障碍者のファッションショー、評価は自由だけど……：戦後史の激動：So-netブログ

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障碍者のファッションショー、評価は自由だけど……　[障害者] [編集]

パラ（下半身不随＝paraplegics）ファッションショーの動画を、Facebookの投稿（リハビリネクスト）で視聴しました。日本のものではないのですが、日本ではウケないのかな。でも「障碍者のくせにそんなことやりやがって」なんて評価は余計なお世話ですよね。

9月上旬、 Runway of Dreams財団は、障害のある40人のモデルが華やかなファッションショーをニューヨークで行ったという話です。

パラリンピックでもつかわれている「パラ」というのは、下半身不随（paraplegics）から来ているといわれます。

ただ、実際に障碍者は下半身不随だけとは限らず、動画のファッションショーにも、車椅子、松葉杖、義手、義足等様々な障碍のある人が参加しています。

「障碍者のため」という身勝手な言い草

こういう催しがあると、ネット掲示板では必ず、「障碍者のくせにファッションショーなんかやりやがって」という声があるんですね。

でも、そんなこといったら、誰が何を基準に「ふさわしい人」を決めるのか。

世の中の表現活動のすべてが、「適任者」による高スキルのものばかりなのか。

たとえば、ネット上にあまたあるブログのうち、すべてが読むに値するものと思いますか。

商業出版も含めて、読者の時間を奪うだけの自己満足だって、掃いて捨てるほどあるでしょう。

でもそこで、これは社会として役に立つ、これは愚にもつかないと選別され、後者が否定されたらどう思いますか。

「そんなもん。誰の基準で何の権利があって決めつけるんだ」と思うでしょう。

表現の自由と、受け手の価値観の幅を考えれば、そんな選別は何の意味も意義もないものです。

そうかと思うと、中には一見「善意」を装ったものもあります。

「腕のない人が、腕を見せるファッションショーに出ても、何を表現できるのか。本人のためにも止めるべきだ」とかね。

そこで、「そんなことはない。ないものを見せるのも個性だ」なんて言い返す必要もないと思います。

「別に。でも本人がやりたくてやってんだから、いいでしょ」でいいんじゃないかな。

FacebookのNHKハートネットの投稿で、NHK青森の坂川裕野ディレクターは、神奈川県の津久井やまゆり園で殺傷事件を起こした植松聖容疑者の「障害者の家族は不幸」という、ネット民が「よくぞ言ってくれた」と膝を叩いているらしい暴言にこう述べています。

福祉の潮流 | 「亜由未が教えてくれたこと」坂川智恵さんインタビュー　第１回「障害者の家族は不幸」という言葉「亜由未が教えてくれたこと」坂川智恵さんインタビュー第１回「障害者の家族は不幸... https://t.co/QoIH2VRf6m
— 芳芳 (@fonfon3) September 12, 2018

犯人の植松容疑者は、「障害者の家族は不幸だ」と言ったわけですが、それに対して、「いや、私たちは不幸じゃありません」なんて言い返すよりも、「不幸な人間は殺されなければならないのですか？　生きるのが許されるのは幸福な人間だけですか？」という根本的なことを問いたいのです。

「見た目は不幸に見えるかもしれないけれど、実は幸せです」なんて言う必要さえないと思います。「不幸で何がいけないの」と言いたいですね。人生、幸せだと感じたり不幸だと思ったりいろいろなんですから、「不幸なら生きている価値はない」なんて、冗談ではないと思います。

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まとめ

ファッションショーに参加している人は、自分の人生、生きがいは自分で見つけていこう、自分が楽しいから、自分が思うところがあってやっているんだ、という意識を持っているのだと思います。

ひっきょう、人生、障碍があろうがなかろうが、総じてそういうもんじゃないでしょうか。

自分が適任かどうかとか、万人によい評価をされるべきだとか、そんなことばかり考えながら進路選択してますか。

そして、他者の評価は自由ですが、障碍者のくせにとか、障碍者を惨めにするとか、それらは結局、やまゆり園の犯人につながるメンタリティということだと思いますね。

冒頭の画像はイメージです