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安倍昭恵ブログ スマイルトークとファーストレディの真実 [政治]

安倍昭恵さんといえば、オフィシャルブログ「スマイルトーク」で発信中のファーストレディです。しかし、その内容についてはいろいろ物議をかもしています。それにしても、総理夫人というだけで公職に就いているわけではない安倍昭恵さんの活発な発信には、どのような意味や影響を考えたらいいのか。『実話BUNKAタブー』(5月号)が例によって厳しくまとめています。

実話BUNKA・安倍昭恵.png

『実話BUNKAタブー』(5月号)といえば、茶化しやおちょくり、褒め殺しなどを駆使してクスッと笑わせながら、話題の人や社会現象を斬りつける、スキャンダル雑誌の鑑ともいえる媒体です。

ただし、今月号の「世界一薄っぺらいファーストレディ安倍昭恵の真実」という記事では、そうしたレトリックはやや抑え気味に「口だけファーストレディ」の発言を検証しています。それだけ、きちんと趣旨を伝えたいということなんでしょうね。

安倍昭恵さんがもっとも積極的に行っているのが「脱原発」発言。

自分を「家庭内野党」と位置づけ、「大事な技術だと思うが、使っているお金の一部を新しいエネルギーに使って、日本発のクリーンエネルギーを売ってほしい」

「主人は現実を語り、私は子供の目線で理想を語っていきたい」(2013年6月7日更新zakzak)など、何度もこの問題で「反対」の立場から発言してきました。

同誌流に書けば、人を疑うことは罪悪だと思っているかのような“お人好しも○○のうち”の“バカ”、もとい“我が”日本国民は、さっそくこの言動にあっさり“勇気をもらい”、「反原発」を標榜したつもりの人々の中にも、「今までになかったことだ」と軽々しく感動のブログ記事やツイートが書き込まれたことは、Googleで検索すると容易に確認できます。

しかし、そうした情にもろく、いささかそそっかしい人々。なんか変だと思わないのでしょうか。

「家庭内野党」。そもそもこれは、前の前の総理夫人が使ってた言葉ですよ。

前の前の総理夫人は見苦しいでしゃばりでしたが、夫同様、何か政治的な戦略からではなく、無計画な自己顕示の放言が多かったように思います。

ただし、今回のアッキーは、自己顕示もあるのかもしれませんが、その意図や方向性には政治的に気にすべきものがあるというのです。
様々な「関係者のコメント」部分を引用します。
「いま国会では自民党が圧倒的多数で敵なしです。野党もバラバラでそんなに怖くない。でも、去年の秋の臨時国会で特定秘密保護法では国会の外側の世論が強引な国会運営に対し、厳しい反応を示して内閣支持率が10ポイントも下がってしまった。その時の反省があるんです。だから、安倍さんが賛否がはっきりと分かれるような難しい政策をやろうとするときには、昭恵夫人の反対発言をうまく使って世論の反対を吸収するようにしようという戦略です」
「実際に昭恵夫人を仲間で囲んで話したら、『原発は絶対ダメ。主人にだって言うべきことは言う。ここは私も引けない』とおっしゃって、ああこれは何とかしてくれるかもと。またそういう夫人と一緒にいる安倍首相のなんか傲慢なイメージも和らぎましたからね」
「私は年明けに人を介して昭恵夫人とお会いしました。夫人はもちろん原発については反対でしたが、じゃあたとえば山口県知事選挙に出馬したり、反原発候補を応援したりしてはどうですかと言ったら、笑ってごまかされました。要するに、本気で活動するということじゃないんだと思います。本気なら、安倍首相にも三行半を突き付けざるを得ないでしょうし、そこまでの覚悟でやるというなら私も認めます。でもそうじゃない。安倍首相はことを進める、そしてそれに対して昭恵夫人が緩衝剤になるー。そんな二人の連携に世論はうまく納得させられているんじゃないでしょうか」
「別に昭恵夫人に何の恨みもありませんよ。でも、安倍首相はそのやり方がよかろうが悪かろうがちゃんと選挙に出て有権者の審判を得て国会議員になった。夫人は別に国民の信を得ていない、単なる夫人でしかありませんよね。なのに政治的なテーマで発言をするということ自体どうなのかということです。家の中でやっているうちはいい。でも外へ出てきて原発反対などと政治的発言をすることは筋が通らない。それならご自身も選挙に出て、政治家として堂々と発言していただきたい」
要するに、安倍昭恵さんの言論活動とは

1.安倍総理のやり方に批判的な国民のガス抜き
2.総理夫人という立場を使った「私人」を装う根拠も責任もない公人的行為


というわけです。

私は、何も原発反対だからといって山口県知事選に出なければならないとは思いません。「家庭内野党」で十分。

ただ、問題は、公然と発言している以上「家庭内」でないということでしょうね。

同誌にも書いてありますが、ファーストレディの活動は、人道的な問題など普遍的なことに限っているのが常識です。

国民に「不一致」を見せるのは安倍総理の得意技


以前書いたように、近い人に反対意見を述べさせる手法は、麻生太郎大臣を相手に行っています。

安倍総理が積極的発言をすると麻生大臣は慎重や否定発言をし、安倍総理が慎重なときは積極的発言をしてきました。

>>安倍政権とマスコミ、世論操作の“台本”
>>消費税増税七転八倒妄言録、ブレた政治家は誰だ!

同じ党の同じ内閣なのにおかしいと私は思いますが、麻生大臣との「不一致」は、政治的意識が高いかどうかはともかく無関心ではない成人男性や、マスコミ向けの対策なのだろうと思います。

そして、どちらかというとムードに弱い層対策には、安倍昭恵さんとの「不一致」を標榜してガス抜きをしているわけです。

国民に対しては、トリックプレーと言っていいかもしれません。

ただし、この記事ではその糾弾を第一義的に行いたいわけではありません。

大臣や夫人を使って「プロレス」を仕組むというやり方。

為政者の側なら、このくらいは考えても当然だと思います。

もしこれを容認できないと思うなら、結局は国民がそれにひっかからないようにするしかないのです。

これは右とか左とか、誰が政権にあるかということに関係ありません。

為政者が国民をどう支配しようとしているのか、戦略を見抜くという基本的な問題です。

それには、政治家の言葉尻に一喜一憂するのではなく、一連の政治的出来事をしっかりと見極めることです。



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