昭和のポスター、原節子も三船敏郎も早見優も…… [マスコミ]
昭和のポスターを、今週の『週刊ポスト』(10月31日号)が特集しています。「思い出が甦る永久保存版企画・あの時代を彩った昭和のポスター大図鑑」というタイトルで、前半は商品ポスター、後半は商品ポスターに加えてアイドルを起用した甲子園ポスター。さらに映画配給会社のかつての名作ポスターが会社ごとに紹介されています。
『週刊ポスト』(10月31日号)より
トップページは原節子。黒龍堂の『特殊薬効クリーム黒龍』のポスターです。1950年代の商品です。
あいにく私はその商品を知りません。オロナインかメンソレータムのようなものでしょうか。
原節子のポスターが芸能人ポスターの第一号かどうかは記事ではわかりませんが、こうした永久保存版の企画物では、女優というと原節子が出てきますね。このポスター以外にも原節子が起用されている当時のポスターが数点紹介されています。
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次の見開きでは1930~50年代のポスター。双葉山の『森永キャラメル』(1938年)、木暮実千代の『富士珈琲牛乳』(1948年頃)、司葉子の『ニッポンビール(現サッポロビール)』(1958年)など。
『週刊ポスト』(10月31日号)より
こういう企画物は、ある程度取り上げるモノが揃うと記事を作ってしまうので、必ずしも当時のポスターの全てから選んでいるわけではありません。
ですから、当時の女優を使ったポスターは、記事に出ているもののほかにも当時話題になったものがたくさんあると思います。このポスターがベストかどうかはわかりませんが、でもとにかく、東宝入りして間もない司葉子がポスターに起用されているという事実がスゴイことです。
当時、宝塚上がりの先輩女優がいろいろいたはずです。それだけ会社も期待していたんですね。
次の見開きは60年代、その次は70~80年代とだんだん新しくなっていきます。
やはり、60年代までは映画女優が起用されています。たとえばこのポスター。
このブログでは、「お宝水着ポスター、今も桁違いの時価がつくポスターとは?」に書いた通り、今もこのポスターの評価は高い。
前田美波里は現在もオスカープロに所属しているので、モデル出身なのだろうと思われがちですが、もともとは東宝の女優でした。
70年代からは、起用される人は銀幕からテレビスターにうつり、さらに80年代は女優とは限らずアイドルが起用されるようになります。映画からテレビへ、タレントはアイドルという売り方が確立してきた業界を反映しています。
そして、ポスターの宣伝惹句も印象的なコピーが付けられるようになります。
あの三船敏郎は『男は黙ってサッポロビール』。『天国と地獄』(1963年、東宝)など決して寡黙というわけではありませんが、器用に立ちまわるキャラクターではなかったので、このコピーはマッチしていたのではないでしょうか。
そして、ページ半分使って紹介されているのは、「コーク、好きっ。」のコレ!
