かなり旧聞で恐縮なんですが、過去の炎上ツイートを見直していたら、8月1日に放送された『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)で、明石家さんまが「バイキングはお金を払ってるのだから残してもいい」などと語り、ネット上で罵倒されているのを見ました。
ご存知のかたもいらっしゃるでしょうね。
バイキングを食べ残すことの良し悪しがテーマで、明石家さんまと、マツコ・デラックスが、残してもいいじゃないか、という意見だったのを、反対意見の立川志らくが激昂して、明石家さんまを「人間のクズ」と罵倒した件です。
結論から書くと、いかなる経緯や主張だろうが、皮肉や諧謔で表現するのではなく、「人間のクズ」などというダイレクトな罵倒しかできなかった立川志らくは、
落語家として恥ずべきリアクションです。
で、案の定、刺激的で直截な言葉が好きなネット民のコメントも、「人間のクズ」の繰り返しという展開になっているので、低級だなあと思い、4ヶ月も前の話ですが、引っ張り出してきました。
私も以前、このブログで書いたことがあるのですが、なかなか結論の出ない話なんですね。
⇒
『味噌にんにく青唐辛子入り』とバイキングランチマナーを考える
私は当該記事で、
1.私は食べ物を粗末にしたくないタイプなので、たぶん不用意に取りまくって、後で残すことはしないだろうと思う
2.ただし、バイキングは、いろいろ並んでいるようで、実は食べたいと思うものが限られていて、一応とったものの、食べてみたらおいしくなかった、ということもあるので、残すのはまかりならん! と断罪することはできない
と書きました。
それで今回の「議論」を見ると、ネットでは残すことへの断罪派が圧倒的に多いので、気持ち悪くなりました。
ああ、これは例によって、
残すことへの批判ではなく、叩くことが目的だなと思いました。
じゃあ、あなたがた、いっさい無駄を出さずに生きているのですか。
そもそも食べ物を粗末にするなというが、動物の骨や特定部位、植物の根っこや葉や皮など、命と形あるものを人間の食材にするにあたって、どれだけの殺生と廃棄をしているか。
人間が食べるのは、全体のほんの一部であり、それはバイキングの残飯の比どころじゃないんですよ。
本来、生きるということは、無駄が生じるものであり、表現を変えれば生きることは罪深いことなんです。
繰り返しますが、私は、なるべく食べ残しは出したくないとおもっています。
ただそれは、私の個人的な考えであり、食べ残しについては、ノールールで客が残したら断罪するのではなく、店の側が、食べ残しを控えるための対応を行うほか、社会全体として「消費しまくる」文化を見直すような対策をたてることだと思います。
ただ、余り窮屈な社会にはしてほしくないですけどね。
いずれにしても、「人間のクズ」という言葉を公共の電波で使った立川志らくには嫌悪感しかありません。
この男は、バイキング料理は粗末にしないことを標榜しているかもしれないが、人間の尊厳や文化を粗末にしているからです。
そして、同調して、同じ言葉を使ったネット民も同じレベルだと思います。
これには笑わせてもらいました
もうひとつ、これは新しい話題です。
現職の国会議員が本気でこんなことツイートしてるんですね。
えっ、年齢ってそういうものでは?(笑)
どうやら元ネタは、「今日だけ。1000年に一度だけ起こる」と、ある海外にて英語で拡散されているギャグ投稿。
それを真に受けたらしい。
日本でも似たようなギャグがありました。
春風亭柳昇が高座に上がると、まず、「私は、春風亭柳昇と言いまして、大きなことを言うようですが、わが国では、私一人でして」というマクラから始めてました。
それを聞いている観客は、誰も「おおすごい。我が国でたった一人なんだ!」とびっくりなんかしないですよね。
それを有田芳生議員は「本当にすごいこと」と思い、よく考えもせずにツイートしたようです。
ジョークとわかっててツイートしたとするなら、「ホントだ」というのは念が入りすぎですね。
かりにジョークのつもりだったとして、ただのコピペジョークではあまりにも芸がなさすぎです。
しかも、「法務委員会関係の原稿を書く合間」に「ながら」で閲覧。
不真面目ですね。
こういう記事に、自称「反自民」の人は、「反自民は自民以外の議員や政党の批判をしてはならない」という不文律があるようですが、私はそういうセクト主義は誤っていると思います。
それとも、「人間だから間違うこともある」とかばいますか?
