コピーコンテンツ。サイト(ブログ)の記事の部分が、他のそれと一部もしくは全部同じ(コピペ)である、「重複コンテンツ」のことをいいます。コピーコンテンツは著作権上問題があるだけでなく、ネットの検索エンジンの評価も下がってしまうのですが、それをチェックしてくれるサービスがネットにはいくつかあるのでまとめてみました。
Googleが、2011年に検索結果の質を高めるため、「パンダアップデート」といわれる検索アルゴリズムの改良を行いました。
質を高めるためということは、質の低いサイトとみなされるものが検索順位を下げられたり、最悪の場合には、検索エンジンのデータベース登録インデックスから外されたりしたということです。
その「質の低いサイト」のひとつが、「他のサイトのコンテンツをコピーしただけの役に立たないサイト」といわれているものです。
つまり、サイト(ブログ)の記事は、オリジナルなものでなければGoogleは評価しない、ということです。
パソコンの世界はコピペが簡単に出来てしまいます。自分の文章を推敲するときは便利ですが、他の人の著作物を自分の記事に行ってはならないということです。
しかし、それをもとに表現に独自性をもたせる要約や抜粋、引用など著作権的にも合法な行為ならコピペという機能はむしろ有効に使えます。
人物や出来事についてまとめるとき、Wikipediaのような百科事典サイトや、その公式サイトにある記述を利用することは、より正確な内容にするために必要な場合もあります。
何より、自分のマシンの中で、他者の興味深い記述をコピーすること自体は、誰も監視できません。
そのため、どこまでがそれを許されるのかが曖昧なまま、コピペを日常的に行って文章を構成し、悪意がなくても、時として許される範囲を超えてしまうことになるかもしれません。
それはつまり、自分の知らないところで見ず知らずの他人に、自分の記事をコピーされてしまうこともあるということです。
コピー記事、作成するのもされるのも避けるにはどうしたらいいのか。
それには、Googleにインデックスされているサイト全部と、自分が更新した記事、もしくはこれから更新する記事を照らし合わせることです。
「そんな無茶な」
と、思われるのはわかります。
手作業ではまあ不可能でしょう。
しかし、コンマ秒速で文章をチェックするネット上のプログラムなら、客観的な文字列の重複は調べることができます。
ということで、今回は私も使っている、ヘビーなブログユーザー御用達のコピペ記事チェックサービスのページをご紹介します。
スポンサードリンク↓
主なコピペチェックページ
以下の有力なコピペチェックサイトは、いずれも無料登録と、月々使用料を支払うことで使える機能が広がる有料登録とがあります。今回は無料登録を前提に各サービスについて私の意見を書いています。
コピペチェックツール『影武者』
http://kagemusya.biz-samurai.com/
本人と影の関係を、もとのサイトと重複サイトの関係に見立てたサイト名なのでしょう。
影武者が他のサービスと違う優れたところは、すでに公開した記事だけでなく、これから公開しようとしている記事についてもチェックしてくれることです。
それはつまり、コピーされているかどうかだけでなく、自分がすでに公開されている他の記事をコピペした記事になっていないかどうかの判定をしてくれるということです。
私は、やはりそうしたチェックは公開する前に行っておきたいので、このページをいちばんよく使います。
ただ、メールアドレスの登録で獲得した無料登録1アカウントでチェックできる記事は限られています。また、未公開のテキスト段階でのチェックは1回の分析で5000字以内です。
FerretPLUS(フェレットプラス)
http://tool.ferret-plus.com/textchk
他にもいろいろなサービスが用意されたSEO/SEMツールとして有名なサイトです。
ここは、すでに公開されている記事のURLを入力すると、センテンスごとに文章が分割表示されるので、そこから3つの文を選択します。すると、その3つの文について同一の文字列がないかどうか単語レベルで調べてくれ、評価をしてくれます。
このサイトの優れたところは、コピペチェックだけでなく、流行のキーワードや、サイトにどのくらいリンクされているかという「被リンクチェック」など、サイトのアクセスアップやアフィリエイトに使いたい機能が揃っていることです。
コピペチェックは、フリープラン(無料登録)では検索回数が10回までとなっています。
sujiko.jp
http://sujiko.jp/
他サイトとの比較だけでなく、自分のサイト内での各ページの比較や、類似サイトの比較もできるのが特徴です。
間違って同じ記事を2度アップした、同じ記事をアップしたが前の記事を消し忘れた、といったチェックを行ってくれるということです。
「類似サイトの比較」は、「タイトル類似度」「HTML類似度」「本文類似度」など、細かく項目を分けて解析してくれます。「類似度」というのは、文脈が似ているということではなく、同じ単語を使われている割合という意味です。
コピペチェックツールの課題
これらのサービスを使うことで、客観的な文字列重複については把握することができます。
ただ、これだけでは「重複コンテンツ」を完全に解決したとはいえません。
というのは、Googleがいうところの「重複」というのは、同じ文字列であるというだけでなく、類義語などに差し替えただけでごまかしてしまうような「似ているコンテンツ」「パクリコンテンツ」もその対象だからです。
文字列の重複チェックしかしていない現在のツールでは、記事の中の「同じ」ものはチェックできても記事の文脈として「似ている」ことまでは解析してくれません。
つまり、似ていないものに仕上げるのは、現状では結局自分自身の力しかないのです。
たとえばニュース記事があったとして、それをそのままコピーするだけはもちろん論外。
かりに少し表現を変えて、「安部総理」を「安部首相」とか、「国会」をひらいて「こっかい」にしたりすれば、こうしたツールのチェックはかいくぐれますが、Googleはそうしたうわべの変更によるごまかしを認めておらず、目視のスタッフをおいて人間の目でチェックしていると言われます。
既存のニュース記事を自分のブログに使うなら、著作権上も合法である「引用」に留める。それには、その記事の主たる部分は自分の意見を必ず加えるということです。
まあ、今の検索エンジンの順位を見ると、既存の記事やスレッドを編集しただけの、2ちゃんねるまとめサイトやNAVERまとめサイトがいまだに上位に来ています。
ですから、まだ「パンダアップデート」がすべてではないように思いますが、それはあくまで現時点ということで、やはり遠くない将来はそれが貫徹される方向に進んでいくのだろうなあと思います。
自分の記事である以上、自分の意見を書かないとつまらないですしね。
世の中には自分に似た顔の人が3人いる、なんていう話もありますが、他人の記事をパクッたことはなくても、上記のサービスを使って、自分と似た記事を書いている人はどのくらいいるのか、という好奇心で調べてみるのも面白いのではないでしょうか。
Facebook コメント