『ヤンジャン!』で『グッドジョブ』と『Y氏の隣人』を読む [生活]
『ヤンジャン!』という、週刊ヤングジャンプの公式マンガアプリをインストールしてみました。同誌で連載する一部の漫画を無料で読むことが出来ます。本宮ひろ志原作、髙野洋作画の『グッドジョブ税務署員』と、20年ぶりに吉田ひろゆきの『Y氏の隣人』を読んでみました。
ヤンジャン!とはなんだ
『ヤンジャン!』とは、『週刊ヤングジャンプ』や『「となりのヤングジャンプ』などの最新連載作品とともに、人気の完結作品も日替わりで楽しめる公式マンガアプリです。
すべての作品を『1話』単位で配信しているので、携帯端末でスキマ時間に読みやすいように配信されています。
それらは、有料のポイントを使って読みますが、中には、無料チケットを使うか、もしくは無条件で無料の作品もあります。
読んだ漫画は……
私は最近、漫画というと、AmazonUnlimitedで電子化されたものや、マンガ図書館Zで無料公開されている作品などを読んでいますが、いずれも、時間のたったかなり過去の単行本です。
比較的新しい連載を読む機会は、考えてみると久しくなかったように思います。
まあ最近は、ネットのコンテンツ(ブログやYoutubeなど)を見るだけで精一杯で、そこまで時間がないからですが、今回は2つの無料公開作品を読んでみました。
『グッドジョブ税務署員編』
ヤングジャンプに連載している本宮ひろ志の職業オムニバス漫画『グッドジョブ』。『ザ・ノンフィクション』みたいなドキュメンタリー的面白さがある。本宮ひろ志って今71歳なんだけど、キャリア末期によくこんな新しい佳作を生み出せるなと思う。和製クリント・イーストウッドは本宮ひろ志だ。 pic.twitter.com/xnbh6n31u8
— 真実一郎 (@shinjitsuichiro) October 8, 2018
本宮ひろ志原作、髙野洋作画で、雑誌には「不定期連載」と紹介されています。
学校時代、 悪辣ないじめを受けていた山田鉄男が税務署員になり、かつてのいじめっ子を脱税で摘発する話です。
山田鉄男が税務署員になったのは、法律という合法的なものをバックに人をいじめられるから。
それ以外に個人的には、いざというときのため空手の訓練もしています。
かつてのいじめっ子は風俗業で脱税をしていましたが、税務署長との付き合いもあったため、握りつぶされると思った山田は署長の頭越しに直接国税庁に告発。
かつてのいじめっ子には最後、暴力を振るわれますが、学校時代からいじめられ堪忍袋の緒が切れた山田は、空手で「正当防衛」していじめっ子を倒します。
しかし、署長の顔を潰した代償として山田は地方に飛ばされ、また我慢しきれず暴力で対抗したことに後味の悪さを感じます。
単純に、いじめられっ子が復讐して快哉、ハッピーエンド、という展開ではないところにリアリティを感じました。
いじめ問題というのは、実は在学中だけでなく、卒業後の生き方に影響を与えること、そして、いじめられたら単純に復讐すればいいというものではない、ということを考えさせられます。
『Y氏の隣人』
吉田ひろゆきの『Y氏の隣人』は、20年ぶりぐらいに読みました。
昔は、コンビニ本で単行本が売っていましたが、今はどうなんでしょう。
Y氏というのは、おそらく吉田ひろゆき自身のようで、どこにでも見かけるリアリティのある不遇な人をとりあげる1話完結の漫画です。
不遇と言っても、「顔がまずくてモテなくていじけている」とか、「断れない、決められないために他者に利用される」とか、誰にでも心当たりのありそうな弱点やコンプレックスでくすぶっている人のことです。
私が読んだのは、『幸福の木』と『かんばせ(顔)』。
『幸福の木』は、まさに「断れない、決められないために他者に利用される」高校生が、「ボクには人間社会はちょっとしんどいや……」と、最後は木になって好きな同級生女子宅の庭で花を咲かせて彼女を見つめる、という話。
『かんばせ(顔)』は、顔が古風でモテない男が神社に祈願したところ、急に古風な顔がブームになりモテるようになった。
しかし、そうなって気がついたのは、「自分が何も変わっていないのにそうなるのは、しょせん流行というのは本質を見ていないのだ」ということ。
神社が取り壊されると、再びモテない男に戻った男は、やはり顔で損をしている同級生の女子の魅力に気が付きます。
『Y氏の隣人』は確か単行本数冊あったような(当時こづかい制度でキツかった)。
