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『クレージー大作戦』を渋谷ハチ公前の“青ガエル”で思い出す [東宝昭和喜劇]

『クレージー大作戦』(1966年、東宝)を観終わったとこです。今日は以前から予定していた献血をしに東京・渋谷へ行ってきました。ハチ公広場に展示されている、かつての東急東横線旧5000系“青ガエル”を見て、まだその車両が現役で活躍しているシーンがある同作を久しぶりに見たくなりました。

渋谷

献血は年に2度ぐらいはしたいと思っているのですが、今回は14ヶ月ぶり。400MLの全血献血です。

前回と手続きのシステムがかわっていて、その分、はやく終わったのですが、いつも終わってから食べているアイスがひと回り小さくなってしまったのは残念。

そのかわり、お持ち帰り品にカロリーメイト(2本入り)が1箱加わりました。

献血

きっと、1人1個と決められているのに何個も食べたり、持ち帰ったりする不届き者対策に、“おみやげ”をふやしてその場のお菓子を減らしたんでしょう。

パソコンを持ち込んで長居する人もいますからね。

さて、通勤・通学や待ち合わせで渋谷を利用している人には珍しいものではないと思いますが、ハチ公前広場には、かつて東急東横線で活躍した旧5000系(5001)の通称“青ガエル”が展示されています。

渋谷に展示

旧5000系

これは70年代までは現役で、私もギリギリ通学で乗った記憶があります。

この電車、まさに5001が活躍している映画が、『クレージー大作戦』(1966年、東宝)です。

ネタバレ御免のあらすじ


クレージー大作戦
『昭和の爆笑喜劇DVDマガジン』(Vol.20)より

『クレージー大作戦』は、クレージー映画30作の中の、クレージー・キャッツ全員が出演する「クレージー作戦シリーズ」第7弾です。

クレージーキャッツの7人のうち、ハナ肇が刑務所の看守で、6人が脱獄する話です。

目的は、義賊を気取って暗黒街の頭取(進藤英太郎)から10億円盗みだすというもの。

ハナ肇は彼らを連れ戻すつもりで後を追ったものの、結局行動をともにして指名手配されてしまいます。

主犯のセンセイ(植木等)と稀代の金庫破り・トロ(谷啓)が、頭取の屋敷に忍び込み金庫を開けると、出てきたのはお金ではなく、同じ目的で進藤英太郎に接近していた姫子(野川由美子)。

伊豆のホテルで、進藤英太郎が全国の悪党と10億円の取引をすることを、野川由美子から聞き出した植木等は伊豆へ。

残る6人も伊豆に向かいますが、なぜか渋谷駅から東急東横線の始発に乗ります。

発車する東急東横線旧5000系
『クレージー大作戦』より

電車の先頭を見ると5001です。ハチ公前に飾っている電車です。

その時、脱獄した彼らを捕まえようと警察が追いかけていたので、駅の時計の針を15分進めて運転士(渋谷英男)を騙して早めに発車。

駅係員の由利徹が慌てて出てきて、「チのはやい電車だなャ」とつぶやきます。

由利徹
『クレージー大作戦』より

それにしても、東急東横線でどうやって伊豆に行ったのでしょうか。きっと横浜で乗り換えたんでしょうね。

植木等らは、伊豆で野川由美子を出し抜いて、7人で輸送中の10億円を強奪する計画を成功させます。

しかし、頭取たちと野川由美子はカンカン。富士急ハイランドで、車を使ったいつもの派手な追いかけっこになります。

そして、ハナ肇が刑務所に各車を追い込んでクレージーは全員刑務所へ逆戻り、というオチです。

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見どころ


『クレージー大作戦』の見どころは、10億円を強奪する派手な仕掛けと、最後のカーチェイス。

さらに、伊豆のホテルで、オーナーの娘(藤あきみ)に頼まれて、クレージーキャッツが音楽コントを披露しています。

監督は古澤憲吾。今回もイケイケの演出でしたが、メガホンをとったクレージー作戦シリーズの中では、私はいちばんおもしろい作品だと思います。

何しろ、笠原良三、池田一朗、田波靖男、坪島孝と、シリーズに関わってきた4人で脚本を作っています。

クレージー映画も通算13作目だったので、マンネリを恐れて新機軸の展開に知恵を絞ったのでしょう。

女性出演者の、野川由美子も藤あきみは当時22歳。藤あきみは年齢相応の健康美でしたが、野川由美子は、植木等に「おだまりっ!」と怒鳴り散らすなど、22歳とは思えない堂々としたワルを演じていました。もちろん、女性として輝いている頃でもありましたから、女優として当時売れっ子だったのもわかります。

このシリーズ、植木等の相手は、ツンデレのお嬢さん役なら浜美枝、ちょっと大人の役は野川由美子という起用でした。

機会がありましたら、『クレージー大作戦』をぜひご覧ください。

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