『社長漫遊記』『続・社長漫遊記』に「三人娘」の雪村いづみ出演 [懐かし映画・ドラマ]
『社長漫遊記』『続・社長漫遊記』(1963年、東宝)に女性秘書役で出演したのは、今日が誕生日の雪村いづみさん(1937年3月20日~)です。おめでとうございます。1955年に美空ひばり、江利チエミと「元祖三人娘」を結成して活躍。いずれも歌も芝居もできるスターとして君臨しました。
社長漫遊記
社長漫遊記見てる。おもしろいなぁ。 pic.twitter.com/EVOAXLP6xk
— 白鳥ユキ子 (@shiratori_yukko) November 13, 2019
『社長漫遊記』(1963年、東宝)は、以前このブログで簡単にご紹介したことがありますが、雪村いづみさんについてはほとんど触れませんでした。
今回は、太陽ペイントという塗料会社が舞台です。
塗装会社の社長はもちろん森繁久彌、営業部長が加東大介、秘書が小林桂樹。
宴会部長の三木のり平は、今回は九州支店の支店長という設定です。
お馴染みの4人組(『社長漫遊記』より)
この当時(1962年9月)、リアルで北九州市に若戸大橋が完成。
その塗装を担当したという設定で、4人は若戸大橋の開通式に出席します。
さらに、九州一帯の販売店を漫遊することにしたので、タイトルは『社長漫遊記』というわけです。
リアルの開通式です(『社長漫遊記』より)
若戸大橋は、北九州市の戸畑区と若松区を結ぶ「日本における長大橋の始まりであり、建設当時は東洋一の吊り橋」(wiki)だったといいます。
さらに、当時、同時開催されていた、岩戸博(天岩戸神話の神々を祀る若松の戸明神社のまつり)の風景も盛り込まれています。
梶原一騎先生を超えるような虚実ないまぜの設定。
さすが人気の社長シリーズです。
毎回、取引したい会社をめぐって、ライバル会社があらわれるのですが、今回は取引したいのがアメリカの塗料会社。
そこで窓口になっているのは、怪しげな日米混合の言葉を話す社長秘書兼通訳(日系三世)のフランキー堺です。
ところが、森繁久彌社長が通っているクラブに先客として来ていたフランキー堺は、森繁社長と口論になったり、小林桂樹とも罵り合ったりと、どうも関係がうまく構築できません。
それを、うまくまとめたのが森繁社長の秘書の雪村いづみです。
独学で語学堪能という設定で、そのため給料が課長待遇になります。
雪村いづみ自身、実生活では経済的に困窮したため進学を断念し、進駐軍を相手に歌っていたとのことなので、ネイティブな英語が聞けます。
父親が自殺し、母親が事業に失敗して苦労したと思いますが、それがこういう形で役に立つんですね。
フランキー堺も、学生時代から進駐軍のキャンプでジャズ・ドラマーとして演奏しており、その経験を生かした演技で作品を盛り上げています。
社長シリーズというのは、安定的な面白さですが、やはり大人の味わいです。
ジャンケン娘
承前 #美空ひばり #プロマイド 1955年公開の東宝映画 #ジャンケン娘 に #江利チエミ #雪村いづみ と共に出演、「三人娘」として人気を博す。1989(平成元)年6月24日、52歳でこの世を去る。 pic.twitter.com/sLbGUbEuKp
— バロン座談会実行委員会 (@RbaronMbaron) May 15, 2017
美空ひばり-東宝映画『ジャンケン娘』 https://t.co/mbUyNuhg8D ジャンケン娘3人とも当時リアルJKなのよ笑う
— ?????????????? ???????????? (@Rikachankawaii) March 3, 2020
『ジャンケン娘』(1955年、東宝)は、美空ひばり・江利チエミ・雪村いづみによる共演で、以降、彼女たちは「三人娘」もしくは「ジャンケン三人娘」と呼ばれました。
3人とも、歌も芝居もできる一流の芸能人です。
ジャンケン三人娘がモデルとなり、以後、事務所やキャラクターが違っても、「3人」でユニットとして売り出すパターンが芸能界の“ビジネスモデル”になりました。
以前書きましたが、歴代三人娘(知っているもの、覚えているものだけ)です。
ジャンケン娘(1955年)……美空ひばり・江利チエミ・雪村いづみ
七光会(1955年)……水谷良重、朝丘雪路、東郷たまみ
お姐ちゃんトリオ(1959年)……団令子、中島そのみ、重山規子
NHK三人娘(1959年)……馬渕晴子、冨士眞奈美、小林千登勢
