新藤恵美出演『美しきチャレンジャー』『ダメおやじ』を思い出す [懐かし映画・ドラマ]
新藤恵美さん(しんどうえみ、1949年3月20日~)の誕生日です。おめでとうございます。松竹ニューフェースとしてデビュー後、『姿三四郎』のヒロインとして注目され、青春スポ根ドラマの『美しきチャレンジャー』で主演をつとめました。
『美しきチャンジャー』
新藤恵美といえば、やはり『美しきチャンジャー』(1971年4月4日~1971年10月17日、国際放映/TBS)を挙げるべきでしょう。
新藤恵美が、自分をその世界に導いてくれたコーチ(森次浩司→森次晃嗣)とともに、ボーリングの腕を磨くという、ボーリングブームに作られたドラマです。
『美しきチャレンジャー』が放送されていたのは、「不二家の時間」という枠の名前がついてい毎週日曜日の午後7時30分からの30分枠。
『サインはV』(1969年10月5日~1970年8月16日、東宝)『アテンションプリーズ』(1970年8月23日~1971年3月28日、東宝)『美人はいかが?』(1971年10月24日~1972年4月16日、大映テレビ)などが放送されましたが、それぞれ検索すると、各ドラマとも、熱心なマニアの個人ブログにいくつもあたります。
『美しきチャレンジャー』は、プロボウラーが毎回のように出演していましたが、第1回は当時人気ナンバーワンだった中山律子プロ。
新藤恵美の隣のレーンで、中山律子プロが次々ストライクを出したので、ボーリングに目覚めるという展開でした。
松竹ニューフェースてあった新藤恵美は、当然松竹映画に何本も出ています。
『ダメおやじ』
たとえば、『ダメおやじ』(1973年、松竹)という漫画はご存知でしょうか。
ドジな会社員、雨野ダメ助は、会社ではいいところがなく、家では妻から虐待され、息子や娘からはバカにされという話です。
その後、大財閥令嬢との出会いで、会社の社長に就任以来、様々な仕事を成功するようになるのですが、あまりそれは知られていないのではないでしょうか。
1度アニメ化され、ダメおやじが大泉滉、冬子が西岡慶子という、声だけなら漫画のイメージにきわめて近いキャスティングでした。
一方、映画の『ダメおやじ』は、雨野大介が三波伸介、冬子が倍賞美津子でした。
これは封切り時、クラスメートと映画館で見ました。
倍賞美津子がその頃は松竹売出し中のヒロインで輝いておりましたから、原作のような夫を残酷に虐げる役ではありませんでした。
一方の三波伸介は恰幅がよく、一昨日の『加山雄三のブラックジャック』同様、原作の設定とあまりにも違いすぎると、映画は好評ではなかったように記憶しています。
私も子供だったので、単純にそう思っていました。
が、原作やアニメは、いじめられてしいたげられるダメおやじでしたが、映画版はダメおやじが出世するように妻が支えるという設定になっています。
ですから、そもそも原作とは、夫婦の描き方が違っていたので、モチーフとして別物だと思います。
アニメの実写版というと、「違い」からすぐケチを付けがちですが、別物なのですからすべて一致するはずがないでしょう。
それよりも、実写の独自性を見出す前向きな鑑賞力を求めたいですね。
三波伸介は、黒澤明監督の『どですかでん』で、妻がその都度違う男との間に子供を作り、それでも「みんな父ちゃんの子だ」と黙って受けいれる役を演じていたので、それが『ダメおやじ』起用のヒントになったのかもしれません。
それはさておき、新藤恵美は三波伸介の上司(小山田宗徳)の愛人役です。
『姿三四郎』のヒロインとして注目され、青春スポ根ドラマの『美しきチャレンジャー』の主演で地固めをして、さあこれからというとき、2年後に“もう”愛人役というのは、やや意外でした。
今はスナックママ
でも、24歳というのは当時としては微妙な年齢だったのかもしれません。
たとえば、“花の中三トリオ”の桜田淳子は、山口百恵の東宝文芸路線の向こうを張って松竹映画を何本も撮りましたが、『恋は放課後』(1973年)、『ときめき』(1973年)『ひとつぶの涙』(1973年)『涙のあとから微笑みが』(1974年)『スプーン一杯の幸せ』(1975年)など、爽やか青春路線の映画を続けざまにとってキャラクターを作り上げたことで、アイドル歌手としての活動と車の両輪として彼女を支え、宗教でだめになりましたが、1990年代以降の女優としての基礎を作ったのではないかと思います。
それがなかった彼女は、女優としてのピークがいささか短かったような気がします。
芸能雑誌の情報では、今は那須でスナックを開いているそうですね。
新藤恵美さん、覚えていらっしゃいますか。
美しきチャレンジャー [DVD]
あの頃映画 「ダメおやじ」 [DVD]
女優は作品に育てられるんですね。
by 犬眉母 (2019-03-20 02:28)
