『喜劇駅前火山』若き日のジュディオングと前田美波里が喜劇出演 [懐かし映画・ドラマ]
『喜劇駅前火山』(1968年、東京映画/東宝)を先日BS11で鑑賞しました。森繁久彌、伴淳三郎、フランキー堺というお馴染みの主演トリオに加え、今も当時のポスターに高値がつく前田美波里や、今日誕生日のジュディ・オング(1950年1月24日~)も出演していました。(画像はすべて劇中から)
ジュディ・オング ゴールデン☆ベスト Columbia years 1966~1972 - ARRAY(0x14a2ea58)
私はこれまでこのブログで、喜劇駅前シリーズ(全24作)を何作もご紹介しましたが、この『喜劇駅前火山』はまだご紹介したことがありませんでした。
同シリーズは、本作も含めて半分近くがDVD化されておらず、ご紹介してもご覧頂く機会がないし、何より私自身詳細を確認できなかったからです。
それが、昨年からBS11が、毎週火曜日は森繁久彌の社長シリーズや駅前シリーズを、水曜日はドリフの全員集合シリーズを放送するようになり、久しぶりに作品を確認できることになりました。
『喜劇駅前火山』ネタバレごめんのあらすじ
『喜劇駅前火山』は、シリーズのレギュラーメンバーに、新珠三千代、嘉手納清美、そして冒頭でご紹介したジュディ・オング、前田美波里が加わり、出演者が豪華でストーリーも間延びしたところはまったくなく、あっという間に92分が過ぎてしまいました。
舞台は西鹿児島です。
西郷隆盛の曽孫という次郎(フランキー堺)は、桜島海岸を観光地にしようと計画していました。
次郎の姉(新珠三千代)から相談を受けた徳之助(森繁久彌)は、その資金作りに協力しようと、海底油田があるといって金を巻き上げる詐欺を企んでいた三木のり平、藤村有弘を逆に利用して、石油採掘プロジェクトを立ち上げ、孫作(伴淳三郎)らに出資をさせ、温度160度、圧力50ポンドの蒸気を掘りあてる話です。
抜け目ないちょっとおちゃめな設定
ジュディ・オングは、森繁久彌、淡島千景夫妻が経営する老舗反物店の従業員で、息子の従業員(松山英太郎)と組んで、森繁久彌社長からお小遣いをせしめるのが得意な設定です。
社員としては優等生ではないようで、サボって松山英太郎とおやつを食べているところを見つかり、森繁久彌社長にポカリとやられているシーンがあります。
その一方で、伴淳三郎から出資金を引っ張ってくるだけでなく、こちらからもお小遣いまでもらってしまう抜け目なさです。
ジュディ・オングは、子役出身の女優ですから、映画に出ることは不思議ではないのですが、東宝の屋台骨を支えていた大物レギュラー勢揃いの人気シリーズに、いきなり出演でも全く物怖じせず違和感がないのがすごい。
そして、人懐こい愛嬌もあり、子供心に憧れたものです。
鹿児島弁で居直る自称石油鑑定人役
前田美波里が砂浜に寝そべっている資生堂のポスター(1966年)が、
「ポスターコレクション」の査定で、28万円の高値がついていることを以前ご紹介しました。
⇒お宝水着ポスター、今も桁違いの時価がつくモデルは?
当時の人気はもう、ものすごかったと思います。
そんな彼女の役は、森繁久彌が仕込んだ自称石油鑑定人。
石油が出た、このプロジェクトは本物だと鹿児島弁で強弁し、淡島千景や中村メイコ(伴淳三郎の妻役)など、夫人たちを納得させるしたたかな役です。
当時グラビアページでお目にかからない日はなかったはずの前田美波里が、スケジュールをあけていきいきと喜劇に出演しているのは、見ている私まで嬉しくなってしまいます。
8年後にはシリアスアクションドラマも
そんなジュディ・オングと前田美波里は、8年後にまた共演します。
『コードナンバー108 7人のリブ』(1976年10月5日~12月28日、宣弘社/関西テレビ)というアクションドラマです。
Google検索画面より
国際秘密捜査機関の捜査官である、7人の女性が活躍するドラマです。
リーダーは野際陽子。
そして、ジュディ・オング、前田美波里、牧れい、毬杏奴、山内えみ子、ミッチー・ラブの7人です。
こちらはシリアスなドラマです。
ジュディ・オングはすっかり大人の女性となり、思春期の私は、心のガールフレンドが遠くに行ってしまったような複雑な気持ちになったものです。
そして、現在のジュディ・オングさんです。
いよいよ、来週に迫りました、コットンクラブのバースデーライブ!アルバム「Always」をたっぷりうたいます!今日リハが終わり、頭の中は新しいアレンジで一杯。でも、バンドの皆さんと充実した時間でした!1月26日来てね。 pic.twitter.com/xNfMqZXSfx
— ジュディ・オングJudyOngg (@JudyOngg) 2019年1月16日
いつまでも若くて現役でご活躍はすばらしいことですね。
『喜劇駅前火山』。まだ1度しか放送していませんから、BS11で再放送するかもしれないので、そのときはぜひご覧ください。
これくしょんシリーズ ジュディ・オング・しんぐるこれくしょん Columbia Years 1966~1972 - ジュディ・オング
甦るヒーローライブラリー 第11集 ~ヒロイン編~ コードナンバー108 7人のリブ HDリマスター DVD-BOX
ジュディ・オングのジュディバランス―体がよろこぶ、私の薬膳レシピ おいしく食べて、体の中からもっと元気に、もっときれいに
- 作者: ジュディ オング
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2000/05
- メディア: 単行本
やはり歌のイメージが強いですね。
