女優、声優、そして紙芝居を携えての朗読、講演活動を行う左時枝 [懐かし映画・ドラマ]
今日は左時枝さん(1947年3月27日~)の誕生日です。おめでとうございます。これまで多くの映画、テレビドラマ、さらにはアニメ『崖の上のポニョ』の声優など出演されていますが、思い出深いのはその名を広めた悪役を演じた『美しきチャレンジャー』です。(上の画像は『美しきチャレンジャー』と『特捜最前線』Vol.3より)
左時枝とは誰だ
劇中では「おばさん」と言っているが、美少女に見える左時枝 脚本が佐々木守のせいか変な話 #子連れ狼 pic.twitter.com/AsMc89A4Xw
— ねひつじ (@nehitsuji) July 30, 2018
左時枝は、子供の頃から芸能界の仕事をしていて、Wikiによると11歳でデビューしています。
ただし、そこで女優専念ではなく、東京女子体育短期大学を卒業。
その経歴は異色に見えますが、実姉の女優・左幸子も体育大学を卒業して体育の教員から女優に転身しており、役者に進むなら体育大学を進められたそうです。
久しぶりに古い映画を見た。どんくらい古いかというと、市毛良枝がうら若き乙女を演じるくらい。
— 事件備忘録@中の人 (@jikencase1112) March 24, 2020
高度成長期に翻弄される国鉄職員とその家族。その時代の軍艦島の映像が見られたのは震えたわ!ていうか、左幸子めちゃキレイ!ふくよかな方だったのね、もとは。
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左幸子といえば、映画監督の羽仁進と結婚し、羽仁未央という、小4から学校に行かなくなった娘をもうけたものの、後に羽仁進が「左幸子の妹」と不倫して左幸子とは離婚。
「妹」と再婚後は、羽仁未央が父親側につき、実母の左幸子の葬儀にも参列しなかったことで、左時枝が左幸子から夫と娘を奪った「妹」であると疑われて叩かれたそうです。
不倫した「左幸子の妹」は四女であり、左時枝は五女だったのですが、演じている役柄からそう誤解されたという説も……あったかもしれません。
役者は悪役を演じると、そのインパクトから名前や演技力を知ってもらうチャンスなのですが、左時枝の場合には、やはりかつての人気ボウリングドラマ『美しきチャレンジャー』(1971年4月4日~1971年10月17日、国際放映/TBS)こそが、それにあたるのではないでしょうか。
何度かご紹介したことはありますが、今回は左時枝中心に振り返ってみます。
美しきチャレンジャー
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— MYO (@myo_yukikaze) March 9, 2020
美しきチャレンジャー(進藤恵美)
松竹で売出し中だった、若手女優の新藤恵美をヒロインにした、ボーリングを題材としたテレビドラマです。
みどり(新藤恵美)は、高校時代ハードル競走の選手でしたが、練習中のランニングで、大学ボーリング部の高峰明久(森次浩司⇒森次晃嗣)と知り合いました。
森次晃嗣が、「ただの球転がし」に本格的なトレーニングをすることをせせら笑っていました。
しかし、実際に自分がプレイしてみるとガーターの連続。
一方、隣のレーンで見事なフォームを披露した中山律子プロを見て、ボーリングを極めようという気持ちになりました。
そこで、父親のツテでせっかく内定した大手建設会社に入らず、ボウリング部があるというだけの理由で、こっそり日本P.M.商事に入社します。
当初は、秘書課勤務の七瀬茜(進千賀子)が、時にはライバルとして、時には先輩として、みどりに影響を与えます。
進千賀子はライバルではあるのですが、決して悪役ではないので、毒のエッセンスが欲しいかな、と思っていたところ、日本P.M.商事の経営が傾き、ワールド商事に吸収合併。
すると、ワールド商事のボーリング部には「毒」がいました。
意地悪なプレーヤー・三波玲子(左時枝)が色々画策して、新藤恵美や、進千賀子を陥れ、さらには森次晃嗣コーチまでやめさせようとします。
もともとワールド商事のキャプテンで、所属選手を自分の子分のように配下においていたのに、合併で自分の存在感が危うくなったために謀略を巡らすのです。
左時枝、いきいきと演じています。
お姉さんに似てますね
本作は、中山律子プロ以外にも、石井利枝プロや矢島純一プロなど、ボーリング場のシーンでは毎回本物のプロがカメオ出演していました。
古くからのボーリングファンには必見のドラマです。
凶悪犯でも元の男のところに戻る切なさ
特捜最前線
— toybox (@anitokuj9) September 15, 2018