— 宇都宮勇 (@utumiyayu) February 15, 2020
個性的なせいでイマイチだったマンガ家が極意書もらってそこそこ売れるんですが、結果『魅力無い作品』になった話が印象に残ってます。戒めとして。 https://t.co/8gwSC99t9y
これまた、単純なハッピーエンドではないことが特徴です。
物語は、どうせ創作なんだからハッピーエンドでスカーッとさせてほしい、
という好みもあれば、
いや、創作だからこそ、人間や社会の現実を反映して安易なハッピーエンドでまとめないでくれ
という考え方もあろうかと思います。
どちらがお好みですか。
パソコンでもスマホでもok
『ヤンジャン!』のアプリは、パソコンでも携帯端末でもインストールできます。
が、パソコンで見開き表示させると、ノートパソコンの15.6インチクラスだとちょっと表示が小さいかもしれません。
私が手持ちのデバイスでいちばん読みやすかったのは、8インチのタブレット(縦)で1ページ分を読み込んだときです。
お待たせしました!
— ヤンジャン! (@ynjn_jp) April 9, 2018
週刊ヤングジャンプの公式マンガアプリ「ヤンジャン!」をリリースしました!!
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豪華ラインナップを手軽にサクッとお楽しみください!#ヤンジャン pic.twitter.com/t5h6l1NBrl
無料公開は、宣伝や「お試し」という意味合いだと思いますが、それでも無料作品は一定の数があるので、ものは試しで『ヤンジャン!』をインストールされてみるのもいいかもしれません。
GOODJOB【グッドジョブ】 1 - 本宮ひろ志, 高野洋
Y氏の隣人?傑作100選? 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) - 吉田ひろゆき
日本のまんが(アニメ)文化って、歴史があるので
奥深いですね。こういう作品って、海外でも評価されそうです。
by starwars2015 (2020-02-24 15:05)
Y氏の隣人。懐かしい。
まだコンテンツとして売れているのはファンが多いから?
絵が個性的でしたね。
by skeptics (2020-02-24 17:10)
Y氏の隣人懐かしいですね。確かにハッピーエンドはすくなかったような記憶してます。
by ヤマカゼ (2020-02-24 18:01)
こんにちは。
マンガを「連続読み」しなくなって数十年かな。
スポット的には時々読みます。
「グッドジョブ税務署員編」時代を反映した内容みたいですね。
本宮ひろ志さん作品「俺の空」以来読んでないかもです(笑)
「Y氏の隣人」も未知の分野?心理的な葛藤がありそうな内容かな?
マンガも小説みたいに「余韻」が必要なので・・・
「ハッピーエンド」でなくて良いです!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-02-24 18:08)
当時は、いろいろ読んでいました。
懐かしいです。
ヤンジャン、ヤンマガ、ビッグコミック、スピリッツ、オリジナル、まだあったかなぁ?
by ヨッシーパパ (2020-02-24 18:24)
となりのヤングジャンプで税務署編読んだけど、あれは良かった。空港での立ち回りで警備員に文句言われてしらっと正当防衛ですこいつ逃亡犯ですと言ったシーン、あそこには見てくれが良くない方が疑われるという裏のテーマがあったと思う。
ちなみに逆ですよ、作画が本宮です。
by pn (2020-02-24 21:12)
キングダムとゴールデンカムイは気になるけど、多分有料なんだろうなぁ
by mau (2020-02-24 21:55)
「かんばせ(顔)」の扉絵、インパクトがありますね。
>昔は、コンビニ本で単行本が売っていましたが、今はどうなんでしょう。
人気作品だと単行本は売っていますが、数も種類もかなり少ないですね…
by ナベちはる (2020-02-25 00:56)
昔からの本宮ひろしのファンでそ。
本宮ひろしのマンガって、昔の作品を今読んでも面白いと思います。
社会の悪に対して立ち向かうのがいいのかな?それとも何か他の魅力なのか分かりませんが、とにかく好きですね(^^)
by なかちゃん (2020-02-25 08:23)