池上本門寺松濤園に行ってきました。松濤園という名の庭園は全国にいくつかありますが、今回はこのブログでも何回かとりあげている池上本門寺の裏庭にあります。本殿とは道路を隔てたところにある、朗峰会館という会食や団体参拝の休憩・参籠ができる建物から見ることができますが、今日から一般開放されているので見学に行きました。
池上本門寺には、江戸時代の初めに作庭されたとされる4000坪に広がる庭園があります。
毎年9月に、1週間程度一般公開されています。今年は4日~10日までの公開です。毎年見に行っていますが、今年も行ってきました。
期間中は本門寺学芸員の解説と僧侶による法話が行われています。
池上本門寺の説明によると、松濤園は池上本門寺の旧本坊奥庭として、小堀遠州の作庭により、遠州茶道の極意を更現して渓流と池を回遊する庭園としたそうです。
朗峰会館に入ると、案内図と、帰るときに提出するアンケート用紙をいただきます。そして庭園見学。
正面は池です。
池には、小さな島と石もありますが、これは亀島と鶴石と呼ばれています。
理由は、それぞれ亀と鶴に似ていて、鶴と亀は縁起がいいからだそうです。
僧侶が説明しています。「池は窪地にできているので、周囲の民家などが見えないようになっているのです」
会見の碑。西郷隆盛と勝海舟が、松濤園内の四阿(あずまや)で江戸城無血開城の話し合いを行った記念の碑です。
新政府軍の主席参謀・西郷隆盛に対して、旧政府軍の陸軍総裁・勝海舟が和平交渉を求め、西郷隆盛が受け入れて話し合いをもったことで、江戸は戦火を免れることとなりました。新政府軍の本営が当時池上本門寺だったそうです。
西郷隆盛と勝海舟が会見した、四阿(あずまや)の跡に再現されたと言われる茶室浄庵です。
茶室「根庵」。説明によると、明治・大正期の有名な陶芸家である大野鈍阿の邸を改装した茶室だそうです。
鈍庵。こちらも大野鈍阿の邸に建てられた茶室。「鈍庵」の「鈍」は自らの一字をとって命名したそうです。
鈍庵横の茶筅塚。
松月亭。松濤園の西側の見晴らしの良い場所に建てられた四阿です。
背後には池上本門寺の本殿が見えます。
橋本雅邦筆塚。狩野派の画家である橋本雅邦の画筆を集めた筆塚。門人によって建てられたそうです。門下には横山大観、下村観山、川合玉堂、菱田春草ら錚々たる画家がいます。
朗峰会館では七五三衣装展示会や仏画展覧会も行われています。ただし、仏画展覧会の方は撮影禁止でした。
開放期間は短いですが、週をまたいでいるので土日など行かれてはいかがでしょうか。
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