第170話 おやじさんが復帰する回。やっぱりおやじさんの存在は大きいですね。店の名前が亡くなった奥さんの名前でした。最後、犯人が射殺されて、店で面倒見ていた犯人の元カノ(左時枝さん)に唾を吐きかけられるシーンは驚きましたけど??芝居上手すぎるよ!! #特捜最前線 pic.twitter.com/aTXlrWRdEU
あとは、少し現在に近づいて、『特捜最前線』の「ビーフシチューを売る刑事!」(第170話)もおすすめです。
余命幾ばくもない妻(風見章子)のために、刑事を辞めて飛騨高山へ移った「おやっさん」こと大滝秀治。
東京に戻りビーフシチュー店を開いていましたが、従業員の久枝(左時枝)は、髪の長い女性を次々手にかける凶悪事件容疑者の昔の愛人でした。
特命捜査課の誠直也刑事と夏夕介刑事は、彼女に会いに来るかもしれないので、捜査に協力してほしいと大滝秀治に頼みますが、大滝秀治は、彼女は別の男性と結婚しているから今の生活を壊さないでと断ります。
「彼女は売春、覚醒剤……、何度逮捕されても元の男のところに戻るのは、彼女にとってそこがいちばん安心できるところだからなんだよ。つまりあの女には、安心できるところが―欲しかったんだよ」
しかし、正義感から夏夕介は、直接、左時枝に依頼。
結局、左時枝はその凶悪犯のところに戻ってしまい、2人で倉庫に籠城しますが、凶悪犯が夏夕介に撃たれてジ・エンド。
『特捜最前線』170話より
大滝秀治が刑事に戻る、というストーリーですが、今の幸せを放り出して「元の男のところに戻る」左時枝の葛藤と切ない演技が素晴らしいと思いました。
最近では、10人の大家族で感受性豊かな子ども時代を過ごした体験をもとに、核家族化された現代の家族形態について講演を行ったり、紙芝居を携えての朗読も行ったりしています。
左時枝さん、印象に残るドラマや映画はありますか。
美しきチャレンジャー [DVD] - 新藤恵美, 森次晃嗣, 左時枝, 長谷川明男, 新藤恵美
特捜最前線 BEST SELECTION BOX Vol.3【初回生産限定】 [DVD] - 二谷英明, 大滝秀治, 荒木しげる, 誠直也, 西田敏行, 藤岡弘, 横光克彦, 本郷功次郎, 桜木健一, 夏夕介, 二谷英明
ボウリングのドラマはひとつだけ観てた憶えがありますが、それが美しきチャレンジャーだったかどうかは分かりません。
ボウリングがブームだった頃のドラマ、懐かしいです(^^)
by なかちゃん (2020-03-27 12:58)
左時枝さんと言えば、私も『特捜最前線』で、その170話以外にもたくさん出演されていましたよね。
by tsun (2020-03-27 14:12)
こんにちは。
左時枝さんの記憶は余りないですが・・・
悲哀を深く感じさせる演技だったと記憶。
時代劇出演での姿が似合っていました。
羽仁進さんと結婚は全く知らなかったです!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-03-27 14:31)
「美しきチャレンジャー」は、毎週みていました。
ほぼ同時期に放映されていた空中を飛ぶ、飛び魚ターン
の「金メダルへのターン」と双璧で面白かったですね。
by 十円木馬 (2020-03-27 14:52)
左時枝さんを映画で初めて見たときは、
お姉さんの七光りで姉の方が綺麗だな、と
思ってたのが懐かしいです。
※ グレープフルーツ禁止のアドバイスありがとう、
家内は食べてますが爺は食べてません。
by 旅爺さん (2020-03-27 17:31)
ボウリングブームの時のドラマですね。
スポ根ドラマの全盛期でもありましたね。
by ヨッシーパパ (2020-03-27 19:19)
顔だけだとどっちがどっちだか未だに分かりません(^_^;)
by pn (2020-03-27 19:36)
ポニョ?
老人ホームのおばあちゃんでしたか
by mau (2020-03-27 23:53)
>実姉の女優・左幸子も体育大学を卒業して体育の教員から女優に転身
姉妹揃って異色の経歴ですね。
何かのきっかけがあったのだろうと推測は出来るのですが、それで「女優になる!」と覚悟を持って動いたのが驚きです。
by ナベちはる (2020-03-28 01:25)
ポニョはやりましたね。顎の下のポニョとか二の腕のポニョとか。美しきチャレンジャーは見たことあります。
by ヤマカゼ (2020-03-28 01:25)
左時枝と幸子姉妹の事は覚えています。でも左幸子と羽仁進が結婚していたのは記憶にありません。羽仁未央が左幸子の娘さんだったとは・・・
美しきチャレンジャー見てましたが、新藤恵美のことだけ覚えてます。左時枝がライバルだったんですね。覚えてないわ〜(^^;
by エンジェル (2020-03-28 16:05)