八洲学園中等部、特別支援学校教諭のいる登校支援フリースクール [発達障害]
八洲学園という、単位制通信制高等学校を以前ご紹介しました。今回は、併設の八洲学園中等部をご紹介します。「中学登校支援フリースクール」というサブ名称がついています。入学金・授業料は無料で、中学校復帰を念頭に無理のない教育活動を行っています。発達障害・高次脳機能障害者などの高等学校入学(復学)にも積極的な学校です。
みなさんは、フリースクールというと、どのようなイメージをお持ちですか。
これまで、マスコミで悪い話題となった「フリースクール」もありますし、もとより公教育でないことから、高額の授業料を払ってどれだけの成果が得られるのか、懐疑的にもなるでしょう。
しかし、今日ご紹介するフリースクールは、一般的にイメージされるフリースクールとは、少し違うものであるとおもいます。
八洲学園高等学校については過去に、八洲学園高等学校新宿キャンパス作品展や、八洲学園高等学校新宿キャンパス文化祭に行ったことなどを記事にしました。
隣は居酒屋。でも未成年だからここでコンパはしないでしょう(笑)
今回は、併設の八洲学園中等部(中学校登校支援フリースクール)です。
「中等部」でありながら、「フリースクール」というサブ名称がついているのは、どうして、と思われたかもしれません。
それは、「中学校登校支援」という旗印で、既存の中学校に籍がある生徒を受け入れているからです。
既存の中学に籍がある不登校の生徒や、病気やケガで長く学校から遠ざかっている生徒、一般の中学校で学べない特別支援学校中等部に通う障碍者など、要は「中学に行けない生徒」が、学習の遅れをその生徒にあったペースで補ったり、学校生活(集団生活)の経験をしたりなど、代替的に中学生活を送り、その先に「復学」や高校進学などをも見据えた機関なのです。
だったら、「中等部」と名乗らず、ただの「フリースクール」「サポート校」でもいいではないか、と思われるでしょう。
在籍者は、「中等部」での学習状態、たとえば学力や学園生活の過ごし方によって、併設の八洲学園高等学校が用意する、通学クラス、5年課程クラス、通信クラスなど、各コースへの進学が当然ありえます。
八洲学園高等学校学校案内より
八洲学園高等学校学校案内より、部活の様子
八洲学園高等学校学校案内より、遠足や旅行など
したがって、たんなるフリースクールではなく、八洲学園高等学校の附属校という意味で、中等部ということだとおもわれます。
そもそも、「フリースクール」と名乗っていても、内容は「私塾」とは全く違います。
教員免許を持っている八洲学園高等学校の正式な教員が、すべての指導を受け持つそうです。
もちろん、中等部は八洲学園高等学校で開設しています。
つまり、正規の学校(学校教育法第1条に掲げられている条件を満たした学校)による運営なのです。
授業は、時間割はありますが、個別指導が原則で、登校も無理のないペースで決めるそうです。
八洲学園中等部学校案内より、あくまでも一例です
そして、これは非常に重要なことですが、特別支援学校教諭の免許を持った先生が多くいるといいます。
それはとりもなおさず、発達障害、高次脳機能障害などの生徒の受け入れも前提としているということです。
入学条件
入学資格は、中等部ですから原則は、満13~満15歳ということになります。
が、現実に、不登校の生徒や、特別支援学校出身の生徒は、15歳すぎてから、高等学校に入ることもめずらしくありません。
したがって、15歳以上でも、中学を卒業していなければ入学は可能といいます。
そして、言うまでもないことかもしれませんが、八洲学園中等部の教育活動に理解・協力ができる保護者の子弟ということになります。
発達障害など特別支援学校の生徒にチャンス
通常の「フリースクール」は、学校教育法の管轄外の私塾なので、入学金、授業料は高額なことが多いのですが、何と、八洲学園中等部は、正規の教員の指導が受けられて、それでも入学金・授業料とも無料、教材費のみ実費として年間5000円だけだそうです。
他のフリースクールを、経済的な理由で断念された経験のある方でも、たった5000円なら大丈夫でしょう。
そしてこれはとくに、支援学校しか経験していない障碍のある生徒には、チャンスだと私はおもいます。
お子さんが、小学校からずっと特別支援学校で過ごしてきた場合、普通の高校に進ませてやりたくても、定型(健常)の生徒と一緒に、学校生活を送ることに自信のない親御さんは多々おられるはずです。
そういう場合、まずは八洲学園中等部に「入学」して、週に1度でもいいからクラス授業と中学校生活を経験し、やっていけそうなら、併設の八洲学園高等学校なり、別の高等学校なりを検討すればいいのではないかとおもいます。
前向きな気持ちがあるのなら、折角の機会はチャレンジしてみましょう。
小中高・不登校生の居場所探し 2018-2019年版 (全国フリースクールガイド)
あなたのお子さんには通信制高校が合っている!!:通信制高校のお得なところ
子ども達に様々な形で勉学への門が開かれている事はとても良いことですね~^^
by Rinko (2018-09-13 08:16)
