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ネット「世論」の辻褄の合わない“正義感”や“変心”どう見るか [パソコン・ネット]

ネット「世論」の辻褄の合わない“正義感”や“変心”どう見るか

ネット「世論」の感情的な「正義感」や“変心”傾向が話題になっています。たとえば、木村隆志氏が、『「ベッキー結婚」でさえ酷評する人の深い闇』(東洋経済オンライン)という記事は検索するとずいぶん転載され「まとめ記事」にも使われているようですね。



「最近の正義感ブームみたいなものに、何か違和感がある」と松本人志が発言しています。
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1550387175/-100

内容を引用します。
 お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(55)が17日、フジテレビ「ワイドナショー」(日曜前10・00)に出演。飼い主が犬を蹴り上げる動画がインターネット上で拡散され批判を呼んでいる現状について、私見を披露した。 飼い主が散歩中に犬を蹴り上げる衝撃の映像。ネットで拡散されると警察が出場するなど波紋が広がり、飼い主へのバッシングも沸き上がった。松本は「これ(動画)を見たら、引きます。“何してんねん”って言いますけど。ちょっと罪と罰のバランスが悪い。全国ネットで放送され、こんなにボロクソ言われてしまうのか」とコメント。  「みなさんと同じ気持ちなんですけど」と飼い主の行為への憤りは感じるとしながらも「(周囲から上がっているバッシングの)尻馬に乗るほど、言えない。最近の正義感ブームみたいなものに、何か違和感がある」と、ネット上で正義をうたい、個人攻撃する形になっている現状について持論を展開した。
松本人志の発言がいつも正しいわけではありませんが、この指摘自体は無意味ではないと思います。

確かに、昨今のネット言論は人を叩くのが好きですよね。

しかし、冒頭の木村隆志氏は、昨今の偏った傾向を批判しています。

ベッキーの結婚報道に対して、3年間にわたって悪しざまに批判してきたのに、今回は「手のひら返し」祝福する。

もしくは「厳罰続行」の厳しい論調を続ける。

いずれにしても、そこには「無責任だから」「ストレス発散のために」「想像力に欠けるから」といった刹那的なものではなく、誰にでも当てはまる落とし穴が潜んでいると指摘している書き物です。



記事によると、「自分より他人と向き合う思考と習慣」がそのような思考をするようになっているのではないかと指摘しています。
恐ろしいのは、「自分の人生と向き合うよりも、他人の人生をのぞき見する」機会のほうが圧倒的に多く、それが日ごろの思考回路や生活習慣になっていること。
ネットニュースでは有名人、SNSでは友人・知人の情報にふれることで、自分のことはおのずと後回しに……。 批判だけでなく、称賛や応援などのポジティブなものも含め、どのコメントも「自分の心から湧き出た思い」ではなく、条件反射のような直感的な感情が多くなっていくのです。

さらに恐ろしいのは、その思考回路と生活習慣は、誰かと共有することで強固なものとなりますます自分の人生から遠ざかってしまう。

ネットの炎上がそうですね。

「誰のために、何のために批判しているのか?」「本当にストレスを発散できているのか?」すら自分でわからなくなるほど感情がマヒすると指摘しています。

ただこれは、必ずしもネットが普及した最近のことではないと思います。

私が覚えている比較的昔の話では、1980年の長嶋茂雄解任騒動があります。

巨人の長嶋茂雄監督が解任されたとき、読売不買、後任の藤田元司監督は悪役のレッテル貼りと、「世論」は大変ヒステリックでしたが、解任前の2シーズンは、公然と長島采配を批判していました。

つまり、長島やめろと散々騒いでいたくせに、本当にやめたら、急に惜しがって今度は巨人叩きを始めたというわけです。

日本人というのは、自分の吐いた言葉に責任を持たない幼稚な国民なのかな、と思春期の私は思いました。

今日のこのニュースにしても然りです。

要は何かを叩きたいだけ


【芸能】“病中不倫”で哀れなKEIKOに「同情できない」と非難の理由
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1550462619/-100

KEIKOが復帰したけど、そもそも略奪愛だったから世間は不倫された彼女に同情していない、という話です。

私に言わせれば、それも「えーっなにそれ」です。

小室哲哉の不倫を『週刊文春』が取り上げたら、小室哲哉は夫人の高次脳機能障害を言い訳に使い、すると単純なネット民は、手のひらを返して『週刊文春』を叩きました。

それまで、不倫を含めた文春のスクープを喜び、記事の主人公を叩いていたくせに、小室哲哉のときだけ今度は『週刊文春』をマスゴミと悪者にするのは道理がないでしょう。

つまり、不倫はけしからんという筋の通った「叩き」をしているわけではなかった。

とにかく感情に任せて、記事の対象だろうが媒体だろうが、何かを無原則に叩けばそれでいいのかと。

いや、小室哲哉に限っては、夫人が障害だから可愛そうだったから?

