高松しげお、売れっ子漫才晴乃チック・タックから二代目青大将へ [懐かし映画・ドラマ]
高松しげおさん(1943年11月25日~)の誕生日です。平成世代は馴染みが薄いかもしれませんが、晴乃チック・タックのタックとしてデビュー。コンビ解散以後は、映画やドラマのバイプレーヤー、漫談、バラエティ番組の司会などで活躍しました。(上の画像上段はGoogle検索画面より)
晴乃チック・タックといいますと、タック(高松しげお)が、鼻の穴をふくらませてコーフンした様子で、相方の話に「いいじゃな~い」「どったの?」と反応するのがおなじみのギャグでした。
当時流行していたギャグをちょっと書いてみますと……
三波伸介(てんぷくトリオ)の「びっくりしたなあ、もう」、
小島三児(トリオ・ザ・スカイライン)の「ごめんちゃい」、
東京ぼん太の「生活かかっちゃってっからね」、
ちょっと前ですと、ルーキー新一の「これはエライことですよ」「いや~ん、いや~ん」など。
たぶん、還暦過ぎ方でないとすべてはおわかりにならないのでは?
東京育ちのテレビっ子は、情報に恵まれていました(笑)
昨今の一発屋のギャグと違うのは、その人たちのキャラクターを背景に感じる、つまりギャグに必然性があったような気がしました。
三波伸介や、小島三児はボケ役としてキャラクターが出来上がっていたので、ギャグと普段のキャラクターがつながっていたように思います。
一昔近く前になりますが、ちょっとだけはやった、エド・はるみの「グーッ」とか、失礼ですが何だかよくわからないじゃないですか。
晴乃チック・タックは、チックがわりと2枚目で、オーソドックスなネタフリをするのです。
ですから、相方のタックとしては、面白くウケなければならなかったのです。
したがって、タックは、ボケの装いでツッコミをしていました。
昭和のいる・こいるとか、コント55号などがそうですが、ボケとツッコミが入れ替わったり、渾然としたりするコンビのネタって面白いですよね。
晴乃チック・タックは、1966年度第14回NHK新人漫才コンクールに優勝して、かなり売れていたはずですが、ある時突然コンビ解消。
子供の頃、チックが時間にルーズだったと週刊誌で読んだことがありますが、真相はわかりません。
とにかく、晴乃タックは、高松しげおとして再スタート。司会や俳優業にシフトします。
悪名高い『元祖ドッキリカメラ』は、毎週土曜の夜に日本テレビ系で放送されていましたが、それは『なんでもやりまショー』という番組内の1コーナーで、もうひとつのコーナーが、高松しげおが司会をしていました。
高松しげおのコーナーの内容は失念しましたが、総合司会は宍戸錠でした。
ピンで再スタートして、いきなり土曜日のゴールデンタイムで番組を持ったのですから、当時の「高松しげお」の芸能人としての価値はかなり高かったのだと思います。
その頃出演したのが、『若大将対青大将』(1971年、東宝)です。
青大将が卒業して二代目襲名へ
『若大将対青大将』は、若大将シリーズの第17弾。
加山雄三を売り出した、いわゆる“若大将シリーズ”の区切りとなる作品です。
青大将(田中邦衛)が、8年がかりでやっと大学を卒業。
すでに、田中邦衛の父親が経営する商事会社に、若大将(加山雄三)とせっちゃん(酒井和歌子)は就職していました。
若大将も青大将も社会人になったことで、本作『若大将対青大将』では、二代目の若大将と青大将を決めています。
二代目若大将が、東宝で売出し中だった大矢茂。
そして、二代目青大将が高松しげおでした。
高松しげおは、嫌がっている設定です。
さらに、二代目若大将の相手役として、吉沢京子も出演していました。
しかし、その後東宝は専属俳優制度をやめるなど会社の再編もあって、二代目若大将による続編は制作されませんでした。
しかも、4年たって草刈正雄による『がんばれ!若大将』(1975年、東宝系)が作られてしまったので、大矢茂も高松しげおも、この話限りの襲名となってしまいました。
平成に入ってからは、あまりテレビや映画ではお目にかかれなくなりましたが、『花のお江戸の釣りバカ日誌』(1998年、松竹)に出演されていますね。
当時の寄席番組で、今も名前を聞く人は、もう萩本欽一さんぐらいになってしまいましたから、高松しげおさんはお元気でご活躍いただきたいですね。
高松しげおさん、ご存知でしたか。
若大将対青大将 [DVD]
HELLO 若大将! YUZO KAYAMA 映画「若大将シリーズ」全掲載 ベスト・ヒット12曲完全収録
- 作者:
- 出版社/メーカー: 東宝株式会社事業部
- 発売日: 1976/07/15
- メディア: 大型本
高松しげお、売れっ子漫才晴乃チック・タックから二代目青大将へ・・・「高松しげお」という名前は知りませんでした。おそらく見たことはあると思うのですが、お写真を拝見しても思い出せません(笑)。
>「いいじゃな~い」「どったの?」
う~む・・・(笑)。ひょっとしたら、まったく見たことないかもしれません。三波伸介の「びっくりしたなあ、もう」は知っておりますが。
しかしこうして一連のギャグを見ると、赤塚不二夫はもちろん、『トイレット博士』とかで使われていたギャグとの共通点も感じます。登場人物のキメ言葉は、子どもにとってはお宝でした。
>つまりギャグに必然性があったような気がしました。
昨今の一発屋を網羅的に知っているわけではありませんが、いかにも刹那的で品性もありませんよね。結局今のテレビ番組の質と合致しているのだと思います。
