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多摩川七福神パワースポット巡り、まちおこしで歴史の証との出会い [大田区散歩]

多摩川七福神パワースポット巡り。東京大田区で今年からプッシュしている企画です。大田区の多摩川中流から下流沿いにあたる矢口・武蔵新田・下丸子といった地域には、新田義貞の次男である新田義興らにまつわる様々な逸話や史跡が残っており、その神社・寺院に七福神を置いて巡るコースとなっています。

東京大田区といえば23区、というより東京都の最南端です。神奈川県とは多摩川を境にしています。

その多摩川に面した町は、北部から順に田園調布、嶺町、下丸子、多摩川、矢口、新蒲田、西六郷、南六郷、羽田と続きます。

北部の田園調布といえば、今更解説の必要もない国内では横綱級の高級住宅街です。


田園調布宝来公園から駅前に続く並木道

一方、南部の羽田は空港(東京国際空港)があり、日本一犯罪が少ない街としてガイドブックで紹介されました。

六郷から羽田にかけては、しじみやハマグリが育ってきて最近では漁業権復活が話題になっています。


羽田の汽水域でシジミ採り

その点、真ん中よりやや北部にある下丸子、矢口は、これといった話題もなくいささか埋没気味。

ということで、下丸子、矢口にある寺院や神社には七福神が置かれ、新年の7日間と毎月第一日曜日に「多摩川七福神パワースポット巡り」と銘打った、区内外の方々に参加してもらう「まちおこし」企画が行われることになりました。

「まちおこし」というのは私が勝手に論評したわけではありません。

区の公式サイト(矢口出張所)で、はっきりと「まちおこし」という言葉を使っています。

もっとも、七福神なら各地にあります。

七福神はきっかけであり、大事なのはそれらを通して何を見せるつもりなのか。

住居表示では存在しませんが、矢口一丁目には東急多摩川線の武蔵新田(むさしにった)という駅があります。

昨年、このブログでは『武蔵新田(東京大田区)を散歩してみました』や『武蔵新田ロール(ボンビアン)と下丸子散歩』などで武蔵新田の町をご紹介しました。

武蔵新田駅

この「新田」は、駅近くの新田神社に由来し、新田神社は新田義貞の次男である新田義興を祀っています。

下丸子や矢口には、この新田義興の逸話や史跡が残っているので、関連の神社・仏閣を巡ることで、多摩川地域に残る史跡を巡り、歴史の証との出会いを楽しもう、というわけです。

多摩川七福神パワースポット巡りチラシ(PDF:519KB)

さっそく七福神めぐり


多摩川七福神パワースポット巡りの「モデルコース」は、まず東急多摩川線武蔵新田駅近くの新田神社をスタートとし、そこから下丸子の頓兵衛地蔵(とんべえじぞう)へ。そして、矢口中稲荷神社から氷川神社、延命寺、東八幡神社、十寄神社(じゅつきじんじゃ)と廻って新田神社に帰ってきます。

いっぺんにご紹介するので、1ヶ所あたりの画像は少なめですがご容赦を。

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新田神社(恵比寿)


多摩川七福神パワースポット巡りのスタートです。スタンプや専用の色紙、お札などのセットが2000円で販売されています。この神社でしか販売されていないので、セットがほしい人はここからスタートせざるをえないようになっています。神輿庫の中に恵比寿様を祀っています。

新田神社鳥居

頓兵衛地蔵(布袋)


新田義興を謀殺したとされる頓兵衛が、前非を悔いて作った地蔵といわれます。ところが新田義興の祟りから地蔵の顔が溶け、この地蔵は“とろけ地蔵”とも言われることになったといいます。

頓兵衛地蔵尊堂

矢口中稲荷神社(福禄寿)


武蔵新田駅の蒲田方面ホームの裏側にあります。高校時代は武蔵新田から通ったので、この神社は知っていましたが、名前は今回知りました。鳥居とお堂はありますが小さな神社です。

矢口中稲荷神社社殿

氷川神社(大黒天)


武蔵新田から多摩川方面に5分ほど歩いたところにあります。素戔嗚尊(すさのおのみこと)が祀られています。他の神社にあるような塀もなく敷地は公園のように見えます。

氷川神社社殿

延命寺(寿老人)


多摩川七福神が置かれている唯一の寺院(浄土宗)です。氷川神社からさらに多摩川に向かって南下します。寿老人は本殿右手のお堂に鎮座しています。

延命寺

東八幡神社(弁財天)


応神天皇を祀っています。今回の7箇所のうち、もっとも多摩川に近いところにあります。矢口渡という、多摩川の渡し船は最終的にこの場所になったといわれ、矢口の渡の碑もあります。

東八幡神社社殿

十寄神社(毘沙門天)


東八幡神社からまた武蔵新田駅前商店街に北上したところにあります。神社としての規模はそれほど大きくありませんが、戦死した義興の家臣10人を祀っている重要な神社です。ここから新田神社に戻りますが、大田区観光協会のサイトによると、江戸時代には十寄神社を参詣して次に新田神社を参詣すると願いごとが叶うといわれたそうです。

十寄神社鳥居

また、巡回コースには含まれていませんが、新田義興の3人の家臣が祀られている妙蓮塚三体地蔵というのも下丸子にはあります。

それぞれ、神職の方々や僧侶に話を伺えば理解を助けていただけると思います。

お近くの方、関心のある方は祭日の多いこの季節に足を運ばれてはいかがでしょうか。

大田区本 (エイムック 2780)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: エイ出版社
  • 発売日: 2014/02/27
  • メディア: ムック


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