そもそも私は、KEIKOという人の高次脳機能障害が、可視化できるレベルの症状では小室哲哉が「不倫に逃げ出したくなるほど」重いとは伝わってこなかったですし、いずれにしても障害を利用している小室哲哉を不快に思いました。

高次脳機能障害の我が長男は、KEIKOよりももっと大変です。

もっとも、文春の続報では、小室哲哉はそもそもKEIKOの介護などしていなかったそうですね。

そりゃ、伝わらないよな(笑)

で、KEIKOは上記のニュースによると、今回《ジム行って来ました~》《疲れたぁ》などとツイッターをやっている。

高次脳機能障害は、可視化しにくい障害ですが、少なくとも彼女は日常生活が著しく困難とまではいい難いようです。

なのに「世論」は、小室哲哉に同情した。

そして社会復帰の目処が立ったら、また略奪愛を蒸し返して叩く。

なんて単純な思考なんでしょ。

というか手のひら返し以前に無知です。

たとえば、同じ「高次脳機能障害」と診断されたという、ケンタロウがツイッターやってますか?

ケンタロウは、もう家族がつきっきりでないと、生活できないのです。

そういう報道を見ていれば、たとえ高次脳機能障害に詳しくなくたって、高次脳機能障害にもいろいろあるということはわかるでしょう。

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持ち上げてきた人をストンと貶す


私は、国民がそうやってオセロゲームのようにコロコロ主張が変えるのは、やはりマスコミがそういう報道をしてきたからだと思うのです。

たとえば、ワイドショーでも、それまで散々持ち上げてきた人をストンと貶して、今度は徹底的な叩きますよね。

私もすぐには思い出せませんが、野村沙知代、和泉節子あたりはその典型ですよね。

ですから、よく「マスゴミ」といいますが、「そのゴミに思いっきり引っ張られてるあんたは何?」と反問したい。

自分に一貫したものがないから、マスコミ報道に振り回されるのです。

そして、振り回される自分の至らなさを反省せず、マスコミに「ゴミ」と怒りをぶつけているから、何の解決も進歩もない。

商業マスコミというのは、民度のあわせ鏡だと私はおもっています。

フィフィが恥をかいているようですが、間違ったら間違ったと反省して、都合の良い情報をに飛びついて盲信はせず、事実と道理を大事にするブレない自分の価値観を貫こうと改めて思いました。

ネット炎上の研究
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末尾ルコ(アルベール)

ネット「世論」の辻褄の合わない“正義感”や“変心”どう見るか・・・もともと日本人は成熟から程遠い幼児性と抽象的思考に弱い面がありましたが、「ネット」という彼らに恰好の「おもちゃ」が手に入ったことで、その性質がますます悪化している感が強いです。「匿名で何を書いても原則おとがめなし(ごく稀に例外が出てきていますが)」という甘い汁をを発見し、さらに「いいね」などが集まることで浅はかな承認欲求も満たされということで、もう止められなくなっている人たち大多数という観を呈しております。

>「自分より他人と向き合う思考と習慣」

「自分」も「自分の生活」も見えなくなっているのですね。確かにそれはおもしろい説です。ヤフコメ欄などを見ていても、明らかに同じ人間が、(どうして毎日これだけ投稿できるのか)というくらい頻繁に書き込んでいる様子が多く観察できます。一つは、余程毎日の自分の生活がつまらないと感じているのだろうという観がありますし、もう一つは確かに「マヒ」状態ですよね。「中毒」と言ってもいいかもしいれません。

>手のひら返し以前に無知です。

そして思考能力ゼロ、想像力ゼロ、ましてや洞察力に至っては、ゼロを超えてマイナスが付くというところでしょうね。そして当人たちは自分が「そんなレベル」であるとは、夢にも思ってないのです。

フィフィは少し前にわたしのブログで、「なんでこの人が格闘技の話題に口出してくるのか」という意味の記事を書きましたが、結局前のめりで「何にでも口出してくる」人って、今回のようなことにもなりかねないですよね。フィフィに限らず、昨今「ご意見番気どり」の芸能人が多過ぎますね。

>白血病闘病

わたしは幸いなことに、今のところ重篤な症状を惹起する疾病には罹っておりませんが、様々な人たちの闘病記ばかり読んでいた時期もあります。「白血病」と診断された人の絶望感を含めた心理とは、「立派だ」なんていう言葉で褒めて落着するような甘いものではないのですよね。「立派な表明をせざるを得なかった苦しさ」についての想像が欠けた人が多過ぎますね。


