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『YouTubeで小さく稼ぐ』で本当に「3万円」稼げるのか? [パソコン・ネット]

『YouTubeで小さく稼ぐ~再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法~』(MEGWIN関根剣著、大和書房)という書籍を読みました。著者は8年間、毎日動画をネットにアップし続けて再生回数2億回を達成したYouTuber(YouTubeパートナープログラムを利用して生活をしている人)になりました。その経験と実績から動画の作り方を指南しています。改めて「継続は力なり」という言葉を実感しました。

1月28日にこのブログで、『僕の仕事は YouTube』というHIKAKIN氏の書籍について記事を書きました。

そこでは、具体的な指南が少ないことを述べました。

このブログ「戦後史の激動」が、YouTubeの動画と何らかの形で連携することで、訪問者の増加につながるか、コンテンツとしての価値を高める効果をもつことになるかがイメージ出来ないかな、と思って同書を手にとったわけですが、結論としてその目的は達成できませんでした。

YouTubeで小さく稼ぐ.jpg

そこで、今度は、MEGWIN関根剣氏(以下関根剣氏)の『YouTubeで小さく稼ぐ~再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法~』を読んでみたわけです。

HIKAKIN氏と関根剣氏の違い


前回の著者のHIKAKIN氏は、総登録者数130万人超、総再生回数3億3千万回超の「日本でいちばん“YouTube視聴者”を持」ち、YouTubeで大きな収入を得ているそうです。

今回の関根剣氏は再生回数2億回だそうです。

しかし、Amazonのレビューでは、今回のほうが「HIKAKINよりは読みやすい」と書かれてますね。

これは、YouTuberとしてのご両人のスタンスの違いだろうと思います。

ブログで稼ぐプロブロガーには2通りあって、ブログを本職のプロモーションとして利用する場合と、ブログそのものが生産手段(広告収入を得る)になっている場合とがあります。

YouTuberも同じことが言えるようです。

HIKAKIN氏の書籍は、ビートボクサーを目指すツールとしてYouTubeを使い、収入にもなってビートボクサーとして成功した、という構成。

今回は、芸人で食い詰めた関根剣氏が、単独ライブでウケたちょっとした動画をネットにアップすることを始め、8年間1日も休まず続けたことで再生回数2億回のYouTuberになった。その著者が自分の経験から「小さく稼ぐ」ことを指南する書籍です。

HIKAKIN氏も動画から広告収入は得ていたし、最近はアフィリエイトなコンテンツの方にも力を入れているらしいですが、少なくとも書籍のコンセプトは、関根剣氏のほうがプロブロガーにおける後者に近いように読めます。

しかも今回書籍で目指すのは、週に1度アップして「小さく稼ぐ」ことと目標がはっきりしています。

親しさ、実用性などから、今回のほうに軍配を上げたいレビューが出てくる意見は理解できます。

動画制作もブログ作成も共通することがある


ただ、結論から述べると、今回もYouTubeの機能・使い方についての説明はほとんどありません。

これはもう、パソコンライターが書く図解本で勉強するしかなさそうですね。

ここでいう「稼ぐ」というのは、YouTubeパートナーになること。広告掲載、有料チャンネル登録、商品紹介などで収入の道を作ることができます。

同書は「小さく稼ぐ」というタイトルで、具体的に「3万円」という数字まで出しています。

ならば、どのくらいのアクセス数でどんな仕組みで収益になるのか、具体的なコンバージョン率や収入になるまでの過程を説明しても良かったんじゃないかなと思います。

やはりこのへんはHIKAKIN氏と同じで、肝心な部分で具体的なイメージを読者に抱かせる件が欠けていると思います。

つまり、稼げる、という確信のようなものは同書では、少なくとも私は得られませんでした。

では何が書いてあるかというと、ほぼ全面的に、動画の作り方です。

目次です。
まずは動画をアップしてみよう!
1とりあえず、何でもいいからアップしてみる
2人気の出る動画、出ない動画を知る
3「動物モノ」には安定した人気がある!
4「プラスワン」の発想でオリジナリティを出せ!
5「たった一つのこだわり」がその動画のカラーになる!
6時事ネタは「ちょっと前」を狙うのがコツ!
7素人が陥りがちな「最悪パターン」を知っておこう!
「知ってるだけ」で全然違う!
動画撮影のテクニック
1カメラはケータイ、スマホで十分
2とにかく三脚を使え!
3「動かさない」「操作しない」ほど美しく撮れる
4「観やすい動画」は撮影プランで決まる!
5「オープニング」と「エンディング」を決めてしまう
6一つのすばらしいカットより、数を増やすことが大事!
「これだけ」はやっておきたい
「動画編集」の基本
1編集はむずかしくない!
2編集ソフトの機能を無闇に使わない!
3文字の使い方は「ターゲットに合わせる」!
4音楽で「たいていのもの」はごまかせる!
5動画は「最初の15秒」が勝負!
再生回数が劇的にアップする
「YouTube活用術」
l「タイトル」はとにかくインパクトを重視する!
2「説明欄」は外部リンクに使うのが鉄則!
3「タグ」には思いつく限りの言葉を放り込む!
4「サムネイル」はアップの画像を選ぶ!
5「マイチャンネル」をデフォルトのまま放置しない!
6「アナリテイクス」で視聴者の動向を探れ!
著者が力説していることを何点か見ていくと、まず、ペットでも景色でも、ダラダラ撮るのはダメだということ。

たぶんこれは、動画だけでなく、ブログに使う静止画でも同じことが言えるのではないでしょうか。

「時事ネタは「ちょっと前」を狙うのがコツ!」なんて、トレンド記事のブログの書き方でもいわれているように、やはりブログ記事の書き方にも重なる点が多いですね。

「編集ソフトの機能を無闇に使わない!」も、なるほどと思いました。

場面を変えるときのトランジションに、初心者はワイプとか渦巻きとか使いたがりますが、それに1秒かかれば作品が間延びして価値が落ちるというんですね。狙いがはっきりしている時に使えということです。

「「マイチャンネル」をデフォルトのまま放置しない!」というのもはっとさせられました。

つい二の次で放置しちゃいます。

そして何よりも、8年間、休まずにアップし続ける「継続は力なり」ということが大切だと思いました。

関根剣氏も、専門の学校に行ったわけではありませんから、はじめからこうしたテクニックを身につけていたわけではなく、毎日アップすることで、いつも動画のことを考える習慣ができて、学習することができたと思うのです。

私はこのブログをはじめて3年半ですが、途中4ヶ月、2ヶ月という2度の長い休み、1週間の短いサボリが1度あります。

まあ、それぞれ理由があり、理由を書くだけでブログ記事としては成立するとは思うのですが、「毎日書き続ける」というテーマから見たらしょせん言い訳にすぎません。

8年の半分にも満たないキャリアではまだまだ若造です。あと4年半続けてどんな結果がでるかはわかりませんが、続けることでいずれ何か語れるようになりたいなと思いました。

YouTubeで小さく稼ぐ ~再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法~

YouTubeで小さく稼ぐ ~再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法~

  • 作者: MEGWIN-関根剣
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2013/05/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


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