京急線。東京港区の泉岳寺駅から神奈川県三浦市の三崎口駅までを、快速特急が約1時間で結ぶ関東有数の郊外電車です。私も含めてファンが多いことで知られています。同電鉄は発車の際、「ダァ閉めます(ドアを閉めます)」とアナウンスされ、他の民鉄のように「ドアが閉まります」とは言いません。なぜ「閉まります」ではなく「閉めます」なのでしょうか。
グループに参加してから
Facebookが面白くなってきたと10月25日の記事で書きましたが、その中で、京急マニアにとっては興味深い(そうではない人には別にどうでもいい?)京急についての疑問が書き込まれていました。
少なくとも関東の他の電鉄会社の路線では、発車の際のアナウンスは「ドアが閉まります」というのに、京急だけは「ドアを閉めます」と言う、なぜだろう、と。
もちろん、京急マニアならその回答はご存知でしょうが、246万(日)と発表されている同電鉄の一般乗降客の素朴な疑問として興味深いと思いました。
私も、過去にはこのブログで「
京急蒲田駅高架化、万感胸に迫る思い」など、京急について書いたこともあるささやかな京急ファンです。
【Youtube関連動画】
京急蒲田駅高架化完成ドキュメント(1)~試運転車発車まで~
ですから、その「なぜ」について、何となく「こうではなかろうか」ではなく、きちんと正解を知りたくなりました。
実際に録ってくればよかったのですが、今回はYoutubeの動画を借ります。
たとえば、電車区のあるJR京浜東北線・蒲田駅の場合は……。
☆発車メロディー「蒲田行進曲」 JR東日本 蒲田駅
タイトル通り、『蒲田行進曲』のメロディーの後、男性の声で「ドアが閉まります。閉まるドアにご注意ください」とアナウンスされて閉扉。発車します。
次に、京急電鉄です。
京急ダァ閉め
はっきりとは聞こえないかもしれませんが、車掌は確かに「ドアを閉めます」と言っています。
動画のタイトルが「京急ダァ閉め」とあるのは、「ダァ閉めます」と聞こえるからでしょう。
というか、ネットでそういわれているので、京急の車掌の中には意識的にそう言っている人がいるのかもしれません。……そんなことはないか。
こちらは、JR蒲田駅から徒歩10分のところにある京急蒲田駅です。
夜の京急蒲田駅に入線・発車する1000形アルミ車 快特京急久里浜行き
これも聞き取りにくいかもしれませんが、まず接近メロディーが『夢で逢えたら』。
次に電車が入ってきて発車ベル。そして、車掌が「ドアを閉めます」と言っています。
たしかに、JRは「ドアが閉まります」で、京急は「ダァ閉めます(ドアを閉めます)」と言っています。
どうしてでしょうか。
京急にお尋ねすると、次のような回答をいただきました。要旨です。
京急の場合、車掌がハンドマイクを持って駅停車中のアナウンスを実施している。
そして、車掌自身がドア操作も行っているため、『ドアを閉めます』という能動的なアナウンスになる。
(ドア操作を行わない)駅係員がアナウンスする場合は、『ドアが閉まります』と受動的なアナウンスをすることがある。
ということでした。
サイトをいろいろ見ていると、某知恵袋では、「ドアを閉めます」と「ドアが閉まります」では、どちらの日本語が正しいのか、なんて質問もありました。
そういうことではないんですよね。
どっちかが間違っているということではなくて、車掌が主体なのか駅係員が主体なのかの違いだったのです。
私も勉強になりました。
京急電鉄のひみつ
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- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2013/09/06
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