『なんたって18歳!』岡崎友紀主演大映ドラマ第2弾ライトコメディ [懐かし映画・ドラマ]
『なんたって18歳!』(1971年、大映・大映テレビ、TBS)という昭和の香り芳しいドラマが、14日からCSのTBSチャンネル2で放送されます。『おくさまは18歳』から始まった岡崎友紀主演ライトコメディの第2弾。昭和の古き良き時代と、大映ドラマイズムを随所に感じる、いま見ても楽しめる作品だと思います。
ストーリーは、大財閥の一人娘である青木まどか(岡崎友紀)が、18歳になったら母(加藤治子)と祖母(山田佳子)が決めた婚約者(浜田光夫)と結婚するというお仕着せの生活に嫌気がさして家出。
婿養子で唯一まどかの味方だった父親(田崎潤)の経営するバス会社に、青山はるかと名乗って社長令嬢であることを隠して就職します。
失敗を繰り返して、最低最悪のバスガイドと上司(藤村有弘、春川ますみ)や先輩(十勝花子)に言われたり、同僚(松坂慶子ら)や母や祖母らに自分のことがバレそうになったりしながらも、1年間(つまりドラマは52話)勤め上げます。
ジュニア向けの思春期ドラマなので相手役の男性(平泉征)もいますが、こちらもエリートの立場を離れ、運転手として一労働者の立場を貫いています。
そんな設定や展開はないだろう、と思いますか。
もちろん、放送されていた時代(1971年)が今と違いますが、それでも、バカバカしいな。でも面白いや、と見ているうちに思えてくるはずです。
コメディなので、とにかく大げさな演技が求められますが、岡崎友紀が素晴らしい!
まさにライトコメディの妙といえる、軽妙でわかりやすいオーバージェスチャーで見るものを引き込みます。
バスガイドの教官役は春川ますみ。私はこの人のファンなのですが、ミニスカートの制服姿はめずらしい。
『なんたって18歳!』第1回より
人気ドラマだったからだと思いますが、30分ドラマなのに毎回全国の何処かにロケに行っていました。何しろ、グーグルで「なんたって18歳 ロケ地」で検索すると、約184,000件出てきます。
当時放送されていた枠は毎週火曜日の19時から30分間。当時の大映ドラマが得意なほのぼのアニメによるメインタイトルでした。
『なんたって18歳!』第1回より
そう、『なんたって18歳!』は、いわゆる大映ドラマの一つです。
「大映ドラマ」というと、80年代に放送された『スチュワーデス物語』『赤い○○』シリーズ、『スクールウォーズ』といった漫画チックな一連のドラマを思い浮かべますが、その流れはおそらく、この岡崎友紀のシリーズから始まったのではないかと思います。
映画会社の大映が、永田雅一オーナーの方針の誤りもあって1971年に経営破綻。倒産する前にテレビ映画(つまりドラマ)制作部門の「大映テレビ室」が分社、というより独立して大映テレビ株式会社を設立して制作を引き継ぎました。
大映テレビ室の末期に制作されていた人気ドラマは、『ザ・ガードマン』と、岡崎友紀、石立鉄男主演の『おくさまは18歳』。
『なんたって18歳!』は『おくさまは18歳』の後番組でしたが、ちょうど『なんたって18歳!』が放送されているさなかに大映が倒産しました。
『ザ・ガードマン』も、硬派なドラマでありながら突っ込みどころがいっぱいありましたが、『おくさまは18歳』は、こっそり結婚した先生と教え子の女生徒が、事情を知らない他の先生や生徒、近所の人たちにバレそうになりながらもバレないという、“笑いとサスペンスに満ちたライトコメディ”です。
これが当時の人気ドラマになり、以後、岡崎友紀は『なんたって18歳!』『ママはライバル』『ラブラブライバル』『ニセモノご両親』と、設定は多少替わっても、5作続けて「主人公にまつわる秘密を巡って騒動が展開する」ドラマを続けました。
ちなみに、石立鉄男が生涯の代表作に挙げたのが、この『おくさまは18歳』と『水もれ甲介』でした。
まあ「サスペンス」だの「騒動」だのと言っても、そこは子供をターゲットにした昭和の30分ドラマです。
他愛無い話です。
それでも人気ドラマであり続けたのはどうしてか。
