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健常者が障碍者の立場を思い知るバリアフルレストラン [障害者]

健常者が車椅子利用障碍者の立場を思い知るバリアフルレストラン

健常者にとって、障碍者といえばマイノリティーな存在。しかし、それはあくまでも健常者からの見方に過ぎません。健常者と、車椅子の利用者の立場を逆にしたバリアフルレストランのイベントについて日テレNEWSが投稿している動画をシェアします。



バリアフルレストランとはなんだ


バリアフルレストランとは、健常者と車椅子利用者の立場を逆転させたレストランです。

まず、健常者の取材者が店に入ると、いきなり、「介助の方がいないとレストランに入っていただくことができないんですけれども……」と、ピシャリ。

天井は低く(170センチ)、椅子はなし、そして床はツルツルのレストラン。

健常者からすれば、天井に頭はぶつけそうになる、転びそうになる、腰をかがめる姿勢で食べなければならないなど、なんて不便なレストランと思うでしょう。

しかし、車椅子の利用者にとっては、その方が使い勝手が良いのでそう作られています。



こっちはツイッターのツイートです。


店員も、取材者以外の客も、車椅子利用者。

健常者は好奇の目で見られます。

「この世の中、多数派の偏りのある世の中なんですね。少数派と多数派を逆転する発想です」(公益財団法人日本ケアフィット共育機構・向笠高弘理事)

店の影では、「ホントは(健常者を)受け入れたくないよ。だって売り上げ下がるもん」という店員の声が聞こえてくる演出つきですが、これはふだん、車椅子利用者が体験していること。

その一方で、頭をぶつける危険がある健常者客のために、ヘルメットや車いすを貸し出す「理解と支援」もあります。

これは、健常者にマイノリティとして実際にバリアを体験してもらい、障碍と社会のあり方について考えてもらうための体験型のイベントだそうです。※このイベント自体は、もう終了しています。

「共生社会はなんだろうと考え続けることが大事」という向笠高弘理事のコメントで結んでいます。

少数派の生きづらさをどう理解するか


動画に対するコメントは、決してうわべの絶賛でやり過ごすのではなく、批判や注文もずいぶん書かれていました。

少なくとも、閲覧者はそれだけ真面目に視聴したんでしょうね。よいことだと思います。

私が見た時点で、95件入っているコメントの一部を引用します。

>「やられたらやり返す」という印象
>障害者同士で出かけることは少なく 実際には健常者の友達や家族やヘルパーさんなどと一緒のことが多いはずだから定着は難しいでしょうね。
>ユニバーサルデザインって事ではない気がするから、ちょい微妙な私
>健常の方から見て、この逆の発想はなかったですね…さすがです。
>障害者レストランでやって欲しい!?ですね!
>これをやられたらやり返すと取る方がいることが悲しいと感じました。
実際に相手の立場に立って体験することはとても必要な事だし、なかなか出来ることではない。頭ではわかっていても体験することによりより理解を深められると思うのです。
>見た目普通な発達障害者の私は、ここでは、どのような接客をされるのか?興味が有ります(。-∀-)
>本当に差別するような人間は行かないと思う
>立場を逆にしたところで車椅子での生活は分からない、同じ目線にするべき入店時に健常者に車椅子利用をしてもらったらこの様な店でも不自由とは何か?具体的に分かる筈だが、多数派とか少数派とか言い出したらきりが無いだろ。多数派が少数派をどの様に理解できてるかが重要な事だ。

私が興味深いと思ったのは、次の2点です。私なりに少し直して表現します。

1.社会が多数派に偏っていることを知るだけでなく、少数派の生きづらさをどう理解するかが大事
2.障碍者は車椅子利用者だけではない

このイベントは、決して「やられたらやり返す」ことを狙っているわけではないと思います。

ただ、「社会は多数派の利益をとるのか、少数派の利益をとるのか」といった対立したものの見方へのミスリードになってしまう面は絶対にないとは言えないと思いますので、「多数派少数派」という問題のたてかたに批判的、懐疑的な意見もよくわかります。

