『帰宅後1時間で月5万円稼ぐメルマガ・アフィリエイト』(一瀬翔著、アスペクト)という書籍を読みました。メルマガ・アフィリエイトというのは、メルマガで商品を紹介。購入されればメルマガ発行者に紹介料(アフィリエイト報酬)が得られるという仕組みです。一瀬翔氏がターゲットとしている商品は、いわゆる情報商材や、稼げる系といわれる塾です。
このブログでは、何度か記事にしたことがありますが、初期投資が少なく、資格・免許などがいらない事業として注目されているアフイリエイト。
簡単に書くと、サイト(ブログ)、メルマガ(メールマガジン)、ツイッターのつぶやきなど、ネットを利用した媒体に商品の情報を入れ、それを見て該当商品を買った人がいたら、紹介料が支払われる仕組みです。
その報酬はアフィリエイターによって様々です。
「アフィリエイトは月5000円以下の稼ぎしかない人が95%」とよくいわれますが、それは少し前のデータで、現実にはそのパーセンテージはもっと低いといわれています。
ただし、多くの人が、それで十分に稼げていない一方で、一握りの人がたくさん稼いでいる格差があるのは間違いありません。
そこで、「十分に稼げていない」人たちに対して、どうやったらアフィリエイトで稼げるか、というノウハウや、そのノウハウを実践するためのツールを販売する人がいます。
その人たちをインフォプレナーといい、販売するものを情報商材といいます。
一昨日の「
『人の心を操作するブラックマーケティング』ステマはどこに潜むか」で書いたように、情報商材と、実際にその「情報」を使ったネットの有料セミナーである(稼げる系)塾というのがあります。
一瀬翔氏は、その情報商材の著者であり塾の主催者です。
そして、メルマガを使って、他の人の情報商材や塾をアフィリエイトするアフィリエイターでもあります。
彼は大学在学中(2006年)に、アフィリエイトを本格的に始めて起業(株式会社)。業界では名前が知られています。
『帰宅後1時間で月5万円稼ぐメルマガ・アフィリエイト』は、そのメルマガ・アフィリエイトのノウハウについて解説された書籍です。
情報商材や塾のアフィリエイトとは何か
アフィリエイトというのは、本来どんなものでも可能です。
実際に、楽天の商品を紹介する楽天アフィリエイト、アマゾンの商品をアフイリエイトするアマゾン・アソシエイトなど、いわゆる物販系のアフィリエイトはたくさんあります。
しかし、たとえば楽天の場合、アフィリエイト報酬は商品価格の1%、アマゾンは最低3%、どんなに高額商品でも1000円を上限としており、物販アフィリエイトというのは、商品の数をたくさん売らないとまとまった報酬を得ることはできません。
それに比べて、塾や情報商材というのは、一昨日も書いたように、もともと商品価格が高額な上、報酬が最大でその88%と、アフィリエイトする側からすると、実に美味しい商品です。
先日、与沢翼氏が資金繰りでショートしたと自ら白状して話題になりましたが、彼を含めて、アフィリエイトで高額の報酬を得ている人は、たいていは塾や情報商材のアフィリエイターです。
メルマガ初心者にも通用する内容に
同書の内容は、メルマガ・アフィリエイトで「こうすれば儲かる」という具体的なテクニックノウハウ、というよりも、そもそもメルマガ・アフィリエイトを知らない人が、メルマガ・アフィリエイトの仕組みを作れるまでの手続きから解説している入門書といっていいでしょう。
たとえば、アフィリエイトする商品の取次サイト(ASP=アフィリエイト・サービス・プロバイダ)選定、配信する情報の選び方、メルマガ配信スタンドの選び方などです。
もちろん、テクニックもないわけではありません。
たとえば、メルマガ・アフイリエイトの大切なことは、読者の数を少しでも増やすことですが、同書では増やし方とともに、いったん登録してくれた読者から「メルマガを解除されないためのテクニック」も書かれています。
同書は2008年3月に初版が発売されています。メルマガ・アフィリエイトは現在もありますから、手続きや概念など十分こんにちにも使えます。
ただし、読者を増やす方法でmixiに触れていますが、mixiは規制が厳しくなっていますので、「少し前はこれでよかったが今はできない」と思ってください。
また、巻末に書かれている追補情報を配信するサイトも閉鎖されているようなので、関心のある方は公式ブログなどをご覧になったください。
ブログよりも高い読者への訴求力
私は最近、このブログで精一杯でおやすみしていますが、メルマガは「まぐまぐ」がスタートした頃から、何本か発行していました。
サイト(ブログ)というのは、いくら今までアクセスが多くても、次に更新する記事の閲覧者数はわかりません。サイトの閲覧者は、検索エンジンやその他から偶然訪れる「一見さん」が含まれるからです。
でもメルマガの読者はあらかじめ決まっていて、しかもその人たちが自ら購読登録をしてくれたものなので、著者としては発行に対する責任をサイト(ブログ)以上に感じます。
「まぐまぐ」の場合、読者のメールアドレスは著者に公開されませんが、メールを発行すると、何人かの読者から感想が届くのです。
こういってはなんですが、ブログのコメントは義理やお愛想もありえます。
が、メルマガの場合、著者は読者を知りませんから、読者はいちいち著者に返事は出さなくてもいいわけです。
それでも来る返事ですから、内容は必然性を感じるものばかりです。
読者との関係は、サイト(ブログ)よりも濃厚なものになります。
アフィリエイトを行うにしても、サイト(ブログ)に広告を貼り付けるアフィリエイトより、メルマガを使って、読者のニーズに沿った商品紹介やセールストークを行う方が、より読者への訴求もあり、読者も著者の紹介を信頼して商品購入を検討するでしょう。
情報商材のアフィリエイトをするかどうかはともかくとして、他の物販やその他情報提供などメールマガジンによる発信をする人にとって、同書は概論書として使えることでしょう。
Facebook コメント