『アフィリエイトの達人養成講座』(翔泳社)という書籍があります。伊藤哲哉、坂巻隆之、今村仁彦の各氏による共著、鈴木将司氏が監修しています。発売されたのは2007年。しかし、まだ絶版にもならず発売され続けています。新陳代謝の早いネットの世界ではもちろん、一般の書籍でも7年に渡って売られているのは文芸書以外では珍しいことです。そのロングセラーの理由を知りたくて同書を読んでみました。
あるセミナーで、鈴木将司氏がふと口に出した書籍の名前が、この『アフィリエイトの達人養成講座』でした。
鈴木将司氏については、これまでこのブログでは、「
『検索上位を最速で実現させるWordPressSEOの極意』で情報商材もう不要!」「
『究極の内部対策 WebコンテンツSEO』で新しいサイト評価に対応しよう」「
『SEOに効く!Webサイトの文章作成術』は本当にSEOに効くの?」などで書きましたが、SEOコンサルを行っている人です。
寡聞にしてその書籍を知らなかった私は、同書に興味を持ちました。
もちろん、「達人養成」というタイトルにつられたわけではありません。
最近は私もその分野の書籍も読むようにしているので、私が知らないということは5~6年以上前の書籍のはずで、それが現在また取り沙汰されるということは、よほど普遍的な真理、至言が書かれているのだろうと思ったのです。
アフィリエイトとは
アフィリエイトというのは、サイトやメールマガジン、ツイッターなどのネット媒体から、広告主のサイトにリンクを張り、閲覧者がそのリンク経由で広告主のサイトにアクセスする仕組みのことをいいます。
閲覧者が広告主のサイトで商品を購入すると、リンクコードの作成者に(つまりサイトなどにリンクを貼った人に)報酬が支払われます。
まあ、今更説明するまでもなく、So-netブログでも多くの方が、どこかのASP(アフイリエイト広告の代理店)から発行されたリンクコード付きバナーを貼っていますね。
So-netブログ自体がアフィリエイトリンクを作成する機能を用意しているので、私も毎回記事の下にひとつ入れています。
アフィリエイトを行う人をアフィリエイターといいます。個人ブログの場合、その大部分はわずかな報酬しか得られませんが、中にはそれで多額の報酬を得ている人もいます。
情報商材などに書かれている「私はこれだけ稼いでます」という自己PRは眉唾ものですが、ではアフィリエイトで稼いでいる人はいないのかというと、稼いでいる人がいるのも確かです。
各ASPでは、たいてい、成績上位の人がどれぐらい稼いでいるかを公表しています。
上は、単月で何百万なんていうツワモノもいます。
え、ブログにバナーを貼ったらそんなに儲かるの? なんて簡単に思わないでください。
それで稼げれば、サイト(ブログ)を運営している人はみんな金持ちになっちゃいます。
個人ブログで何となくバナーを貼ったって、単月の報酬は“お小遣い程度”にすら達していないはずです。
アフィリエイターの95%は、単月5000円未満の報酬しかないという統計がよく使われます。実際にはそこまで低くないといいますが、いずれにしても、バナーを貼ったからといって自動的に報酬がザクザクとはなりません。
では、報酬何百万のトップクラスの人と、5000円未満の大多数の人とでは何が違うのか。
数字を出している人は、アフィリエイトとは何かを知り、数字が上がるようなノウハウを自覚的に実践しているわけです。
その知識とノウハウをまとめたのが、今回の『アフィリエイトの達人養成講座』です。
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概論、ノウハウ、作業のすべてを網羅
同書は全部で320ページあります。
『アフィリエイトの達人養成講座』の目次をご紹介します。
アフィリエイトの基本
CTPMの法則:アフィリエイトの大原則
アフィリエイターで失敗する人、成功する人
アフィリエイトで稼ぐための4つのポイント
アフィリエイターを取り巻く環境の変化
アフィリエイトで稼げる分野を見極める
アフィリエイトで成功するキーワード選定方法
魅力あるコンテンツ作り
SEO対策とアクセスアップ
データ分析を極める
収益を上げる細かいスパイス
アフィリエイト実践編
概論から心構えの啓蒙、ノウハウ、行うべき作業まで多岐にわたっています。
初心者はもちろん、行き詰まっているアフィリエイターにも役に立つことが書かれていると思います。
哲学の世界では、日々進歩する科学は、「相対的真理の長い系列の中で絶対的真理のつぶができる」と表現する人がいます。
アフィリエイトに当てはめるなら、さしずめ同書は、「相対的真理」でない普遍的な部分(つまり絶対的真理のつぶを含む)をまとめたものといっていいかもしれません。
だからこそ、発売時期が2007年でも、2014年現在まだ絶版にもならずに売られ続けているのでしょう。
巷間出回っている情報商材や高額塾の中には、3ヶ月のサポート期間を過ぎると、すぐに購入者サイトを閉じて、文字通り「店じまい」してしまうものが少なくありません。
そんな刹那的なものと比べれば、7年も売られ続けることは特筆すべきことです。
もちろん、巷間出回っている情報商材や高額塾のすべてが無意味とは言いません。
が、アフィリエイトが何たるかもわからないまま、「楽して儲かる」「僅かな作業で必ず稼がせます」のようなコピーに踊らされて購入しても、おそらくうまくいかないでしょう。
大学だってどんな学部でも、まず概論を学び、専門科目があって、さらにテーマを絞ったゼミに進んで論文を書くわけです。
いきなり論文は書けません。
もっとも、コピペすれば博士の学位がもらえる大学もあるらしいですが……
それはともかく、アフィリエイトの概論を学ぶというだけでも、同書を読む価値はあると思います。
同書は、アフィリエイトに必要な準備や戦略や作業を淡々と説明しており、「これであなたもアフィリ長者」なんていうような読者を浮かれさせる惹句は一切ありません。
すべて書くとネタバレですが、競合が少なく戦える商品(キーワード)、そして利益をきちんと出せる分野を探すという戦略を提案しています。
と書くと、「そんなの当たり前だ」と思われるかもしれませんが、何をもって「戦える」か、そのキーワードはどうやって探すのか、というところまできちんと指南できるかどうかが大切なところで、同書ではもちんそこまで解説されています。
現役アフィリエイターだけでなく、アフィリエイトに関心がある方も読まれることをお勧めします。
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