大泉滉さん（おおいずみあきら、1925年1月1日～1998年4月23日）の命日です。多くは脇役でしたが、少ない出番でしっかりインパクトを残す怪優として、映画やテレビドラマを盛り上げました。父親はロシア文学者の大泉黒石です。（上の画像はGoogle検索画面より、下の画像はことわりのないものは劇中より）
大泉滉は子役出身で、文学座に入団しています。
Google検索画面より
その頃はリアルでは見ていないのですが、画像を見た限りでは二枚目の役柄だったように思います。
それがだんだんコメディの方に軸足を移し、それとともに“豊頬の美少年”から鶏ガラのような痩せた体格になっていきました。
痩せたのは本人曰く、糖尿病のためといいます。
南原伸二（南原宏治）版の『坊っちゃん』（1958年、松竹）に出演していた頃は、うらなり役を演じていますが、60年代後半ぐらいからは、セリフが一つか二つしかない出演作もふえてきました。
トラック野郎・御意見無用 （1975年、東映）では、クレジットのみで、劇中は尺の編集で出演場面をカットされてしまうほどです。
にもかかわらず、独特な佇まいで、飄然ととぼけた感じか、オドオドとしながら落ち着きのない仕草で、ときには締められる鳥のような声で無駄な逆ギレをする奇人変人の類を強烈に演じるので、見るものにしっかりインパクトを残します。
父親が、日露混血のアナキスト作家大泉黒石であることはわかっているものの、
Google検索画面より
「ロシア皇帝の末裔」というギミックを使うなど、プロフィールについてはかなり怪しい。
気のいいキャラクターが、実生活では暴君ということはめずらしくありませんが、大泉滉の佇まいに限って言えば、どこまでが演技なのか地なのかわからないという“おもしろミステリアス”な興味がありました。
温泉みみず芸者
温泉みみず芸者（1971年、東映）は、『トラック野郎』の鈴木則文監督がメガホンを撮った「日本ポルノ女優第一号・池玲子デビュー作」（Wikiより）です。
池玲子が、家の経済的窮地のために、地方の枕芸者になるという話です。
そこに役人がお忍びで遊びに来たという設定で、大泉滉のほか、緊縛指導の辻村隆、官能作家の団鬼六、作家の田中小実昌、映画評論家の佐藤重臣らが芸者遊びをします。
大泉滉は、肉が削げ落ちた鶏ガラのような体を披露していました。
ハレンチ学園
青春喜劇ハレンチ学園（1970年・日活）では、ネットでは「木戸」という役名になっていますが、劇中では「サイナラ」という名前です。
原作に、落語家のような姿をした永井豪本人と思しき人物がコマの片隅にしばしば登場しましたが、たぶんそれをイメージした役だと思います。
要するに先生の一人ですが、マカロニ（宍戸錠）、丸越（小松方正）、パラソル（由利徹）、ヒゲゴジラ（藤村俊二）、校長（上田吉二郎）など、他の役者も個性の強い人が集まって、なかなか賑やかな映画です。
柳生十兵衛は児島美ゆきで、
山岸八十八は雷門ケン坊でした。
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ダメおやじ
ダメおやじ（1974年4月2日～10月9日、ナック／東京12ch）は、アニメ番組で声のみの出演ですが、それでもイメージ的にはピッタリで、大泉滉の代表作といってもいいのではないでしょうか。
実生活でも結婚は何度かしていますが、最後の夫人には尻に敷かれる恐妻家として知られ、夫婦でCMにも出ていました。
アニメの鬼婆役は、会田由来から西岡慶子に代わっているのですが、西岡慶子の澄んでいない声がイメージとしては合っていました。
2人とも役者なのですから、実写で見たかったですね。
大泉滉さん、昔の映画やドラマで見かけたことありますか。
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大泉滉、どんな役もたちどころに胡散臭くなる虚実ないまぜの怪優・・・昭和は、「心躍る胡散臭さ」がたっぷりありましたよね。プロレスもそうだし（笑）、江戸川乱歩の小説とかもそうです。「ロシア皇帝の末裔」なんて、まさにプロレスそのものでいいではないですか！しかも父親がアナキスト！わたしはアナキストではありませんが、大杉栄や幸徳秋水には興味ありますし、古くはプルードンとかバクーニンとか（笑）。