このドラマに描かれている古き良き時代の雰囲気と、岡崎友紀の輝く演技にあると思います。今見ると、それがあらためてわかるでしょう。
14日からの放送が楽しみです。
ストーリーは、大財閥の一人娘である青木まどか(岡崎友紀)が、18歳になったら母(加藤治子)と祖母(山田佳子)が決めた婚約者(浜田光夫)と結婚するというお仕着せの生活に嫌気がさして家出。
婿養子で唯一まどかの味方だった父親(田崎潤)の経営するバス会社に、青山はるかと名乗って社長令嬢であることを隠して就職します。
失敗を繰り返して、最低最悪のバスガイドと上司(藤村有弘、春川ますみ)や先輩(十勝花子)に言われたり、同僚(松坂慶子ら)や母や祖母らに自分のことがバレそうになったりしながらも、1年間(つまりドラマは52話)勤め上げます。
ジュニア向けの思春期ドラマなので相手役の男性(平泉征)もいますが、こちらもエリートの立場を離れ、運転手として一労働者の立場を貫いています。
そんな設定や展開はないだろう、と思いますか。
もちろん、放送されていた時代(1971年)が今と違いますが、それでも、バカバカしいな。でも面白いや、と見ているうちに思えてくるはずです。
コメディなので、とにかく大げさな演技が求められますが、岡崎友紀が素晴らしい!
まさにライトコメディの妙といえる、軽妙でわかりやすいオーバージェスチャーで見るものを引き込みます。
バスガイドの教官役は春川ますみ。私はこの人のファンなのですが、ミニスカートの制服姿はめずらしい。
『なんたって18歳!』第1回より
人気ドラマだったからだと思いますが、30分ドラマなのに毎回全国の何処かにロケに行っていました。何しろ、グーグルで「なんたって18歳 ロケ地」で検索すると、約184,000件出てきます。
当時放送されていた枠は毎週火曜日の19時から30分間。当時の大映ドラマが得意なほのぼのアニメによるメインタイトルでした。
『なんたって18歳!』第1回より
ドラマの背景は……
そう、『なんたって18歳!』は、いわゆる大映ドラマの一つです。
「大映ドラマ」というと、80年代に放送された『スチュワーデス物語』『赤い○○』シリーズ、『スクールウォーズ』といった漫画チックな一連のドラマを思い浮かべますが、その流れはおそらく、この岡崎友紀のシリーズから始まったのではないかと思います。
映画会社の大映が、永田雅一オーナーの方針の誤りもあって1971年に経営破綻。倒産する前にテレビ映画(つまりドラマ)制作部門の「大映テレビ室」が分社、というより独立して大映テレビ株式会社を設立して制作を引き継ぎました。
大映テレビ室の末期に制作されていた人気ドラマは、『ザ・ガードマン』と、岡崎友紀、石立鉄男主演の『おくさまは18歳』。
『なんたって18歳!』は『おくさまは18歳』の後番組でしたが、ちょうど『なんたって18歳!』が放送されているさなかに大映が倒産しました。
『ザ・ガードマン』も、硬派なドラマでありながら突っ込みどころがいっぱいありましたが、『おくさまは18歳』は、こっそり結婚した先生と教え子の女生徒が、事情を知らない他の先生や生徒、近所の人たちにバレそうになりながらもバレないという、“笑いとサスペンスに満ちたライトコメディ”です。
これが当時の人気ドラマになり、以後、岡崎友紀は『なんたって18歳!』『ママはライバル』『ラブラブライバル』『ニセモノご両親』と、設定は多少替わっても、5作続けて「主人公にまつわる秘密を巡って騒動が展開する」ドラマを続けました。
ちなみに、石立鉄男が生涯の代表作に挙げたのが、この『おくさまは18歳』と『水もれ甲介』でした。
まあ「サスペンス」だの「騒動」だのと言っても、そこは子供をターゲットにした昭和の30分ドラマです。
他愛無い話です。
それでも人気ドラマであり続けたのはどうしてか。
このドラマに描かれている古き良き時代の雰囲気と、岡崎友紀の輝く演技にあると思います。今見ると、それがあらためてわかるでしょう。
14日からの放送が楽しみです。
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