竹井輝彦、陰翳を超えて「53歳の老化」を笑いにできるか [トレンド]
昨年、NHK HUMANが投票を呼びかけた『みんなで決めるHUMAN大賞2019』で、得票数が最も多かった第1位は「ダウンタウンになれなかった男」と発表されました。第2位をシェアしておいて、第1位がスルーというのも変なので、今日は第1位についてシェアさせていただきます。
NHKのドキュメント番組を、Facebookにダイジェスト動画で投稿しているNHK HUMANが、2019年の人気投稿動画10本から、投票で大賞を選びました。
昨年末には、第2位の『どんな人も対等に生きられたら』という動画をご紹介しています。
NHKドキュメンタリー - どんな人も対等に生きられたら https://t.co/BpZDnBFyaB 息子のために自分で福祉施設を開設した女性。#医療 #介護
— 緑の郷ひろみ (@zhujiejie) May 29, 2019
自閉症と知的障害がある子を持つ宮袋季美さんが、富山県でデイサービスの福祉施設を運営している話です。
今回ご紹介したい大賞は、「ダウンタウンになれなかった男」という動画です。
https://t.co/1mhibWVt45
— 竹井輝彦 (@teruhiko1965) December 27, 2019
有難うございます
??グランプリ一位となりました??
そして素晴らしいコメントを頂き
時間の都合でOAではカットになりましたが
我が師匠 若井はやとの
弟子仲間
??森脇健児さん(走る男 2020東京オリンピック聖火ランナー抜擢)をはじめ皆さん
ご協力ご出演ありがとう pic.twitter.com/RR5SQKyM5R
53歳の“アマチュア芸人”である竹井輝彦さんの話です。
カッコを付けたのは、竹井輝彦さんは、若井はやとという師匠を持ち、30年前に「ビッグブラザーズ」という漫才コンビを組みデビュー。「ダウンタウンと並び称される人気」があったからです。
ちゃんと、今でもWikiで検索できます。
お笑いコンビ「よゐこ」の名付け親と記載されています。
それが、ささいな喧嘩でコンビが解散。
その後も、ほそぼそと芸人活動は続けていましたが、オーディションでは結果のでない日が続き、現在は太田プロエンターテインメントカレッジの芸人コースへ所属しています。
俳優でいえば、かつてはドラマで役がついたこともある人が、劇団の研究生として出直している状態ですね。
竹井輝彦さんは、あくまでも「テレビというフレームの中で生きたい」といいます。
同世代が還暦後の人生設計までボチボチ考える頃、出直してまで芸人にこだわるのは、自分の母親を笑わせたい思いがあるから。
竹井輝彦さんには兄がいたものの、幼い頃に近所の中学生に殺され、それ以来母親は笑わなくなったそうです。
「残されている人は悲しみを一生背負っていく。(母の悲しみを)なくしたいから俺は笑いを作ろうと思った」(竹井輝彦さん)
気づいたのは、53歳という年齢と経験が武器になるということだそうです。
白髪を隠さず、「マックシェイクをストローで吸ってると、口に届くまで立ちくらみをする」というネタを使っています。
陰翳を超えて老化を笑いにできるか
笑いにこだわる理由を知ってしまうと、視聴者は笑いにくくなるかもしれませんね。
でも、芸人には、明石家さんまという「陰翳」の先輩がいます。
明石家さんまは、幼いころに実母を亡くしただけでなく、再婚した父と継母との間に生まれた、年の離れた弟も火事で亡くしています。
さらに継母からは、酒を飲みながら『うちの子はこの子(弟)だけや……』って言うのが壁伝いに聞こえてきたことが悲しすぎて、自分自身酒が飲めなくなった(「週刊文春」2012年8月16日号)というエピソードも。
明石家さんまには、不幸な「ほしのもと」に負けないだけのブランデイングがすでに確立していますが、竹井輝彦さんはどうでしょうか。
53歳ネタは?
53歳ネタはどうなんでしょう。
50代って、老けっぷりをネタにできるほどは衰えていないですよね。
そこを「あるある」と思わせるのは、かなり細かい観察力と、多少えげつない掘り下げが必要です。
白髪やマックシェイクぐらいでは厳しいかもしれません。
関東の漫才ですが、あしたひろしと、あした順子のコンビは年齢ネタでは最高でした。
あしたひろしが、もともとネタがうまく入らなくてトチる人だったらしいのですが、くわえて高齢になったことで、弟子のあした順子に「老い」をテンポよくいじられるのです。
漫才協会より
あしたひろし「私達は夫婦ではありません、清い関係です。手も握ったことありません」
あした順子「何しろ、歳とって手がプルプルふるえてるんですから」
という具合に。
あしたひろしの風体も、いかにもいじめられそうなタイプ(笑)ですよね。
お笑いって、そういうことが大事なんですが、竹井輝彦さんはどつかれるタイプには見えにくいですよね。
舞台に出てきただけで笑ってもらえるようなキャラクターになれるかどうか……。
一花咲かせたいという気持ちは大いにわかります。
ぜひ、人生仕切り直ししたい還暦前世代に希望を与えるべく、頑張っていただきたいと思います。
冒頭の画像は投稿動画より。背景が AQUA_ぽん太さんによる写真ACからの写真
東京漫才傑作集 ベスト1 - あした順子・ひろし
明石家さんまの話し方はなぜ60分、人をひきつけて離さないのか
- 作者: 久留間 寛吉
- 出版社/メーカー: あっぷる出版社
- 発売日: 2012/05/01
- メディア: 単行本
今年で53だけどずいぶん前からシェイクは飲まないなぁ、立ちくらみはしないけど疲れてくるのは間違いない(^_^;)
by pn (2020-01-06 12:03)
まだ若い感じの方ですね。
自分事になりますが、吸う力が衰えたきたみたいでマックシェイクはある程度溶けてこないと用意にさえなくなりました。
by ヤマカゼ (2020-01-06 12:38)
こんにちは。
色々な人生ありますね。
竹井輝彦さんのFB動画みましたが、良い顔しています。
「笑」で成功するか?分かりませんが・・・
前向きな姿勢で幸せそうな感じです!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-01-06 16:56)
コメントありがとうございました。
今年に入って今日まで良いお天気でしたが、明日から雨模様ですね
by KINYAN (2020-01-06 19:12)
存じ上げない方です。
by ヨッシーパパ (2020-01-06 19:19)
大賞に輝いたということは、50歳過ぎて
「もう一花咲かせたい」と考えている人が
多いのかもしれませんね。
by 犬眉母 (2020-01-06 19:25)
なんか年齢的に老いをネタにするには中途半端な気も…
by mau (2020-01-06 21:57)
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
今の時代、53歳ってそれほど年って感じではないですよね。
それでも、意欲を持つことは良いことで、ちょっぴり羨ましい感じがします。
by まゆりん (2020-01-07 00:07)
今の50代の方は元気な方が多いですし、竹井さんも年齢より若く見えるので、50代で「老い」を笑のネタにするのは意外と容易でもなさそうでに感じます。
by ナベちはる (2020-01-07 00:35)
さんまさんって、そういう生い立ちだったんですね。
by Rinko (2020-01-07 08:08)