青大将が卒業して二代目襲名へ・・・せっちゃんが気になりますね~(笑)。特に加山雄三の後ろにいるせっちゃんに胸がキュンとなります。しかし若大将に2代目がいたとは知りませんでした。加山雄三の存在があまりに大きいですよね。大矢茂という名前も知らなかったのですが、東宝で売り出していたのですね。
余談ではありますが、ももクロの玉井詩織は加山雄三にギターを託され、「若大将と名乗っていい」と許可をされております(笑)。
http://news.livedoor.com/article/detail/10625790/
「アクション映画だけ好き」というのは、特に男性には少なからずおりますね。町山智浩が始めた『映画秘宝』という月刊誌は基本的に、アクション、ホラー、SF、特撮など、いわゆるジャンル映画と呼ばれる作品中心を扱っておりまして、弟が毎月買っているのでわたしも目を通しているのですが、(よく毎月話題が持つな・・・)といつも思ってます。まあもちろん、町山智浩をはじめ、『映画秘宝』に関わっているライターなどのほとんどは、普通の映画も観ているのだと思います。あくまで編集方針として、「批評家に絶賛される映画以外にもおもしろいものはいっぱいある」ということを形にしているのは凄いなと思います。けれど、「そればっかり」じゃ飽きちゃいますよね。現在のわたしの場合は、余程突出した要素(最近では、『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』などです)がなければ、いわゆる「普通のアクション映画(ジェイソン・ステイサムのとか 笑)」では眠くなるのでまず観ません。
>小津安二郎も原節子も、名前も知らなかったのです。
未鑑賞でも名前くらいは知っておいていただきたいものですね。「アクション」という表現自体はサイレント時代から映画の原点の一つではありますが、まあ小津安二郎を知らないような人たちにそのような視点はなかったでしょうね。今でも案外多いのが、「洋画だけしか観ない」と堂々(笑)と言う人たちで、わたしの周囲にもいます。日本映画が洋画(と言うのも大雑把な言い方ですが)より劣っているのならまだしも、邦画黄金期は多くの作品が世界最先端だったのですから、「観ない」なんて言うのは無知を晒しているだけだと思うのですが、おそらくそうした人たちは、まず「無知」、「日本映画鑑賞経験」、「日本映画の愉しみ方が分からない」といった要素が複合しているのだと思います。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2018-11-25 02:57)
晴乃ピーチクパーチクのお弟子さんかな。
by うつ夫 (2018-11-25 05:09)
漫才師とは知らなかった、コンビ名と全然違うし(笑)
by pn (2018-11-25 06:14)
いい話題ですね。
現在は、ナイツに夢中です。
by yuki999 (2018-11-25 07:24)
若大将対青大将になると少し記憶してます。吉沢京子さんもかわいらしい女優さんでしたね。たしか柔道一直線にも出ていたような。
いつもご訪問、コメントありがとうございます。
by ヤマカゼ (2018-11-25 07:36)
おはようございます。
大御所の方のギャグはよく知らないのですが「びっくりしたなあ、もう」は聞いたことがあります。
ここ何年も地上波のテレビを見なくなってしまったので、最近の芸人さんのことはわからなくなってきたのですが、昔の芸人さんのギャグは今の芸人さんのように一発ギャグをただ連呼するだけではなく、ネタの中にうまく入れ込んであるイメージがあります。
笑点が好きで、笑点だけは毎週欠かさずに見るようにしているのですが、ときどき知らない大御所の方が出演されることがあって笑わせてもらっていますね。
by チナリ (2018-11-25 09:55)
懐かしいです。
でも晴乃チック・タックが解散していたとは知りませんでした。今でも知らないうちに解散しているコンビやトリオがいますからね。
by kou (2018-11-25 10:47)
こんばんは!
いましたね~! こんな人。
いっぷくさんのブログは自分の生きてきた
道のりで忘れていたものを思い出させて
くれます。
by Take-Zee (2018-11-25 19:13)
高松しげおがチック・タックのどちらかだということは覚えていましたが、コンビで漫才をしている風景はほとんど記憶に無いですね。鼻の孔をおっぴろげて、「いいじゃな~い」は、高松しげおになってからの芸だと思ってました(^^ゞ
by レインボーゴブリンズ (2018-11-25 20:12)
残念ながら、顔しか知りません。
昔は良かったとだけ書いても仕方がないのですが、それでも良かったと思います。
昭和のいる・こいるは大好きでした。
エドはるみはあのギャグも含めて好きではないので、こう言ったら本人には悪いけど今は露出が少なくて清々しています。
by なかちゃん (2018-11-25 23:24)
若大将に青大将、二代目を襲名した作品があったとは知りませんでした。
by ナベちはる (2018-11-26 00:35)
当時「お茶の間寄席」という5分間程の番組がフジテレビ系で毎週月曜~金曜に放送されていて、晴乃チック・タックや東京ぼん太たち多くの漫談・漫才師が全国に認知される機会になっていました。そう言えば「元祖ドッキリカメラ」でプラカードを持って登場する姿を思い出しました。そんな事もやっていましたね。
余談ですが(その頃には既に亡くなっていましたが)私はルーキー新一が大好きでした。彼もまた色々ユニークな経歴やエピソードのある芸人さんでした
by 扶侶夢 (2018-11-26 11:16)