>プレ日本選手権

ありましたね~、そういうの。よく意味は分からなかったけれど、けっこういうのにもワクワクしてました。それでまたしても思い出しましたが、自分で勝手にレスラーを選んで、日本選手権や世界選手権を心の中で延々と開催するという高雅な精神活動、小中学時代の定番でした。睡眠前の空想の時間には、もちろん好きな女の子や芸能人はレギュラーでしたが、やはり当時の「空想王者」はプロレス関係でした。そして豪華なレスラー勢揃いの世界選手権に、「自分」も出ているのです(笑)。正直申し上げますと、今でも似たような空想はちょいちょいやっている壊れた大人がわたしでございます(笑)。

>サンダー杉山に下駄で殴られまくって

下駄を使わなくても(笑)、セメントやったらサンダーがあっさり勝ちそうですね。アマレス出身とボディビル出身では戦闘能力が違います。逆に言えば、現在の方がサンダーなどはより高い人気とポジションを得られるかもしれないな、とも思います。アマレス出身でも永田や中西よりはおもしろい試合ができそうです。

>「四角いジャングル 格闘技世界一」というタイトルの映像で見せる試合なのか

この辺りが昭和の出鱈目の痛快さですね。こういう適当さ、大好きです。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2019-02-19 03:11) 

ヤマカゼ

「誰のために、何のために批判しているのか?」には同感ですね、so-netのみなさんのブログを拝見していますと、まだそういう方にはお目にかかってないのが幸いです。
by ヤマカゼ (2019-02-19 05:19) 

pn

そもそも正義ってなんじゃらほい?って言うのが今の感想。
まだ細かく書けないけど家宅捜索食らっちゃって(^^ゞ
by pn (2019-02-19 10:14) 

なかちゃん

誰かの書いたのを読んで誰かを叩く、こんなのの繰り返しみたいですね。
ボクの考えも全く自分勝手ですが、匿名で書かれているものは、それがどれだけ正しいかどうかはどうでもよくて、全部が信じる対象外です。
それから、テレビで分かったような顔をして他人のことにウジャウジャ言ってるのもキライですね。
そんなお前はどれほどのもんじゃ?って感じです。

by なかちゃん (2019-02-19 10:49) 

Rinko

「自分の人生と向き合うよりも、他人の人生をのぞき見する」そればかり繰り返していると感覚がマヒしていくのでしょうね。
自分をふり返れない人。哀れです。
by Rinko (2019-02-19 13:04) 

足立sunny

自分の同僚もひとり、事あるごとに話題の人の話を延々としています。よくそんなことまで分かるなあ、というところまで。他の人のフェイスブックなどのネット情報やテレビメディアで取り上げているのだと思うのですが、そういう話をすることに違和感が無いようです。
やる事がなくなるとそういうところに関心が向くのかなと思っています。
by 足立sunny (2019-02-19 16:43) 

みうさぎ

人を批判するのは容易いです
ネットが普及すればする程
収まらない 続くんでしょうねっ
炎上~何処で炎上するやら
簡単に言動の自由が出来て
拡散出来るから コワいことですっ
人の人生生き方 ゴシップて昔から
あったけど
手段が手軽になった分 続くのでしょうねっ

by みうさぎ (2019-02-19 18:02) 

kou

ネットに限らず、職場には人の批判ばかりしているおばさんが居ますが本当に辟易しています。
自分が正義なんでしょうね。ネットと人の口をふさぐことは出来ませんね・・・。
by kou (2019-02-19 22:17) 

そらへい

ネットで悪口書き殴っている人たち
田舎道、田んぼがゴミだらけなんですが
きっと車からゴミをポイ捨てする人たちと
共通するところがあるのではと思っています。
by そらへい (2019-02-20 23:26) 

犬眉母

正義感は口実で、井戸端会議の感覚かもしれませんね。
でもネットでは、書き込みに責任も生じるのに。
by 犬眉母 (2019-02-21 02:33) 

coco030705

こんばんは。
以前、田辺聖子さんのエッセイを読んでいると「人間、有名人になるもんやない」という一文があったのが、印象に残っています。
田辺さんも売れっ子作家だったので、マスコミに書かれて、何かと嫌な思いをされたようです。それにどこへ行ってもわかってしまうので、煩わしいということも書かれていました。
この頃のマスコミには、節度というものがなくなっているような気がしますね。(昔からかしら?)


by coco030705 (2019-02-21 23:15) 

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