国会議員がネットの落書きを右から左に垂れ流し・拡散をすることは、猛省を促すべき案件と思いますが。
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まとめ
つまり私のいいたいのは、メディア、著名人、政党の言い分を鵜呑みにして他人に垂れ流すのではなく、自分の頭でものを考え、自分の責任で発言するということです。
「自分は反自民だから、反自民の人の批判は手控えよう」というのはカルト宗教と同じです。
反自民だからこそ、同じ旗を持つ人に、しっかりしてほしいと思いませんか。
バイキングの話も、単細胞な落語家に安直に同調する前に、多様な意見を聞いた上で判断し、言葉を選んで意見を述べることです。
関西食べ放題激戦区!ズルいぞ!オリンピアSP
それならバイキングだけでなく、インスタ映えする大盛り画像を撮って、食べずに帰る客もクズと言うべきでは?
by うつ夫 (2018-12-06 02:17)
嫌悪感と失笑の「炎上」で改めて思う「自分の頭で考えること」・・・この話題は知らなかったのですが、酷いですね、もちろん立川志らくが。
立川志らくは『キネマ旬報』で映画のコラムを書いているんですが、これは悪くないんです。ところがこのところテレビでコメンテーターなどをやっている姿は見苦しいの一語ですね。もちろん志らくのすべてを追っているわけではありませんから(笑)、あくまで目に入った範囲でのお話ではありますが、非常に単純化された「激昂芸」を持ち味としています。その激昂の内容が本当に酷くって、言ってみれば、昔の頑固おやじがいきなり怒り始めるような感じで、捻りも何もない言葉をぶちまけるのです。おもしろくも何ともないし、よくあれでレギュラーコメンテーターで続けて出ているなと思っていましたが、やはり今の視聴者やネット民との親和性が高いのですね。まったく気色悪い世の中です。
「人間のクズ」という言葉もネット民などと親和性が高いですね。高アクセスのネット界隈の著名人もよく使ってます。あと、「ゴミ」とか「バカ」とか、それに類する言葉・・今は国会議員を目指している(笑)長谷川豊とか、はあちゅうとか、かさこ(笑)とか、まあこの人たちの書いたものをしょっちゅう見ているわけではないですが、たまたま目に入った時はそうした言葉が高頻度で使われております。
>残すことへの批判ではなく、叩くことが目的
本当はその話題についてどうでもいいと思っているけれど、多数派の尻馬に乗って何(誰か)かを叩きたいという人たちと同類ですね。対象となっている話題について知りもしないし、そもそも興味を持ってもいないのに、何か書き込みたくて仕方ない人たちがいますね。
今なテレビなんかでも必ず、「ネットではこんな声が出ています」と言って、本当にあったかどうかの証明もせずにいくつかの「声」を紹介するパターンができてますが、ああいうの止めてほしいです。ネット民が図に乗るばかりです。「ネットでこんな声がありました」とか、「再生回数が~回です」とか、わたしなんぞはいつも、(だからどうした?)と思っています。「内容の良し悪し」には一切触れませんからね。それにしても「バイキング料理を残す」と言うだけで、「人間のクズ」とは、どれだけ思い上がった人間なのでしょうね。
>カルト宗教と同じです。
世の中本当にそんなのばっかりになってきましたね。昨日も母が日教組系の退職女性教師が集まる忘年会へ行ってたんですが、参加者の多くが安倍首相を口汚く罵る時間がとても長く(笑)、別に母は安倍首相支持者ではないのですが(と言いますか、政治についての知識そのものがほとんどないのです 笑)、聴いていて気分が悪くなったと言ってました。カフェで中年女性の洗脳を受けながら振り子振ってる例のW君もしょっちゅう見かけますし。頭が痛くなることが多いです。
>テレビに対する映像の妙のようなものはなくなったとおもっています。
ですよね~。特にテレビドラマは人間の日々の営みを描くものなのに、人間が肉眼で見えてないものまで映し出してどうするのか、というところですよね。まさしく有難迷惑を通り越して、作品のクオリティを下げてしまいかねないのがやたらな高画質だと思います。
ダイナマイト・キッドが亡くなりましたね。以前からかなりコンディションは悪そうでしたから驚きはしませんが、この人もプロレスラーとしては過酷な人生でした。タイガーVSキッドのハイパーな試合が現在の日本のプロレス、ジュニアはもちろん、ヘヴィーの試合展開にも直接繋がっているという見方もできますが、やはり大きく一線を画していると思います。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2018-12-06 03:23)