コメントには「ユニバーサルデザイン」という言葉もありますが、たしかに多数派だの少数派だのという立場をいちいち意識しなくても暮らせることこそが、本来成熟した社会のはずです。

ユニバーサルデザインというのは、「文化・言語・国籍や年齢・性別などの違い、障害の有無や能力差などを問わずに利用できることを目指した建築・製品・情報などの設計」(Wikiより)のことです。

私としては、こうした試みがその第一歩になれるなら何よりだと思います。



身体障害だけでなく発達障害にも期待


それと、手足不自由だとか、白杖をついているとか、補聴器をつけているとか、身体の障碍はわかりやすいのですが、発達障害、軽度の知的障害、身体障害を伴わない高次脳機能障害などは、たぶんヘルプマークをつけないと傍目にはわからないと思います。

今はメディアでも、発達障害についてとりあげられる機会が多くなってきましたが、そうした可視化しにくい障碍についても、理解と支援のイベントを期待したいところです。

バリアフルレストラン、どう思われますか。

バリア・フル・ニッポン―障害を持つアクセス専門家が見たまちづくり - 川内 美彦
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コメント 10

pn

陰口の演出が素晴らしい。
こんなレストランもいいけどやっぱ体験型の方が身にしみるかな?杖、車椅子、お産の痛み。目隠しとか耳栓して買い物とか。その立場になっても分からないのなら人として終わっているな多分(^_^;)
by pn (2020-02-25 10:36) 

扶侶夢

少数派と多数派を逆転する発想は素晴らしいんだけど、対立構造の視点にしないように注意して欲しいですね。企画する方はそんな考えでなくても関わる者たちの中にそういった考えの者が混ざって来るから要注意。
そういう意味では、ユニバーサルデザインの一環という位置付けが良いのかも知れません。
by 扶侶夢 (2020-02-25 12:04) 

Boss365

こんにちは。
「立場を逆転させたレストラン」は興味深い試みですね。
一石を投じる試み。話は多少違いますが・・・
以前、車椅子で地下鉄の移動介護をしましたが、
動線や設置場所があまりにもひどい状況に驚きました。
障碍者でなくても車椅子等は将来?お世話になる可能性あり。
100年生きやすいインフラ整備が必要と感じます!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-02-25 12:25) 

ヤマカゼ

頭では分かっていても、実際はかなり違うと思います。例えば箸の使い方にしてもかなり練習しないと豆をつかむのは難しいのと同様だと思います。
現に小池都知事も今更になってオリンピック設備に対して障碍者の方々に意見を聞いてますが、えっ、あと何日でオリンピック?
前i都知事を否定しまくってましたが、コロナに対する対応はまるで隠し事のオンパレードみたいで?
すみません、愚痴になってしまいそう。
by ヤマカゼ (2020-02-25 18:35) 

ヨッシーパパ

別のケースですが、身体に重い装具を付けたり視野を狭めて老化を疑似体験することをTV番組のコーナーで見たことがあります。
by ヨッシーパパ (2020-02-25 19:30) 

mau

利用者の身になって考えるという事は本当に大事ですね。
by mau (2020-02-25 22:15) 

ナベちはる

「不便」を体感してみること、大切ですね。
by ナベちはる (2020-02-26 00:33) 

足立sunny

うちの同僚はどうみても発達障害な人物で自分もそう言っていますが、ダウン症やいわゆる知恵遅れらしき人が歩いていると虫唾が走ると嫌悪して蔑んでいます。
障害の理解というのは、身近な身内に障害者がいるか実際に自分がなってみないと難しいと感じています。
by 足立sunny (2020-02-26 06:38) 

HOLDON

第一歩が無いと何もはじまりません。
そういういろんなパターンの店が出てきて選択できるようになると存在感がでてきますね。
普通の健常者が行く店だって人によっては行きたくない店もあります。
若者しか入らない店に老人が入りにくい・・・・
それでいいですしね。

by HOLDON (2020-02-26 07:38) 

Rinko

実際に体験しないと分からない事って多いですよね。
かなり極端なやり方だと思いますが、そういう意味ではこのような試みはアリじゃないでしょうか。
by Rinko (2020-02-26 08:28) 

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