(若い季節)三人娘(1961~1964年)……黒柳徹子、横山道代、水谷良重
スパーク3人娘(1960年代中頃)……中尾ミエ・伊東ゆかり・園まり
渡辺プロ新3人娘(1967年)……木の実ナナ、奥村チヨ、伊東きよ子
日活3人娘(1967年)……浅丘ルリ子、松原智恵子、和泉雅子
東芝3人娘(1968年ごろ)……黛ジュン・奥村チヨ・小川知子
新3人娘(1970年代前半)……小柳ルミ子、南沙織、天地真理
ホリプロ3人娘(1973年)……森昌子、石川さゆり、山口百恵
花の中三トリオ(1973年)……森昌子、桜田淳子、山口百恵
フレッシュ三人娘(1979年)……榊原郁恵・清水由貴子・高田みづえ
角川三人娘(1982年)……薬師丸ひろ子、原田知世、渡辺典子
ただ、他の3人娘は、デビューしたてだったり、同じ会社に所属する新人をまとめて売り出すために強引に作った感じもします。
やっぱり、単独で力を持ちながら、ユニットを組んだジャンケン三人娘がいちばんスケールが大きいかな。
3人娘というと、どんなユニットをイメージされますか。
社長漫遊記 - 森繁久彌, 小林桂樹, 三木のり平, 加東大介, 池内淳子, 杉江敏男, 笠原良三
ジャンケン娘 [DVD] - 美空ひばり, 江利チエミ, 雪村いづみ, 山田真二, 江原達怡, 杉江敏男, 中野実, 八田尚之, 美空ひばり
社長シリーズはBSで時々観てましたが、テンポが良く面白いですね。やはり昭和のコミカルさは現代の喜劇とは違うような気がします。
by kou (2020-03-20 10:33)
封切り映画「ジャンケン娘」、浅草で観ました。
たしか50円だったと思います。もう60年たつんですね。
by 風太郎 (2020-03-20 11:26)
雪村いづみがデビュー前に進駐軍廻りをしてたのは周知ですが、父親が自殺・母親が事業失敗で苦労したとは知りませんでした。
私にとって「ジャンケン娘」以外の“三人娘”は、「お姐ちゃんトリオ」と「スパーク3人娘」ですね。その後の世代と言えば「中三トリオ」かな…。
by 扶侶夢 (2020-03-20 12:02)
こんにちは。
時々BSで放送されている社長漫遊記を視聴します。
社会・時代の状況や昔の景色が興味深く面白いですね。
社長シリーズ、設定が微妙に違うので戸惑う時あります。
「ジャンケン娘」の雪村いづみさん、キュートで可愛いですね。
3人娘だと、友人に熱狂的な山口百恵さんのファンがいたので・・・
花の中三トリオですね!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-03-20 13:44)
3人娘とは違いますが、キャンディーズが今の時期ぴったりですね。土筆があっちこっち出てますね。
by ヤマカゼ (2020-03-20 17:07)
3人娘という括りでいうと、花の中3トリオくらいしか知りません。それ以外の先の人も個人的な活躍は存じていますが、3人娘という見方は知りませんでした。
by なかちゃん (2020-03-20 17:08)
3人娘ってこんなにあるんですね。
知らないのも結構あるなぁ
by mau (2020-03-20 17:34)
今は鬼籍に入った懐かしい顔ぶれですね。
特に加東大介さんはこの男性俳優陣の中では一番早く亡くなられたのではないかと記憶しています。
by U3 (2020-03-20 18:14)
昔は社長漫遊記以外にもこの人たちが出てくる映画は
散々見たものです。昔はよかった~~(^_^;)ですね。
by 旅爺さん (2020-03-20 18:19)
角川の3人娘なんだけど言っちゃ悪いがほかの二人に比べると渡辺典子の扱いが雑だったような気が(^_^;)
by pn (2020-03-20 20:32)
中三トリオはやはり同年代なので外せません。
雪村いづみさんや江利チエミさんとともによく覚えていますよ。その当時の歌は母がよく口ずさんでいたと思います。
by エンジェル (2020-03-20 22:12)
「日本一面白い」という社長、気になります。
by ナベちはる (2020-03-21 00:30)
楽しかった思い出がいっぱいです。
by HOLDON (2020-03-21 05:24)
見たことがありませんが
錚々たる俳優陣ですね。
皆さん、お若い。
by そらへい (2020-03-22 20:27)
半世紀たっても評価されるのは凄いですね。
by 犬眉母 (2020-03-22 22:40)