新藤恵美出演『美しきチャレンジャー』『ダメおやじ』を思い出す・・・新藤恵美ももう69歳なのですね。『美しきチャレンジャー』は流行ってましたから、わたしの家でもチャンネルが合ってました。家族と父の友人だったでしょうか、ボーリング場へ何度となく行ったこともあります。大人になってからはぜんぜん行ってませんけれど。中山律子もコマーシャルへ出てましたよね。よく覚えております。
漫画の『ダメおやじ』はもちろん知っておりますが、さほど好きな作品ではなかったです。映画の方は記憶にないですね。
>原作の設定とあまりにも違いすぎる
「ダメおやじ」のような顔をした人間は実在しないのであって、「実写は実写」と建設的かつ積極的に鑑賞すべきですよね。さすがにウエンツ瑛士の『タイガーマスク』は(違う)と思いましたが(笑)。
>2年後に“もう”愛人役
顔の印象とかが変わるのがやや早かったでしょうか。『美しきチャレンジャー』の頃のスッとした感じが、ちょっとこってりした感じになっている気が。ふと、(あべ静江と共通点があるのかな)とも感じたりします。
>90歳でも手術することはあるし、65歳でも積極的な治療をしない場合もあります。
人体と言いますか、人間の心身は時に思いもかけぬ姿を見せてくれることがありますね。母の心身からもそのようなものを見せてくれないかと心から望んでおります。
今夜の記事へも書いております通り、「手術後2日目で麻酔から覚める」という担当医師の語った「予定」の実現は取り合えず叶いました。まだ口にチューブが入っておりますので、母からの言葉を聴くことは無理だったのですが、わたしの言葉にしっかり反応し、時に肯いてくれました。とてもとても嬉しい時間でした。が、同時に一切の楽観は控えねばならないとあらためて感じております。なにせ入院時のICUからHCU,そして一般病棟へととんとん拍子で転室した段階で、(これは直りが速い)と楽観した翌朝に2回目の発作が起こり、一気にバイパス手術にまで突き進んでしまいました。到底冷静にはなれませんが、ありとあらゆる可能性を常に現実のものとして検討し続けながら対応していかねばならないなと痛感しました。そのようなことはとうの昔に分かってはいたはずなのですが、自分のこと、母のこととなると厳格に実践できていなかったようです。
>病院側が最悪のケースを想定して
確かに、(なるべく最悪を意識させよう)という雰囲気は強く感じます。一般社会では患者の家族に、「死ぬ」とか「終わり」とかいう言葉はそうそう使わないと思いますが、今回はもうずけずけ言ってきます。今回の執刀医も、「準緊急手術」扱いのオペを日曜に6時間以上にわたって行ってくださったので、内心は使命感の強い方なのかもしれませんが、「やらないと死んじゃうからね」とか「リスクは高いけれど、ダメ元くらいの気持ちで」とか、少々驚くような言葉の使い方ではあります。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2019-03-20 02:57)
美しきチャレンジャーの男優さん、ウルトラセブンの主役ですね。ずいぶん若いですね。
by ヤマカゼ (2019-03-20 06:12)
ダメおやじの原作も確か最後の方は離婚して会社立ち上げてなかったっけ?映画に寄って行ったか?(笑)
by pn (2019-03-20 08:01)
「ダメおやじ」、ありましたねー。
内容は全然覚えていないのですが・・・実写版では三波伸介さんが演じていたんですね。イメージ合ってるかも^m^
by Rinko (2019-03-20 08:28)
たまに見せるオニババの優しさに、救われる思いがありました。
でも、後半の成功編はぜんぜん覚えがないです。
by tsun (2019-03-20 11:58)
新藤恵美さんは憶えています。
ダメおやじに実写版があったことは知りませんでした。
ボクの高校時代の同級生で、このダメおやじにとてもそっくりなのがいたことを思い出してしまいました(^^;
by なかちゃん (2019-03-20 12:01)
ダメおやじ!懐かしい~(^^)妻に虐待されているのしか覚えていませんが、最後成功しているんですね(^^)なんか救われます(^^)v
by さうざんバー (2019-03-20 16:32)
こんばんは!
きっつい顔した綺麗なお姉さんです。
私よりちょっと年上だったんですね。
by Take-Zee (2019-03-20 18:30)
新藤恵美さん、顔は、よく、覚えていますが、何に出ていたかはあまり、覚えていません。
by テリー (2019-03-20 21:01)
>不二家の時間
名前が付くということは、スポンサーの筆頭が不二家だったか不二家独占だったということでしょうか?
by ナベちはる (2019-03-21 00:57)
新藤恵美さんは、目力があって、魅力的な女優でした。
当時は、小学生で、割引券を握りしめてボウリング場に遊びに行きました。
中山律子さんより、須田加代子さんの方が好きでした。^_^
by ヨッシーパパ (2019-03-21 07:07)
私が見たのは「姿三四郎」だったと思います。
懐かしいですね。
by そらへい (2019-03-22 21:05)