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『おれは男だ!』放送開始49周年、青春学園ドラマの金字塔 [懐かし映画・ドラマ]

『おれは男だ!』放送開始49周年、青春学園ドラマの金字塔

『おれは男だ!』(1971年2月21日~1972年2月13日、松竹/NTV)という、今も語り継がれている青春学園ドラマの記念すべき第1回が放送されたのが、今から49年前の2月21日でした。今日誕生日の前田吟さんも若い頃、第20話の『さらば海の恋人よ!』にゲスト出演しています。(画像はGoogle検索画面より)



『おれは男だ!』とはなんだ


現在、日曜夜8時の日本テレビ系と言えば、『世界の果てまでイッテQ!』を放送していますが、かつては青春学園ドラマを合計9作放送した枠で、大河ドラマの牙城に迫ったものです。

そのひとつが、『おれは男だ!』という、津雲むつみさんの少女漫画を原作とした松竹制作のテレビ映画です。

おれは男だ!.jpg

津雲むつみ
DVD第1回より

青春学園ドラマ9作のうち、東宝映画が制作した7作は、石原慎太郎原作の『青春とはなんだ』を筆頭に、熱血教師を主人公にしたドラマでしたが、松竹映画が制作した2作は、森田健作を主人公とする熱血生徒のドラマでした。

放送されたのは、ウーマンリブが話題になっていた頃です。

もともと女子校だった青葉学園は、共学になっても女性上位で、男子生徒はトイレも少なく困っている有様。

そこで転校生の小林弘二(森田健作)は、男子よ頑張れと剣道同好会を立ち上げると、対抗心をむき出しにしたのが、バトン部のキャプテン吉川操(早瀬久美)。

バトン部と剣道部(途中から部に昇格)は、何かというと喧嘩をするのですが、それはお互い関心があるからです。

ということで、ドラマのキャッチコピーは「女と男のユーモア学園」。

いまの世代はわかりませんが、昭和世代にとって、思春期のツンデレというのは、誰でも大なり小なり覚えがあることです。

経験ありませんか。

フォークダンスで、意識過剰になって、異性と手をつなげなかったとか

それで、相手が代わってから、「つないでおくんだった」と後悔したりして。

そういう世代にとって、男女がお互い喧嘩しながら、次第に好意を持つストーリーは、思いっきり感情移入してしまうわけです。

初出のときは、私は小学生だったのですが、何度も再放送をするため、ちょうど大人への著しい成長が始まる中学時代に見てしまい、すっかりトリコに。

ドラマを見終わって30分は、余韻が残って自分が小林弘二(森田健作)になりきっちゃってました(笑)

原作は都立高校が舞台でしたが、ドラマは松竹撮影所に近い鎌倉(稲村ヶ崎&七里ヶ浜)を舞台に、江ノ電や鎌倉学園、栄光学園などをロケ地として撮影されたのもよかったですね。

ヒロインより恋の鞘当て役の方が人気が出てしまう現象


小林弘二(森田健作)のお相手は、バトン部のキャプテン吉川操(早瀬久美)。

松竹としては、売り出したかった専属俳優コンビです。

ところが、小林弘二(森田健作)をめぐって、吉川操(早瀬久美)と恋のバトルを繰り広げる相澤高校剣道部女性キャプテン、丹下竜子(小川ひろみ)の方が良かったという意見の方が、少なくとも現在のネットの声では多数派といっていいのです。



私も中学生当時は、2人のかわいこちゃん同級生女子を吉川操と丹下竜子にあてはめて、さてどちらがいいかと真剣に悩んたものです(笑)

でも、丹下竜子派が多数という気持ちはわかります。

いつもけんか腰で威張っていて、才色兼備のツンデレだった吉川操に比べて、丹下竜子は、剣道の試合は真剣ですが、面をとったら、あとはざっくばらんにお付き合い。

「今度の試合は負けないわよ」と言いながら、仲良く自転車の2人乗りで通学。

2人の会話は、ドラマとは言え羨ましいと思ったものです。

ああ、こういう異性のいる高校生活はいいなあって。

思春期にあのドラマを見た人はみんなハマるんでしょうね。



ほろ苦い青春の活写



今日は、俳優の前田吟さんの誕生日です。おめでとうございます。

若き日の前田吟さんも、本作第20話『さらば海の恋人よ!』に出演しています。


海で溺れた吉川操を、人工呼吸で助けた若い医師の役です。

名乗らず姿を消したのですが、それは、人工呼吸で唇が触れたことについて、吉川操がデリケートな年齢であることを考えたからでした。

私の唇を捧げた王子様到来かと、いろいろ夢想した吉川操でしたが、その真意を知って、我が子と戯れる前田吟を見ながら涙ぐむというラストでした。

台風と新型肺炎の対応で叩かれている千葉県知事ですが、そのことで、本作の価値はいささかも傷つくものではありません。

令和時代の青春の文化や価値観がどうなるかわかりませんが、今も毎日のようにSNSで懐かしむ関連投稿がある本作は、可能な限り何度でも再放送していただきたいですね。

おれは男だ!DVD-BOXI - 森田健作, 早瀬久美, 小川ひろみ, 笠智衆, 森田健作
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  • 発売日: 2002/12/21
  • メディア: DVD



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コメント 10

kou

早瀬久美さんは憧れの女優さんでした。
でも、森田健作さんは最近すっかり男を下げちゃいましたね・・・。
by kou (2020-02-21 10:41) 

pn

高校生活が無いので学園物はまさに夢物語(笑)
面を取ったらざっくばらん、いいなぁ(*´▽`*)
by pn (2020-02-21 11:30) 

扶侶夢

>昭和世代にとって、思春期のツンデレというのは、誰でも大なり小なり覚えがあることです。
学生時代はツンデレの連続でしたなぁ…今では考えられない価値観の時代。
by 扶侶夢 (2020-02-21 11:30) 

Boss365

こんにちは。
「おれは男だ!」ど真ん中ではないですが、テーマ曲・挿入歌を憶えています。Youtubeでチラ見しましたが、森田健作若く爽やかですね!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-02-21 14:43) 

旅爺さん

おれは男だ!”は49年前なら爺はまだ産まれてなかったな
この頃爺はどんなテレビ見てたのか、前田吟しかしりません
by 旅爺さん (2020-02-21 17:32) 

なかちゃん

『俺は男だ』は、大好きなドラマでした。
ボクは再放送は観ていないので、やっぱり小学生の頃に見ていたということになります。
お祖父ちゃんの笠智衆さんも良かったです(^^)

by なかちゃん (2020-02-21 18:07) 

ナベちはる

名前と顔写真を入れてつぶやくだけで、数多くの「いいね!」が付いていますね!

笑顔が似合う、優しそうな方に感じます。
by ナベちはる (2020-02-22 02:02) 

そらへい

中高生の頃見たように思っていましたが
放送期間を見ると成人してからですね。
テレビを持っていなかったのに記憶があると言うことは
帰郷した折に見たのだと思います。
by そらへい (2020-02-22 23:08) 

ヤマカゼ

毎回見てました。懐かしいですね。
by ヤマカゼ (2020-02-23 02:17) 

犬眉母

今見ても面白いですから、当時人気があったのはわかります。
by 犬眉母 (2020-02-23 13:50) 

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