賀英良という別人の戸籍を作成。
和賀英良こと本浦秀夫は、自身の過去を知る人間を消すために恩人の緒形拳を殺めてしまったのでした。
父親役だった加藤嘉の名セリフ「お、おらあ、そんな人しらねえだああああ!」を思い出した。
— 三木貴幸 (@miki_takayuki) August 10, 2017
「砂の器」伝説の名子役、春田和秀さん 43年を経て語る子役という "宿命" https://t.co/I9VD2IcYDE
午前十時の映画祭で『砂の器』初鑑賞。有名なクライマックスのコンサートシーン、圧巻でした!
— 桑畑 (@3106max) September 8, 2019
丹波哲郎、めっちゃかっこいい!!
偏見かもしれないけど昔の日本の役者さんは本当に凄い。今の役者には骨太さとアブラギッシュな汗が足りない。 pic.twitter.com/f7B6Zg11Pt
振り返ってみると、改めてすごい作品だったんだなあと思いますね。
丹波哲郎、森田健作、緒形拳、加藤嘉、加藤剛……重厚な芝居に胸が一杯になります。
この映画版の『砂の器』は、まだご覧になっていない方はご鑑賞をおすすめします。
わが子は他人
ドラマ #わが子は他人 。#俺はあばれはっちゃく の桜間長太郎君と、 映画 #砂の器 の秀夫君がご出演でした。
— ポ更年期 (@pokopoko225) December 2, 2017
あばれはっちゃくより前ですね。#木下恵介アワー pic.twitter.com/fYQBVzu2uz
春田和秀さんは、以前もご紹介したことがある、『わが子は他人』(1974年4月3日~1974年9月25日)にも出演していました。
http://hifumi.ocnk.net/product/4757 より
若い真面目な働き者の夫婦(松山省二と音無美紀子)と、年をとってやっと子どもに恵まれた夫婦(杉浦直樹と林美智子)が、子供を取り違えられた設定でした。
取り違えられた子供は、春田和秀と、初代『あばれはっちゃく』の吉田友紀です。
新生児取り違えを題材にしたドラマや映画は何作かありますが、もっともはやく制作されたのは本作です。
43年のブランクを経て……
春田和秀さんは、子役を卒業後は芸能界から退き、Wikipadiaも書き手がいなかったのですが、3年前にご本人が43年ぶりに当時を振り返りました。
“伝説の名子役・春田和秀(少年・本浦秀夫役)がはじめて語る『砂の器』の現場” 前編 https://t.co/vKOVnJ88IN
— 樋口尚文=映画『葬式の名人』 (@higuchism) 2017年7月22日
今回は、それ以来のインタビューということになりました。
俳優としてのカムバックということではないのですが、それでもかつての名子役のお元気な消息が明らかになって何よりです。
砂の器 デジタルリマスター版 - 丹波哲郎, 加藤剛, 森田健作, 島田陽子, 山口果林, 加藤嘉, 緒形拳, 佐分利信, 渥美清, 野村芳太郎, 野村芳太郎, 橋本忍, 山田洋次
ub28937はだしのゲン 涙の爆発ポスター 春田和秀 宮城まり子 石橋正次 市原悦子 中沢啓治
「砂の器」とても重い題材でした。
いまでも題名を見ただけでも気が重くなります。
by 風太郎 (2020-05-25 09:08)
黒猫のタンゴの人も車関係だったような。芦田愛菜はどこまで伸びるかなぁ。
by pn (2020-05-25 10:32)
春田和秀さんのその後を知って感激しました。本当に素晴らしい演技でしたね。私は今でも時々「砂の器」を見返すのですが、彼の演技には目頭が熱くなります。
「はだしのゲン」にも主演していたのですか、彼の演技力ならゲンの役はうってつけでしょね。ぜひ見てみたいです。
by 扶侶夢 (2020-05-25 10:33)
松本清張の砂の器は昔本を読んだことはあります。
ずいぶん昔のことなのであまり覚えてはいません。
by 猫またぎ (2020-05-25 15:09)
荘厳なイメージですね、砂の器。
by 犬眉母 (2020-05-25 15:13)
「砂の器」はテレビでリメイク版を見ただけですが、映画を観たくなりました。また、「はだしのゲン」は小学生の頃、週刊漫画を夢中で観ていましたが、映画では彼が主演だったんですね。
by kou (2020-05-25 16:17)
砂の器は、SMAPの中居君が主役のドラマが印象的で主題歌がドリカムだったように覚えています。
by KINYAN (2020-05-25 18:03)
砂の器は、比較的最近のものと、その前のものが記憶にありあります。
by ヨッシーパパ (2020-05-25 19:16)
無事退院出来ましたので、
今後とも宜しくお願い致します。
ご心配有り難う御座いました。
by 旅爺さん (2020-05-25 19:46)
春田和秀さん、あの映画ではほとんどセリフがなかったように記憶しているのですけど、演技する表情の中に、育って後の犯人和賀英了の幼き日に体験した屈折した心を十二分感じさせる迫真さを感じ映画ということも忘れ、ストーリーに引き込まれ没頭してしまったという深い記憶があります。
あの映画、出演者の丹波哲郎さんの家が当時の私の住まいの近くであったことや、森田健作さんが今私の住む千葉県知事であり、また、あの映画の音楽を担当した芥川也寸志さんも、私の友人が芥川也寸志さん率いるアマチュア・オーケストラの団員でありよくコンサートに招待されたことなど、私にとって身近な存在であったことから、今でも、ふとした時にあの映画を思いだしてしまいます。
それにしても春田和秀さん、今のお姿にもあの子役時代の面影あり、逆境をはねのけての風貌を感じました。
by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2020-05-25 21:32)
砂の器、原作読みました。
元SMAPの中居くんが主演のものは観たことがあります。
たしかこの丹波哲郎さんの映画もBSで観たことがある気がします…。
ハンセン病に対する恐ろしい周りの反応
こういう差別があったことを知ったのもこの作品からでした。
父と離れ離れになるシーン、英良が父を追いかけるシーンは泣けます…
by ミケシマ (2020-05-25 23:51)
「砂の器」、1~2年前にどこかのテレビ局のなん周年記念でやっているというのを見たような気がします…
by ナベちはる (2020-05-26 00:20)
FBで意外な方の消息がしれることがありますね。
by mau (2020-05-26 00:33)
親子の巡礼が放浪を続ける場面と壮大な音楽
やや冗長な気もしましたがいちばん印象に残る場面でしたね。
by そらへい (2020-05-27 21:30)
「砂の器」は涙なしで見られない作品でした。リメイクするごとに泣かないで見られるものになっていく印象。
昔の俳優さんの骨太な感じ、おっしゃる通りです。今はみなさんスラリと足長で童顔、小顔。あの重みは出にくいですね。
by YURI (2020-05-27 22:19)