by 犬眉母 (2019-01-24 02:28)
『喜劇駅前火山』若き日のジュディオングと前田美波里が喜劇出演・・・半分以上DVD化されてないのですね。便利なようで、肝心なところが抜けているという、今の日本って、そんなところがありますね。それにしてもいつもの豪華なメンバーに加えてジュディ・オングとか、しかもそんなメンバーが短い時間に続々登場するわけですから、贅沢も極まれるという内容ですね。未見なのですが、ぜひ観たいと思います。
若い頃のジュディ・オングは観たことないのですが、すごくいい感じですね。これは子どもの頃に観ておれば、わたしはきっとファンレターを出していたことでしょう。ジュディ・オングに関しては、『魅せられて』大ヒットの時期はしょっちゅうテレビで歌ってましたから、わたしは男なのにあの衣装やアクションに憧れて、シーツを広げていつも真似をしておりました。ジュディ・オングは今でもたまにBSなどの歌番組に出ておりまして、顔や体形など、そんなに変わってないです。まあ歌うのはたいがい『魅せられて』なのですが(笑)。その際は例の衣装もしっかり着用しております。
前田美波里がそんなにすごい人気だったことは知りませんでした。芸能史も本当に奥が深いですね。前田美波里のようなタイプが大人気だったという一点を見るだけでも、昭和の社会が今よりもずっと大人だったことがよく分かります。
>ジュディ・オングはすっかり大人の女性
確かに若い頃を知っておれば、顔立ちとかは変わっておりませんが、雰囲気がまったく違いますね。
演技上の方言は確かにちょっと事情が違いますね。土佐弁は比較的よく映画やドラマに登場する方言だと思いますが、だいたいヘンです。幕末の土佐弁がどんな感じだったかは分からないので何とも言えませんが、現代の土佐弁を扱っている作品でもおしなべてヘンです。まあ南野陽子の『スケバン刑事』のようなネタドラマであれば、不可思議な土佐弁もご愛敬なのですが、例えば高知出身の広末涼子が高知PRで喋ってる土佐弁も違和感があるんです。すごく緩い感じで、今の高知の女性はあのような喋り方はまずしないです。もっとナチュラルにビシビシと来る土佐弁です。だから確かに、「その地出身」であっても、演技上の方言となると、違った感じになることも多いのでしょうね。
>ネットの論調で「ら抜き言葉」は、言葉は変化し受容されていくもの
この論調は学者もよく唱えておりますが、一理はあるけれど、しかし風潮迎合が過ぎると考えています。際限なく、「ヤバい」などの濫用も「まあ変化の過程だから」とか言っていたら、当然ながら日本人の言語能力は落ちていくのだと思います。
>「キラキラネーム」は新しい文化や価値観の突破口になる
おっしゃる通りだと思います。名前こそ、時代に応じて変化してきたもので、現在はごく一般的な日本人名だと認識されている名前も、案外最近始まったものが多いようなのですよね。人様の名前に目くじら立てたり嘲笑したりする暇があれば、「ヤバい」や「レジェンド」などの濫用に敏感になるべきだとわたしも考えます。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2019-01-24 02:52)
歌手としては魅せられて以外記憶に無いけど役者としてはあれこれ出ててるから歌手ではなく俳優としての認識が強いです、からくり人好きだったなぁ♪
by pn (2019-01-24 06:24)
歌手としては知ってましたが、映画にも出ていたんですね。
by ヤマカゼ (2019-01-24 06:34)
おはようございます!
綺麗な女の子でした。
なんでおかしな名前なのかなと思っていました。
私と同世代で10歳ころの子供ドラマが初見でした。
by Take-Zee (2019-01-24 06:56)
ジュディ・オングさん、いつまでもお若いですよね。
40年ほど前のことだと思いますが、私の曾祖母が舞台を見ていた時に、すぐ近くに彼女がいらっしてとても綺麗だった、と言ってたのを思い出します。
by えくりぷす (2019-01-24 08:59)
ジュディ・オングさん、昔と全く変わらないですねー!!
美しいです☆
by Rinko (2019-01-24 09:02)
ジュディ・オングさんはやっぱり『魅せられて』でしょうか?というか、その曲しか知らないのですが、ボクはてっきり歌手の方かと思ってました(^^;
by なかちゃん (2019-01-24 13:16)
ジュディ・オングと前田美波里、お二人ともそれ程人気があったとは記憶していないのですけど。。
それでも二人ともその容姿で、あの時代の日本では際立った存在であったのは覚えています。
by hana2019 (2019-01-24 17:17)
前田美波里のポスター、すぐ剥がされましたね、
28万円の 値がついたのですか、値打ちありますね。
by kohtyan (2019-01-24 17:28)
ジュディ・オングさんには、20年ほど前に宇部空港で見かけたことがあります。
搭乗便は違いましたが、非常にキラキラしていて、これがオーラと言う物かと思いました。
by ヨッシーパパ (2019-01-24 19:14)
いつまでも若々しい姿、充実された生活を送っているのだろうなと思いました。
by ナベちはる (2019-01-25 00:44)
ジュディ・オングさん、懐かしいですね。
後年、歌手として成功されましたが
私はテレビ初期の子役時代が印象的です。
「おらぁ三太だ」で渡辺篤史さんと一緒に出てました。
by そらへい (2019-01-28 20:36)