どうして同誌がこのポスターの扱いを大きくしたのかはわかりませんが、上記の「お宝水着ポスター、今も桁違いの時価がつくポスターとは?」に書いた通り、私はこのポスターを失敬した過去があります。
後半は、「PART2」として、80~90年代のアイドルのポスター。甲子園イメージガールのポスターです。
酒井法子、高岡早紀、持田真樹、高橋由美子らのポスターが紹介されています。
さらに同誌では、「銀幕ポスターを彩ったスターたち」と題して、過去の映画作品のポスターを映画会社ごとに並べています。
東映は、片岡千恵蔵の『十三人の刺客』と中村錦之助(萬屋錦之介)の『冷や飯とおさんとちゃん』、高倉健の『網走番外地』『緋牡丹博徒』などを選んでいますが、実録ヤクザ映画や『トラック野郎』なども1作ぐらい入れても良かったのでは、と思いました。
現在、『日刊ゲンダイ』では東映の岡田裕介社長のインタビュー記事が連載されていますが、東映がもっとも近代化が遅れた理由は、映画界斜陽で各社とも社内合理化や再編をしているときに、東映だけは両作があたったために従来のシステムをズルズル続けてしまったからだと岡田裕介氏は述べています。
以上、全部で16ページの特集。思わず手にとって見てしまう内容でした。
『週刊ポスト』(10月31日号)より
トップページは原節子。黒龍堂の『特殊薬効クリーム黒龍』のポスターです。1950年代の商品です。
あいにく私はその商品を知りません。オロナインかメンソレータムのようなものでしょうか。
原節子のポスターが芸能人ポスターの第一号かどうかは記事ではわかりませんが、こうした永久保存版の企画物では、女優というと原節子が出てきますね。このポスター以外にも原節子が起用されている当時のポスターが数点紹介されています。
次の見開きでは1930~50年代のポスター。双葉山の『森永キャラメル』(1938年)、木暮実千代の『富士珈琲牛乳』(1948年頃)、司葉子の『ニッポンビール(現サッポロビール)』(1958年)など。
『週刊ポスト』(10月31日号)より
こういう企画物は、ある程度取り上げるモノが揃うと記事を作ってしまうので、必ずしも当時のポスターの全てから選んでいるわけではありません。
ですから、当時の女優を使ったポスターは、記事に出ているもののほかにも当時話題になったものがたくさんあると思います。このポスターがベストかどうかはわかりませんが、でもとにかく、東宝入りして間もない司葉子がポスターに起用されているという事実がスゴイことです。
当時、宝塚上がりの先輩女優がいろいろいたはずです。それだけ会社も期待していたんですね。
次の見開きは60年代、その次は70~80年代とだんだん新しくなっていきます。
やはり、60年代までは映画女優が起用されています。たとえばこのポスター。
このブログでは、「お宝水着ポスター、今も桁違いの時価がつくポスターとは?」に書いた通り、今もこのポスターの評価は高い。
前田美波里は現在もオスカープロに所属しているので、モデル出身なのだろうと思われがちですが、もともとは東宝の女優でした。
70年代からは、起用される人は銀幕からテレビスターにうつり、さらに80年代は女優とは限らずアイドルが起用されるようになります。映画からテレビへ、タレントはアイドルという売り方が確立してきた業界を反映しています。
そして、ポスターの宣伝惹句も印象的なコピーが付けられるようになります。
あの三船敏郎は『男は黙ってサッポロビール』。『天国と地獄』(1963年、東宝)など決して寡黙というわけではありませんが、器用に立ちまわるキャラクターではなかったので、このコピーはマッチしていたのではないでしょうか。
そして、ページ半分使って紹介されているのは、「コーク、好きっ。」のコレ!
どうして同誌がこのポスターの扱いを大きくしたのかはわかりませんが、上記の「お宝水着ポスター、今も桁違いの時価がつくポスターとは?」に書いた通り、私はこのポスターを失敬した過去があります。
映画のポスターも
後半は、「PART2」として、80~90年代のアイドルのポスター。甲子園イメージガールのポスターです。
酒井法子、高岡早紀、持田真樹、高橋由美子らのポスターが紹介されています。
さらに同誌では、「銀幕ポスターを彩ったスターたち」と題して、過去の映画作品のポスターを映画会社ごとに並べています。
東映は、片岡千恵蔵の『十三人の刺客』と中村錦之助(萬屋錦之介)の『冷や飯とおさんとちゃん』、高倉健の『網走番外地』『緋牡丹博徒』などを選んでいますが、実録ヤクザ映画や『トラック野郎』なども1作ぐらい入れても良かったのでは、と思いました。
現在、『日刊ゲンダイ』では東映の岡田裕介社長のインタビュー記事が連載されていますが、東映がもっとも近代化が遅れた理由は、映画界斜陽で各社とも社内合理化や再編をしているときに、東映だけは両作があたったために従来のシステムをズルズル続けてしまったからだと岡田裕介氏は述べています。
以上、全部で16ページの特集。思わず手にとって見てしまう内容でした。
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