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田坂都さん一周忌に『おれは男だ!』を思い出す [懐かし映画・ドラマ]

田坂都さんでご存知ですか。先日、So-netブログで江ノ電(江ノ島電鉄)の撮影画像を拝見し、そこを舞台にした『おれは男だ!』(1971年~1972年、松竹、日本テレビ)というドラマを思い出しました。先日一周忌を迎えた田坂都さんは、同作のバトン部副キャプテンで出演。その後も『飛び出せ!青春』(1972年~1973年、東宝、日本テレビ)や『おこれ!男だ』(1973年、松竹、日本テレビ)など、70年代の青春学園ドラマに立て続けに出演していました。

『おれは男だ!』というドラマは、津雲むつみが描いていた少女漫画が原作ということになっていますが、実際の設定は大きく変わっています。

放送されたのは、ウーマンリブが話題になっていた頃です。女子が強い共学高校で、男子よ頑張れと転校生の小林弘二(森田健作)が剣道同好会を立ち上げると、対抗心をむき出しにしたのがバトン部のキャプテン吉川操(早瀬久美)。

バトン部と剣道部(途中から部に昇格)は何かというと喧嘩をするのですが、まあ、それはお互い関心のある証拠。ということで、ドラマのキャッチコピーは「女と男のユーモア学園」。

おれは男だ!.jpg
左下先頭が田坂都

何度も再放送されて、私も中学の時に再放送で知ったのですが、ああ、こういう学校生活だったらさぞ楽しいだろうなあって憧れていましたね。中学の頃って異性に関心をもつ頃ですから。

人気ドラマだったのもわかります。

もっとも、高校は男子校にはいってしまいましたが……。

ドラマのストーリーですが、男子陣は森田健作キャプテンに右へ倣えなのですが、女性陣の方はそうでもないのです。

とくに、吉川操が今で言うツンデレタイプなのに比べて、田坂都演じる副キャプテン・秋元京子は男子にも親和的。

森川正太演じる下級生とデートしてみたり、小林クンの遠縁の女の子(子役時代の林寛子)が訪ねてきた時も、自分の家(家業が喫茶店)に呼んで相手をしてあげたりします。

田坂都は、この後も青春学園ドラマに出演後、映画『新幹線大爆破』(1975年、東映)では、止められない新幹線の車中でショックから死産してしまう妊婦を演じました。

……そして、時は流れて21世紀に。当時のドラマで活躍した人たちについて、「今どうしていますか?」というネット掲示板の書き込みや、週刊誌の「あの人は、今」のコーナーなどにも田坂都の消息は一切触れられることなく、久しぶりにメディアに名前が出たと思ったら昨年の訃報でした。

死因や墓地などは一切発表されていません。

ずっと昔のドラマではありますが、セーラー服を着た役を演じていた作品を観た者としては、「昭和は遠くなりにけりか」という寂寥感や喪失感を抱かずにはおれません。

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訃報のデータベース


田坂都さんの命日は、死去ネットというサイトに出ています。

著名人の命日データベースです。亡くなった人の名前で検索すると、亡くなって何日たったか、今年は何回忌か、何宗でどこに墓があるか、といったことを教えてくれます。それぞれにお悔やみのメッセージを書き込みこともできます。

まだデータがなければ、誰でも亡くなった人を書き込むこともできます。

トップページには、アクセスした日の前後が祥月命日の有名人が一覧表示されています。

死去ネット.png
死去ネットより

たとえば今日21日ですと、田坂都、竹下登、三沢光晴、美空ひばり、マイケル・ジャクソンも出ています。日本人とは限らないんですね。

私も昔、こういうサイトを作りたいと思ってデータを集めていたことがありましたが、作っているうちに気が滅入ってしまい挫折しました。

その人を振り返る、というのは、引退や定年でない限り、亡くなった時がほぼ唯一のチャンスです。

そういう意味で、亡くなるというのは、人間を知るためにも直視すべきことなのです。

が、自分自身も、そして周りもその「人間」であるかぎり、強靭な精神力がないと日頃から向き合い続けるのはむずかしいでしょう。

私は、近親の夭逝をおそらく他の方より多く経験していると思う(涙)ので、人生の儚さを悟り、死を割り切る気持ちはあるのですが、だからといって、個別の死のドラマを幾通りもすすんで見続ける気持ちにはなれません。

ですから、このサイトを作った人はすごいなあ、絶対的な資料価値のある仕事をしたなあと思います。

人生の関所


田坂都さんは、私の記憶では2つのCMに出演していますが、そのうちのひとつ、「はつらつ30才 日本民間放送連盟CM」というファイルがyoutubeに上がっています。

田坂都さんを含めて、当時30歳の俳優やスポーツ選手が次々登場するのですが、人生80年時代といわれる我が国の平均年齢を考えると、鬼籍に入ってしまった人(★の人)が多いんじゃない?という気がします。



柴田恭兵、大橋純子、渥美二郎、小柳ルミ子、倉持明、 ★しばたはつみ、本田博太郎、★田坂都、志垣太郎、秋川リサ、笑福亭鶴瓶、 ピーター、★青山孝、夏木マリ、★隆の里俊英、あべ静江、★沖雅也

自殺の人も1人いますけどね。

柴田恭兵は健在ですが、大病(肺がん)を患っています。こういっては失礼ですが、医学が今ほど発展していなければどうなっていたかわかりません。

統計によると、60歳男性の平均余命は22.84、女性で28.37となっています(平成22年現在)。でも60歳で亡くなってしまった人にとっては0です。

要するに、「平均」なんていうのは全体から見た数字の解析に過ぎず、個人にとっては何の意味もない、とまではいいませんが、それでその人の余命がわかるわけではないんですね。

このブログでは、「ジャンボ鶴田メモリアルが決まり「人生の踊り場」の健康管理を考えた」でも書きましたが、若い時はなんでもなくても、「人生の関所」は50代をめやすとして訪れるのでしょうか。

いくら科学・医学が発達しても、人間の肉体が根本的に変わったわけではありませんから、人生50年という昔からの言い方は健康面でも心しておきたいものです。

もっとも、生涯独身率とやらを、50歳時点の未婚で算出するのは、それこそ人生80年時代に失礼じゃないかという気がします。

結婚とは、“子産み”や“家系の存続”のためにあるといわんばかりに、50歳過ぎてからの結婚は眼中にないようなお上の考え方が感じられて、気分悪いったらありゃしない。

60歳の新婚がいたっていいじゃないかと私は思うんですけどね。

話はそれましたが、今日は『おれは男だ!』のDVDを久しぶりに観ようと思っています。

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