脳性麻痺のお子さんが歩けるようになる話を、Facebookの投稿(BBC West)で視聴しました。子供の回復力とともに、「学校に行きたい」という強い意志が自力歩行の達成につながったのだと思います。人間は目標や生きがいを持つことが大事なのだなと思いました。
以下の動画は、女の子の歩き方から義足に見えるかもしれませんが、そうではありません。
アメリカの生まれつき脳性麻痺のお子さん、ライラックちゃんが自力で歩けるようになった話です。
脳性麻痺とは、妊娠中から生後1カ月ぐらいの間に起こった脳損傷が、運動麻痺に至ったことをいいます。
妊娠中に胎内で風疹などの感染症にかかったり、薬物、毒物の中毒でも起こる可能性があるといわれています。
脳性麻痺と一口に言っても、その障害の程度、種類は様々です。
ただいえることは、傷ついた脳神経細胞を治す薬はないということです。
ということは、脳性麻痺で運動能力が奪われて自力歩行が困難な場合、そのままずっと歩けなくなることを覚悟しなければならない、ということです。
この動画によると、両親は我が子がもう歩けないと思っていたといいます。
しかし、彼女は「学校に行きたかった。みんなと一緒に遊んだり勉強したりしたかった」という意思があり、自力歩行ができるようになりました。
脳性麻痺は不随意運動を伴うことがある
私の長男も、大脳基底核をを損傷したため、意識の回復時に脳性麻痺の所見がありました。
当時、理学療法士からは、「あわよくば立てるようになれれば……」なんて言われていました。
つまり、歩くなんてトンでもない。直立不動が大きな目標でした。
さらに長男の場合は、動きに、本人の意思とは関係なく身体が勝手に動く不随意運動をともなっていました。
たとえば、物をとるとき、普通はストレートに腕を伸ばしますが、麻痺があると、スローなパーキンソン病のように首を動かしたり、腕が左右に振れたりといった、目的と関係ない動きが入ります。
小児麻痺を経験している方には、そうした動きがありますね。
そこまで絶望的な状態でしたが、長男の場合は、回復の過渡期だったのか、半年過ぎて少しずつ歩けるようになり、1年ぐらいで不随意運動も消えました。
長男の場合、知的能力も損傷されていたので、動画のライラックちゃんのような自覚的な「目標」はなかったと思いますが、次男がいたためにそれが刺激となった面は大きいと思います。
ただ、今も歩くバランスが悪いように見えるのは、その名残かもしれません。
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人生に目標や生きがいはあるか
子どもの場合、大人では実現しにくい回復力がある場合が少なくありません。
そして、今回の動画では、本人に「学校に行きたい」という目標があったことも自力歩行到達の大きな要因だと思います。
私はあまり学校が好きではなかったのですが、立場と事情によっては、学校に行くことが目標という人もいるんですね。
たとえば、昨今、新しい競技が注目されると、「そんなのスポーツと言えるか」と居丈高に評論する人がいます。
が、その競技の参加や活躍が生きがいという人だっているのですから、テニスだけがスポーツだと思っているのなら、それは世の中や人間を知らない思い上がりです。
その意味では、スポーツだけでなく、旅行したり、お食事に行ったり、それこそ散歩することだって、立派に生き甲斐になるのです。
宗教家や自己啓発家のような物言いになってしまいますが、それを当たり前のように日々行っている自分たちは、恵まれているんだなと思いませんか。
小児科の先生が車椅子だったら ─私とあなたの「障害」のはなし (ちいさい・おおきい・よわい・つよい)
たとえ小さな目標だとしても、そこに向かう努力が無ければたどり着かないんですよね永遠に。
by pn (2019-09-25 21:04)
たとえどんな小さなことでも、本人が目標として頑張っている時に横からつまらん口出しをするのはいかがかと思いますね。
そういうボクもたまにつまらん横槍を入れてカミさんに怒られることがありますが(^^;
by なかちゃん (2019-09-25 22:21)
何事も、「目標」や「生きがい」は大事ですね。
by ナベちはる (2019-09-26 00:28)
学校に行く、友達ができる?がうれしい目標なのかもしれないですね。
by ヤマカゼ (2019-09-26 06:33)
目標や生きがい、とても大切ですね。
あと、「誰かの役に立っている」もモチベーションに繋がると思っています。
by Rinko (2019-09-26 08:45)
成長期の子どもには、予想異常の回復が認められることがあるようですね。
目標に向かって頑張った成果でもあるのですね。
by ヨッシーパパ (2019-09-26 19:02)
そもそも、歩くということからして、
「当たり前のこと」という気持ちがありましたね。
批判精神を失ってはなりませんが、
五体満足であるからこその可能性にも向き合わずに
後ろ向きな不平不満ばかり述べてはいけないと思いました。
by 犬眉母 (2019-09-27 00:37)