ご紹介くださっている作品の中では、やはり『ハレンチ学園』が気になります。ひょっとしたら何らかの形で観ているのかもしれませんが、いずれまた観たいですね。特に児島美ゆき。『ダメおやじ』は漫画は読んでおりましたが、アニメは高知で放送していたかどうか、あまり記憶にないのです。
そして大泉滉という俳優自体はよく記憶してないのですが（笑）、今後観る作品に出演しておれば、目を凝らしてチェックしたいと思います。
・・・
＞輝いて見えました
「輝いて見える」というご経験が豊富でうらやましい限りです（笑）！それはいっぷく様の感受性と、女性に対する紳士的なご感覚なども影響しているのではと。わたしはどうも、その時その時の特定の「好きな女性」だけが輝いて見えてしまうという病癖がありまして、もっと心を広く持たねばと今、強く感じ始めました（笑）。
＞それまでは気が付かなかった服のリボンや化粧までが輝いて見えました。
よく見えだしたら、何もかもよく見えますよね。
＞流動栄養食を摂るようになってからは1年で正常値を大きくクリア
そうなのですか！やはり流動栄養食の存在は有難いですね。まあわたしの母の場合は食欲よりも好き嫌いの問題が主のようで、差し入れのプリンやシュークリームはたいがいアッと言う間にペロリです。
＞転院の見込みですか。
実は準緊急手術の直前に手術後の流れとして、「高齢者の場合はリハビリができる施設へ転院するのが一般的」という説明は受けておりました。ただおそらくそういったパターンは症状次第で流動的なのだと思いますが、母の場合は心臓手術後の調子はどんどんよくなっているのですが、感染症や今回の腰痛などでリハビリがなかなか進まないというのが大きいです。（これから本格的にリハビリ！）という段になって、２度、３度と心臓とは関係ない壁が立ち塞がってしまいました。なので想定よりもさらに長くなるのは致し方なく、できるならば心臓だけでなく、身体のいろいろな部分の調子をより整える期間にできればと考えております。
転院先はおそらくここ数年母が脳神経外科の定期検査を受けている病院になると思います。そこであれば高知赤十字病院よりも自宅からさらに近く、リハビリ病院としても設備が整っているとうかがいました。 ＲＵＫＯ
by 末尾ルコ（アルベール） (2019-04-23 03:27)
独特な俳優さんでしたね。
画像は見おぼえがあります。
by ヤマカゼ (2019-04-23 06:04)
大泉滉さん、私のイメージでは画家の「ダリ」です。
by Rinko (2019-04-23 07:41)
大泉滉のお顔はよく知っていましたが、出演作品はよく分かりませんでした。ダメおやじやハレンチ学園はリアルタイムで覚えています。懐かしい・・・。
by kou (2019-04-23 07:48)
大泉滉さん、顔を拝見して「この人が演じた瞬間、どんな役もたちどころに胡散臭くなる」というコメントが秀逸だと思いました。
バラエティのプロレスで坊主にさせられた、という話を聞いたことがあります。
by えくりぷす (2019-04-23 09:07)
ブレインズですよブレインズ、サンダーバードの天才科学者。あの飄々とした喋り口、声だけで変わり者を演じられる素晴らしさ。
なんだけど、俳優としては何故か記憶にない。画面で見たのは何かのCMなのかしら？
by pn (2019-04-23 10:24)
こんにちは！
この方も個性ある俳優さんでしたが・・
それ以上に奥様の強烈な個性が忘れられません。
by Take-Zee (2019-04-23 13:36)
名前は知っているし、ハレンチ学園も見ていましたので、多分見かけていたと思いますが。
by ヨッシーパパ (2019-04-23 18:50)
大泉滉さん、オモシロキャラクターの方でした。
もうずいぶん前に亡くなっているのですね。
by そらへい (2019-04-23 20:46)
イケメンと痩せた顔、年齢が違うとはいえ同一人物ということに驚きです。
by ナベちはる (2019-04-24 00:55)
大泉滉は面白芸と共に畑作業も盛んにやってましたね。
好きな俳優でした。
by 旅爺さん (2019-04-24 08:28)