今年、邪魔な鳥さんに石を投げつけて追っ払い、(その鳥さんがいなくなると出てくる)カワセミを撮ろうとするベテランカメラマン氏に「そんなことをする奴に野鳥を撮る資格はない」と面と向かって言い同氏グループに顰蹙を買った自分で、口は災いのもとかもですが、今回の人間のクズ発言がそのまま言われたのでしたら志楽お前こそクズだ、ということに。
意図して残すのは好ましいとは思いませんが、バイキングで取ってきた料理をまったく残さないのは現実的には難しくそれで人格を批判すべきかどうか疑問と思います。自分は全部食べますけれど。
by 足立sunny (2018-12-06 05:41)
色んな無駄の上に人間の命が成り立っているからこそせめて買った食い物は残さず胃袋へが信条です。
と言っても残す事あるけどね(^_^;)
by pn (2018-12-06 06:19)
自分も食べ物はなるべくなら残さずでいきたいですね。
by ヤマカゼ (2018-12-06 06:38)
バイキングは少しずつ取るように心がけています。
やっぱり残したくはないですよね・・・でも口に合わなかったりすると残してしまうのは仕方ないのかな~。
by Rinko (2018-12-06 08:18)
ボクは作る側の人間でもありますが、残念ながら残してしまいます。
いい年齢をして恥ずかしい限りですが、食べられる量の見誤りが多いですね。それと、書いておられたように『食べたら美味しくなかった』ってのもあります。使われている調味料に拒絶反応・・みたいな時もありました。
そんな時は心の中で手を合わせてゴメンナサイと呟くことにしています(^^;
他人に対して罵倒したという落語家は、言葉の仕事をしてほしくないですね。
by なかちゃん (2018-12-06 09:30)
おはようございます。
バイキング形式の食べ方をするお店には、ほんの数回しか行ったことがないのですが、どうしても残してしまうと罪悪感が出てしまうので、とりあえず食べたいものを少しずつ持ってきては食べて、また取りに行くということを繰り返してしまいます。
>バイキングを食べ残すことの良し悪しがテーマで、明石家さんまと、マツコ・デラックスが、残してもいいじゃないか、という意見だったのを、反対意見の立川志らくが激昂して、明石家さんまを「人間のクズ」と罵倒した件です。
記事とは関係がないのですが、地上波を稀にしか見ることがなくなった私がテレビを地上波に切り替えると、「立川志らく」さんを最近よく見かけるようになった気がします。
番組を見ていないので、よくわかりませんが、「人間のクズ」とはどのように発した言葉なのかが気になりました。
例えば、キレ芸と呼ばれるように、キレたような感じで言ったとかですね。
by チナリ (2018-12-06 09:34)
友人たちと会う時は、必ずと言って良いほどバイキングの食事になりますが誰も残すことがないです。
やはり、もったいないって意識が働いてしまうからなのか…
お店によっては、食べ残しの場合罰金を請求しますって所もありますが、実際の所請求されるのかなって思ったりもしますけど…
お店側も、少量ずつ取れるようにお皿とかいっぱい区分けされてるようなお皿を使ってたりとか努力されたりしてますよね。
それにしても、食べ残すことへの意見に「人間のクズ」はひどすぎます。
そういうことを言い放つ人こそが、「人間のクズ」ですよね。
by ☆ミルキーウェイ☆ (2018-12-06 12:49)
バイキングはその人の本性が見えるような…
立川談志は、落語を業の肯定だと言っていましたから、最も談志を受け継いでいると自称している志らくであれば、違う
言い方をしたら良かったと思います。
なお、本業においても、私は立川四天王のなかで、志の輔、談春より志らくは落ちると見ています。
by えくりぷす (2018-12-06 14:20)
こんにちは!
自分が食べられる量を自分の判断で食べる、
それがバイキング。 当然残さない量でしょう。
(心の中では残すくらいなら欲張らなけばいいのにと思います)
by Take-Zee (2018-12-06 14:35)
バイキングはついつい取り過ぎてしまいますが、残すのはちょっといけませんね。
うちは食べ物に対してしつけが厳しかったので、それが身についてしまってます。
by kou (2018-12-06 19:23)
「生きるということは、無駄が生じるものであり、表現を変えれば生きることは罪深いことなんです。」
という言葉が、とても意味の深いものと思いました。
by coco030705 (2018-12-06 22:15)
【生まれたときの西暦+年齢=今の西暦】は、普通ですよね。
それを「凄い」とは嘘か真か…彼だけが分かるのかもしれませんね。
by ナベちはる (2018-12-07 00:36)