八洲学園中等部、特別支援学校教諭のいる登校支援フリースクール・・・このような教育機関が存在するという事実は世の中の人たちにどんどん知っていただければいいですね。中学校に限らず、「学校に行けなくなる」理由は様々存在するものですが、「一度選んだ学校に行けなくなっても、他に行き場所がある」ことを知っているだけでも随分と心に余裕ができるものです。それは生徒本人だけでなく、保護者にとっても同様でしょう。(ここしか行く場所がない)と切羽詰まった意識でいると、それだけでも心に余裕がなくなるものです。特に精神的に最も大切な10代の時期だからこそ、「余裕」はとても大事だと思いますね。しかもそちらの施設が十分な教育体制を有しているのであれば、より頼もしい存在と言えますね。八洲学園中等部は、「正式の教員」「個別指導が原則」「特別支援学校教諭の免許を持った教員が多い」ということで、今後の日本の教育全体を考える上でも、大きな注目をしていきたい教育施設だと言えますね。しかも当校の教育費は極めて安価に抑えられているのですね。とても大切なことです。あまりに高額の授業料を取る施設にはどうしても、いろんな意味で不信感を抱いてしまいます。そして、「教育=学び」というものには様々なスタイルがあっていいということも浸透させていきたいものです。
『ひまわり娘』のお写真の三船敏郎の軽妙な表情を見て、(こんな三船が出ている映画をもっと観たいなあ)と思いました。三船もそうだし、高倉健や鶴田浩二なども、ある程度の年齢からは役が硬直してしまった感があります。本人がそうしたものばかりやりたかったのか、そうしたものばかり求められるようになったのかはケースバイケースなのでしょうが、高倉健なんかも60代、70代でもっといろんな姿を観たかったですね。
>ひとつの画面に登場人物をたくさん詰め込む演出
そうした違いを愉しむのも映画鑑賞の醍醐味ですね。映画会社による差異もとても興味深いです。加藤泰の作品で、画面にぎっしり人間がいてしかも非常の美的なシーンとして仕上がっているのに驚いたことがあります。また溝口健二の『西鶴一代女』では、どう考えても隅から隅まで人物の動きが完璧に計算されていることに圧倒されました。巨匠ならではの時間もたっぷりつかった演出なのでしょうが、そうした愉しみも昨今の邦画には希薄です。
>読むものにそれをイメージさせる表現をしないと
まったくその通りですね。(その言葉をそう使った時点で負け)という表現がいろいろあると思うのですが、使う人たちはその辺にまったく無頓着で、既に周囲に見切られていることにまったく気づかず、当人は(本音でカッコいい)くらいに思っているのでしょうね。まったくお粗末な人たちです。
大坂なおみ日本での記者会見が先ほどまであって、生中継を観ました。あまりに大きな存在になってしまい、一挙一動が世界から注目されていますから、それだけに(下手なこと言わなきゃいいが)と多少の心配、そして日本ではどうせテニスについて詳しくないワイドショー系の記者も多く来るでしょうから、そうした人たちから失礼な質問がでないかどうかとの心配もありましたが、『ハフィントンポスト』の質問が酷かったです。またそれは今夜のブログでも触れようと思います。
>市井の人々が、どんなに頑張っても栄典にあずかれた例はありません。
本当におかしな話ですよね。う~ん、とても大きなテーマを与えてくださいました!わたしももちろん「国民栄誉賞」の打診が来ても(笑)、お断りするつもり(笑 笑)ですが、「市井の人々の営み」というテーマは今後じっくり考えていきたいと思います。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2018-09-13 10:10)
学校法人とは言え、無料とするからには目的が
あると思いますが、たぶん高等学校に入れる
生徒の「囲い込み」みたいな意味があるとおもいます。
でもどう利用するかは、その人次第なので
中学復学や高校進学のための「お試し」として
うまく使えるといいですね。
by 犬眉母 (2018-09-13 13:54)
様々な環境の方に、学習の機会が持てることは良いことですね。
by ヨッシーパパ (2018-09-13 19:04)
チャンスを与えるって言うとなんか偉そうだけどいろんな選択肢はやっぱ必要ですよね。
俺も高校行こうかな(笑)
by pn (2018-09-13 20:24)
いろいろ調べられて日夜努力されてますね。いっぷくさんにもいい朗報が出るといいですね。
by ヤマカゼ (2018-09-13 23:43)
小学校の入学時から特別支援学校で過ごしてきた場合、普通の高校への進学。授業は勿論、健常の生徒と一緒に学校生活を送ることに対する自信のない子供達、ご両親がこうしたスタイルの進学を選択できる意味は大きなものに思います。
私ごとですが、この7月まで通所していたディケアで「そろそろ、自立されては?」と退所を促されて、辞めたのはいいものの。
家で一人で運動、筋トレなど絶対と言ってもいい。余程強固な意志がなければ続かないのを実感。
9月に入って現在の状態をどう維持していったらよいのか途方に暮れています。
気はすすまないながら、明日一か所の施設を見学に行く予定。
5~60年代の身障者にももっと選択肢があって良いと思うのですが、中々適当なところが見つかりそうもないのが現状です。
by hana2018 (2018-09-13 23:51)
進学希望者の願いが叶うといいですね。
by うつ夫 (2018-09-18 23:50)